ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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予定時間より少し早めに平和通り向かった。
そのあたりには、ダークスーツの密度が異常に上昇していた。
最近のヤクザはあまり派手なブルゾンなど着ていないのだ。
うえの人間を待つシタッパもみな、どこかの海外ブランドスーツを着ている。
まぁ、ネクタイを締めたやつはほとんどいないけどね。
池袋では組関係の食事会なんかがよく開かれるので、そのたびに路上には大名行列みたいにその手の人間があふれることになる。
もう慣れてるから、誰も驚かないけどね。
鵬欄は四階建ての雑居ビルの三階だった。
エレベーターにのりこむまえに、あたしは空港みたいなボディチェックをうけた。
担いでたギターはもちろん預かられた。
ー鵬欄ー
店のなかは再びその筋の男たちで大渋滞。
奥のテーブルにたどり着くまでが、また大変。
安全ピンを抜いた手榴弾のような男たちの視線を集中的に浴びるのだ。
真っ赤な丸テーブルには点心とアイスのジャスミン茶のポットがおいてある。
見てみると一ノ瀬組系の組長と本部長だった。
組長はビジネスマン顔。
組長というより銀行の支店長のほうが似合いそうな落ち着いた顔立ち。
隣の本部長は筋肉隆々のオジサン…たしか名前は…瓦谷拳二、悠君のお友達(?)だ。
タカシも同じテーブルについているのだけど、まったく超然としついるので、たまたま相席になった部外者のように見えた。
それと…あたし以上に目立つ男がいる。だって…タカシの隣で座ってる悠君、学生服だし…
池袋の王様はいった。
「座ってくれ、リッカ。そちらが京極会山根組の若頭、関口さん。こちらの半分は、もう見慣れた顔だろ。」
うなずいた。
こうした席ではなるべく減らず口を聞かない方がいい。
それで無くともあたりは制服姿の悠君にピリピリしてる。
右手をあげて、一ノ瀬が言った。
「揃ったようだな。今日集まってもらったのは、西口の連続放火事件にちいて、私たちなりの対策を考えるためだ。うちでは系列の店が一件、みかじめを取ってる店が一件やられた。」
関口が続けた。
「こちらはみかじめが二件だ。どこのどいつかしらないが、なめているとしか思えない。」
ジロリと物理的な圧力を感じさせる視線を一周させる。
タカシもいう。
「うちのチームのOBの店も火をつけられた。ここにいる人間の利害は一致している。連続放火犯をあげて、この街の安全を取り戻すこと。そのために適任なのが、ここにいる小鳥遊悠と宗方六花だ。」
悠君はゴマ団子を口に入れていたらしく、ジャスミン茶を飲んで挨拶した。
最悪のタイミングだね。
「コホン、小鳥遊悠だ。警察も消防も、地元の商店街も動いてるんだろ。俺たちに出来ることなんて、たいしてないと思うけど。」
あたしも同じ考えだった。
「せいぜいパトロールするくらいだよね?」
そのあたりには、ダークスーツの密度が異常に上昇していた。
最近のヤクザはあまり派手なブルゾンなど着ていないのだ。
うえの人間を待つシタッパもみな、どこかの海外ブランドスーツを着ている。
まぁ、ネクタイを締めたやつはほとんどいないけどね。
池袋では組関係の食事会なんかがよく開かれるので、そのたびに路上には大名行列みたいにその手の人間があふれることになる。
もう慣れてるから、誰も驚かないけどね。
鵬欄は四階建ての雑居ビルの三階だった。
エレベーターにのりこむまえに、あたしは空港みたいなボディチェックをうけた。
担いでたギターはもちろん預かられた。
ー鵬欄ー
店のなかは再びその筋の男たちで大渋滞。
奥のテーブルにたどり着くまでが、また大変。
安全ピンを抜いた手榴弾のような男たちの視線を集中的に浴びるのだ。
真っ赤な丸テーブルには点心とアイスのジャスミン茶のポットがおいてある。
見てみると一ノ瀬組系の組長と本部長だった。
組長はビジネスマン顔。
組長というより銀行の支店長のほうが似合いそうな落ち着いた顔立ち。
隣の本部長は筋肉隆々のオジサン…たしか名前は…瓦谷拳二、悠君のお友達(?)だ。
タカシも同じテーブルについているのだけど、まったく超然としついるので、たまたま相席になった部外者のように見えた。
それと…あたし以上に目立つ男がいる。だって…タカシの隣で座ってる悠君、学生服だし…
池袋の王様はいった。
「座ってくれ、リッカ。そちらが京極会山根組の若頭、関口さん。こちらの半分は、もう見慣れた顔だろ。」
うなずいた。
こうした席ではなるべく減らず口を聞かない方がいい。
それで無くともあたりは制服姿の悠君にピリピリしてる。
右手をあげて、一ノ瀬が言った。
「揃ったようだな。今日集まってもらったのは、西口の連続放火事件にちいて、私たちなりの対策を考えるためだ。うちでは系列の店が一件、みかじめを取ってる店が一件やられた。」
関口が続けた。
「こちらはみかじめが二件だ。どこのどいつかしらないが、なめているとしか思えない。」
ジロリと物理的な圧力を感じさせる視線を一周させる。
タカシもいう。
「うちのチームのOBの店も火をつけられた。ここにいる人間の利害は一致している。連続放火犯をあげて、この街の安全を取り戻すこと。そのために適任なのが、ここにいる小鳥遊悠と宗方六花だ。」
悠君はゴマ団子を口に入れていたらしく、ジャスミン茶を飲んで挨拶した。
最悪のタイミングだね。
「コホン、小鳥遊悠だ。警察も消防も、地元の商店街も動いてるんだろ。俺たちに出来ることなんて、たいしてないと思うけど。」
あたしも同じ考えだった。
「せいぜいパトロールするくらいだよね?」