ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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次の現場は池袋二丁目、ラブホテルの向かいにあるちいさなバーだった。
こちらは鍵が壊れているのだろう。
チェーンと南京錠で、ドアがとめてあった。
探すものがわかっているあたしたちは、さっそく壁をなめるように観察した。
だが、この店はグラフィティの名所だったようだ。山ほどチームの名やキャラクターが書かれている。
壁にすきまがまったくないくらいだった。
いいスペースには、力のあるチームのロゴがこれ見よがしに描かれている。
ちなみにS・ウルフのロゴは縦横3メートルくらいの超ド級いったい誰が描いたのかしら。
アスファルトにはいつくばるようにして、壁のしたの方を見た。黒い細身のスプレーは、『むかしむかし』のときとまったく同じだった。ユウキがいった。
「ここはR4-16ってなってます」
あたしも寝そべったまま、やつにいった。
「なんだか意味がわかってきたね。もう一軒見に行こう」
「あ…は、はい…」
ユウキは顔を赤らめわたしから視線をそらした。
あたしは自分の胸元をみた。タンクトップで寝そべってるから谷間が盛り上がっていた。
あー…そうだ。しかも、今日ブラしてなかったっけ。どうも窮屈なのは苦手なのよね…。
あたしは純情ボーイを立てらせて次の現場に向かった。
次の店は五差路をわたった先にあるダイニングカフェだった。
こちらは店のまえにウッドデッキに焼け焦げてつかいものにならなくなったテーブルと椅子が山積みになっている。
あたしたちは必死になって、グラフィティを探したが、店の壁にはまったく見つからなかった。
純白なので、なにか書かれていればすぐにわかるはずなのだけど。
範囲を広げて、黒いスプレーあとを探す。地道な捜査。
見つけたのはまたも、ユウキだった。それは店のまえの路上、アスファルトのうえに小さくかかれていた。R0-9。
あたしは携帯を開いて時計をみた。
もうすぐ朝の七時。
タカシを起こしてもいいだろう。
絶対零度の王様の番号を選択する。
「おはよう。起きてます?リッカですけど。」
意外にも王様の声は、フルに目覚めているようだった。
『第一回目のパトロールの報告をきいた。よくやってくれたな。』
さすがに王様は働き者だ。そうでなければ、ガキも動かないでしょうけど。
「じゃぁ、ちょっとした手がかりを報告するわ。」
『続けろ。』
「『むかしむかし』のバーのアドレナリン、ダイニングカフェのスカンジナビアンのオープン時間を、誰かに調べさせてください。いいですか、むかしむか……」
タカシの氷のような声がきこえた。
『俺に同じことを二度と繰り返すな。折り返し電話をいれる。』
電話は切れた。
短気だが、記憶力のいい王様。
あたしたちは西口のマクドナルドでひと休みした。
まだ放火の現場はいくつも残っていたけど、全部まわるには日も高く、人目もありすぎた。
こちらは鍵が壊れているのだろう。
チェーンと南京錠で、ドアがとめてあった。
探すものがわかっているあたしたちは、さっそく壁をなめるように観察した。
だが、この店はグラフィティの名所だったようだ。山ほどチームの名やキャラクターが書かれている。
壁にすきまがまったくないくらいだった。
いいスペースには、力のあるチームのロゴがこれ見よがしに描かれている。
ちなみにS・ウルフのロゴは縦横3メートルくらいの超ド級いったい誰が描いたのかしら。
アスファルトにはいつくばるようにして、壁のしたの方を見た。黒い細身のスプレーは、『むかしむかし』のときとまったく同じだった。ユウキがいった。
「ここはR4-16ってなってます」
あたしも寝そべったまま、やつにいった。
「なんだか意味がわかってきたね。もう一軒見に行こう」
「あ…は、はい…」
ユウキは顔を赤らめわたしから視線をそらした。
あたしは自分の胸元をみた。タンクトップで寝そべってるから谷間が盛り上がっていた。
あー…そうだ。しかも、今日ブラしてなかったっけ。どうも窮屈なのは苦手なのよね…。
あたしは純情ボーイを立てらせて次の現場に向かった。
次の店は五差路をわたった先にあるダイニングカフェだった。
こちらは店のまえにウッドデッキに焼け焦げてつかいものにならなくなったテーブルと椅子が山積みになっている。
あたしたちは必死になって、グラフィティを探したが、店の壁にはまったく見つからなかった。
純白なので、なにか書かれていればすぐにわかるはずなのだけど。
範囲を広げて、黒いスプレーあとを探す。地道な捜査。
見つけたのはまたも、ユウキだった。それは店のまえの路上、アスファルトのうえに小さくかかれていた。R0-9。
あたしは携帯を開いて時計をみた。
もうすぐ朝の七時。
タカシを起こしてもいいだろう。
絶対零度の王様の番号を選択する。
「おはよう。起きてます?リッカですけど。」
意外にも王様の声は、フルに目覚めているようだった。
『第一回目のパトロールの報告をきいた。よくやってくれたな。』
さすがに王様は働き者だ。そうでなければ、ガキも動かないでしょうけど。
「じゃぁ、ちょっとした手がかりを報告するわ。」
『続けろ。』
「『むかしむかし』のバーのアドレナリン、ダイニングカフェのスカンジナビアンのオープン時間を、誰かに調べさせてください。いいですか、むかしむか……」
タカシの氷のような声がきこえた。
『俺に同じことを二度と繰り返すな。折り返し電話をいれる。』
電話は切れた。
短気だが、記憶力のいい王様。
あたしたちは西口のマクドナルドでひと休みした。
まだ放火の現場はいくつも残っていたけど、全部まわるには日も高く、人目もありすぎた。