ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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車が止まったのは四階立ての雑居ビル
「ここの三階。鵬欄だ。」
辺りはダークツースでごった返している。
おれはタカシの後ろについてビルに入った。
エレベーターに乗り込む前に俺は空港みたいなボディチェックをうけた。
手ぶらだからポケットを上からたたかれるだけだが、やはりゴツい男の手なので気分は悪い。
ー鵬欄ー
店のなかは再びその筋の男たちで大渋滞。
安全ピンを抜いた手榴弾のような男たちの視線を集中的に浴びるのだ。
真っ赤な丸テーブルには点心とアイスのジャスミン茶のポットがおいてある。
見慣れた顔は一ノ瀬組系の組長と本部長の瓦谷拳二だ。
タカシは同じテーブルについて、まったく超然としついる。俺も下手に騒がずタカシの隣に座った。
数分もしないうちに宗方六花が来て俺の隣に座った。
それと同時に右手をあげて、一ノ瀬が言った。
「揃ったようだな。今日集まってもらったのは、西口の連続放火事件にちいて、私たちなりの対策を考えるためだ。うちでは系列の店が一件、みかじめを取ってる店が一件やられた。」
関口が続けた。
「こちらはみかじめが二件だ。どこのどいつかしらないが、なめているとしか思えない。」
ジロリと物理的な圧力を感じさせる視線を一周させる。
タカシもいう。
「うちのチームのOBの店も火をつけられた。ここにいる人間の利害は一致している。連続放火犯をあげて、この街の安全を取り戻すこと。そのために適任なのが、ここにいる小鳥遊悠と宗方六花だ。」
しばらく黙っていてもいいと思って、俺はゴマ団子を口に放りこんでいた。
最悪のタイミングで、タカシは話を振ってくる。
ジャスミン茶を飲んで挨拶した。
「コホン、小鳥遊悠だ。警察も消防も、地元の商店街も動いてるんだろ。俺たちに出来ることなんて、たいしてないと思うけど。」
リッカがいった。
「せいぜいパトロールするくらいだよね?」
拳二が悪い癖で、遠慮なくいう。
「お前たちはバカか。見かじめを取ってるんだ。なにもせずには済ませられないだろ。俺たちの方でも、何かしらの企業努力を見せないと、街のやつらが納得しない。だが、山根組さんでもうちでも人手は限られてるし、プロはコストが高い。だから、S・ウルフの崇とトラブルシューターのお前らを呼んだんだろうが」
なるほど最近のヤクザは頭が良かった。
地元住民へのPR活動をアウトソーシングしたのだ。
俺が納得してるとリッカがいった。
「なるほどね。じゃあ、犯人探しというより、なるべく目立つようにパトロールしたほうがいいのね。」
「それで俺たち売れっ子を街にうろつかせたいんだな。」
一ノ瀬はおもしろがっているようだった。
「もちろん威嚇行動と犯人確保の両方をやってもらってもかまわない。どちらにしても今回の依頼料は山根組さんの所とうちの折半だ。今夜から頑張ってください。」
タカシがにっこり笑って、うなずきかけてきた。
実に珍しい。
「じゃあ、会議は終了だな。悠、リッカいくぞ。」
真っ赤な壁に黄色い短冊のメニューが張られた店を出ていこうとして、拳二に声をかけられた。
「悠、宗方頼んだぞ。今回、放火されたとこはみんな若いガキ向けの店ばかりなんだ。お前の出番だ。あとで電話する。」
不思議だ。
どうして、どいつもこいつも、簡単に人に面倒な仕事をふってくるのか訳がわからない。
「ここの三階。鵬欄だ。」
辺りはダークツースでごった返している。
おれはタカシの後ろについてビルに入った。
エレベーターに乗り込む前に俺は空港みたいなボディチェックをうけた。
手ぶらだからポケットを上からたたかれるだけだが、やはりゴツい男の手なので気分は悪い。
ー鵬欄ー
店のなかは再びその筋の男たちで大渋滞。
安全ピンを抜いた手榴弾のような男たちの視線を集中的に浴びるのだ。
真っ赤な丸テーブルには点心とアイスのジャスミン茶のポットがおいてある。
見慣れた顔は一ノ瀬組系の組長と本部長の瓦谷拳二だ。
タカシは同じテーブルについて、まったく超然としついる。俺も下手に騒がずタカシの隣に座った。
数分もしないうちに宗方六花が来て俺の隣に座った。
それと同時に右手をあげて、一ノ瀬が言った。
「揃ったようだな。今日集まってもらったのは、西口の連続放火事件にちいて、私たちなりの対策を考えるためだ。うちでは系列の店が一件、みかじめを取ってる店が一件やられた。」
関口が続けた。
「こちらはみかじめが二件だ。どこのどいつかしらないが、なめているとしか思えない。」
ジロリと物理的な圧力を感じさせる視線を一周させる。
タカシもいう。
「うちのチームのOBの店も火をつけられた。ここにいる人間の利害は一致している。連続放火犯をあげて、この街の安全を取り戻すこと。そのために適任なのが、ここにいる小鳥遊悠と宗方六花だ。」
しばらく黙っていてもいいと思って、俺はゴマ団子を口に放りこんでいた。
最悪のタイミングで、タカシは話を振ってくる。
ジャスミン茶を飲んで挨拶した。
「コホン、小鳥遊悠だ。警察も消防も、地元の商店街も動いてるんだろ。俺たちに出来ることなんて、たいしてないと思うけど。」
リッカがいった。
「せいぜいパトロールするくらいだよね?」
拳二が悪い癖で、遠慮なくいう。
「お前たちはバカか。見かじめを取ってるんだ。なにもせずには済ませられないだろ。俺たちの方でも、何かしらの企業努力を見せないと、街のやつらが納得しない。だが、山根組さんでもうちでも人手は限られてるし、プロはコストが高い。だから、S・ウルフの崇とトラブルシューターのお前らを呼んだんだろうが」
なるほど最近のヤクザは頭が良かった。
地元住民へのPR活動をアウトソーシングしたのだ。
俺が納得してるとリッカがいった。
「なるほどね。じゃあ、犯人探しというより、なるべく目立つようにパトロールしたほうがいいのね。」
「それで俺たち売れっ子を街にうろつかせたいんだな。」
一ノ瀬はおもしろがっているようだった。
「もちろん威嚇行動と犯人確保の両方をやってもらってもかまわない。どちらにしても今回の依頼料は山根組さんの所とうちの折半だ。今夜から頑張ってください。」
タカシがにっこり笑って、うなずきかけてきた。
実に珍しい。
「じゃあ、会議は終了だな。悠、リッカいくぞ。」
真っ赤な壁に黄色い短冊のメニューが張られた店を出ていこうとして、拳二に声をかけられた。
「悠、宗方頼んだぞ。今回、放火されたとこはみんな若いガキ向けの店ばかりなんだ。お前の出番だ。あとで電話する。」
不思議だ。
どうして、どいつもこいつも、簡単に人に面倒な仕事をふってくるのか訳がわからない。