ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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常磐通りにとめてあったカイエンに再び乗り込むと王様はあっさりという。
「今回はやっつけでいい」
俺はタカシの顔をみた。
凛々しく清楚。
なんで、こいつだけ全部のカードをもっているのだろうか。
「S・ウルフのOBのところもやられたんだろう。そっちはいいのか。」
キングは冷たく笑った。
「ダメになった服は全部火災保険でカバーがきくんだ。あの店の服が売り切れることなどないから、逆に焼け太りだな。オーナーは改装中のひと月、のんびり海外で服を買い付けるそうだ。マイアミは楽しいらしいぞ。」
リッカが言う。
「じゃあ、適当でいいね。」
タカシは鼻で笑っていった。
「外から見てあからさまにわかるような手抜きはするな。誰が金をだしているのか、よく考えたほうがいい。あいつらが身銭を切るというのは、それだけの見返りを求めることだ。うちのチームは自由に使っていいから、それなりの手は打つんだぞ。」
確かにそのとおり。
この街に生きて、あの手の組織から睨まれるのは、ひどく厄介だ。
俺は軽く返事をした。
「りょーかい。」
「はぁ…また、面倒な仕事よね。」
俺はリッカを見て諦めろと首をふる。
キングはなんでもないと言う顔で、窓の外を走りすぎる池袋駅前の街並みを眺めている。
「それから、リッカは最近おもしろいガキと知り合いになっただろ」
「なんで、知ってるの。」
「今現在、池袋の要注意人物は三名。小鳥遊悠、氷室薫、宗方六花。特にうちのメンバーの間では悠とお前は監視対象の二人だ。」
俺は皮肉混じりにいった。
「おいおい、プライベート筒抜けかよ。これじゃあ、俺がモテモテなのがバレちゃうな。」
タカシは冷たくいった。
「安心しろ。二人ともデートは一度も目撃されていないから、お前らには女も男もいない。本屋とCDショップばかり通っても、いいことないぞ。」
王様のが何枚も上手だった。
俺は腹がたったのでずっと黙ってることにした。
しばらくするとリッカが先に降りて、俺はまだ車に乗ったままだった。
「なぁ、用事がすんだなら本屋の前でおろしてくれないか?」
クーラーがきいたタカシの声がいう。
「今夜、時間あるか」
抑えた声の調子。珍しくキングは緊張しているようだった。
「ダメだな。今夜はデート」
俺の冗談に笑いもせずにやつはいう。
「さっきも言っただろ。お前に女がいないのは周智のことだ。頼みたい仕事がある」
珍しく余裕のない王様だった。
「まだあるのか?」
「放火はリッカに任せればいい」
俺は仕方なくいった。
「わかったよ。どうすればいい」
「今夜十二時、幕張まできてくれ。」
真夜中に幕張で待ち合わせ?
俺は思わずタカシに叫んでいた。
「なんだそりゃ。幕張でって、千葉県の幕張だよな」
今度はタカシがふくみ笑いする番だ。
「そう」
「池袋から延々電車に乗って千葉までいけと?このあたりじゃダメな用なのか?」
「今回はやっつけでいい」
俺はタカシの顔をみた。
凛々しく清楚。
なんで、こいつだけ全部のカードをもっているのだろうか。
「S・ウルフのOBのところもやられたんだろう。そっちはいいのか。」
キングは冷たく笑った。
「ダメになった服は全部火災保険でカバーがきくんだ。あの店の服が売り切れることなどないから、逆に焼け太りだな。オーナーは改装中のひと月、のんびり海外で服を買い付けるそうだ。マイアミは楽しいらしいぞ。」
リッカが言う。
「じゃあ、適当でいいね。」
タカシは鼻で笑っていった。
「外から見てあからさまにわかるような手抜きはするな。誰が金をだしているのか、よく考えたほうがいい。あいつらが身銭を切るというのは、それだけの見返りを求めることだ。うちのチームは自由に使っていいから、それなりの手は打つんだぞ。」
確かにそのとおり。
この街に生きて、あの手の組織から睨まれるのは、ひどく厄介だ。
俺は軽く返事をした。
「りょーかい。」
「はぁ…また、面倒な仕事よね。」
俺はリッカを見て諦めろと首をふる。
キングはなんでもないと言う顔で、窓の外を走りすぎる池袋駅前の街並みを眺めている。
「それから、リッカは最近おもしろいガキと知り合いになっただろ」
「なんで、知ってるの。」
「今現在、池袋の要注意人物は三名。小鳥遊悠、氷室薫、宗方六花。特にうちのメンバーの間では悠とお前は監視対象の二人だ。」
俺は皮肉混じりにいった。
「おいおい、プライベート筒抜けかよ。これじゃあ、俺がモテモテなのがバレちゃうな。」
タカシは冷たくいった。
「安心しろ。二人ともデートは一度も目撃されていないから、お前らには女も男もいない。本屋とCDショップばかり通っても、いいことないぞ。」
王様のが何枚も上手だった。
俺は腹がたったのでずっと黙ってることにした。
しばらくするとリッカが先に降りて、俺はまだ車に乗ったままだった。
「なぁ、用事がすんだなら本屋の前でおろしてくれないか?」
クーラーがきいたタカシの声がいう。
「今夜、時間あるか」
抑えた声の調子。珍しくキングは緊張しているようだった。
「ダメだな。今夜はデート」
俺の冗談に笑いもせずにやつはいう。
「さっきも言っただろ。お前に女がいないのは周智のことだ。頼みたい仕事がある」
珍しく余裕のない王様だった。
「まだあるのか?」
「放火はリッカに任せればいい」
俺は仕方なくいった。
「わかったよ。どうすればいい」
「今夜十二時、幕張まできてくれ。」
真夜中に幕張で待ち合わせ?
俺は思わずタカシに叫んでいた。
「なんだそりゃ。幕張でって、千葉県の幕張だよな」
今度はタカシがふくみ笑いする番だ。
「そう」
「池袋から延々電車に乗って千葉までいけと?このあたりじゃダメな用なのか?」