ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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ラーメンを食い終わり、先に帰るあずみを見送ると俺も帰る事にした。
「ともき」
「なんだ。」
琉翔がいった。
「お疲れさん。お前なかなか凄いよ。また縁があったら会おう。今度は小鳥遊悠を紹介してくれ。じゃあな。」
琉翔は初めてあった時と同じように話して夜の街に消えていった。
どこまでもマイペースなやつだ。
「ともき。」
今度は千夜が店の施錠をしながら背中越しにいった。
「世話になったな。もっとちゃんと礼は考えとく……」
俺は振り向かずに、いいよとだけいって歩きだした。トラブルシュートこれにて…一件落着ってな。
その夜を境に和龍軒への嫌がらせはぴたりとやんだ。なくなってしまった行列はすぐは戻らない。
それでもじりじりと客足は回復していっている。
俺はファミレスに三回出前にいった。
和龍は出前はやってないので、岡もちなどない。
そのへんの段ボール箱にラーメンを入れて運ぶのだ。なんだか危ない配達人みたいだ。
稲葉も翔也も三回ともスープまで一滴も残さず飲み干したっけ。
一応氷室さんに今回の事を最後まで話すと俺を笑った。
「良いところはすべて、千夜君とあずみさんにさらわれてしまいましたね。」
そのとおりだったけど、別に俺はくやしく無かった。だいたい俺はクールな王様でも、歌好きの天真爛漫でも、やる気のない熱血漢でもないのだ。
ああ、それと今もあずみは和龍軒の看板娘として頑張っている。
多恵さんも戻って来たそうだ。
頬は以前よりすこしだけふくよかになったが、摂食障害はまだ続いていて、ときどき店のトイレで吐いたりするそうだ。
だが、あずみはぜんぜんめげていない。
まかない飯の時間になると、三人はお互いに背中をむけあって、楽しそうに笑いながら食べている。
なぜ、俺がそんなことを知っているかって?
もちろんたまにその輪のなかにこの俺も加わるからだ。
それが今回の報酬だ。
千夜から礼金なんか受けとれないからな。
あぁ…それとだ店長から受けとったままのゴールドカードはお客のために還元することにした。
不評だったエアコンを新品に取り替えて、トイレを全面改装。
千夜とあずみの関係はぜんぜん進展してないようだった。
まず、千夜があずみの気持ちにこれっぽっちも気づいていないしな。
自分のときはさっぱりでも、横から眺める誰かの恋の話って面白いよな。
この決着はまだまだつかないだろうけど、俺は気長にまつつもりだった。
だって俺のラーメン無料チケットは、まだまだたっぷり残ってるのだから。
さて…これで俺の話しはおしまいだ。次は彼女にバトンパスだ…じゃ、またな。
WORLD・THE・LinK
【東口ラーメンライン・完】
「ともき」
「なんだ。」
琉翔がいった。
「お疲れさん。お前なかなか凄いよ。また縁があったら会おう。今度は小鳥遊悠を紹介してくれ。じゃあな。」
琉翔は初めてあった時と同じように話して夜の街に消えていった。
どこまでもマイペースなやつだ。
「ともき。」
今度は千夜が店の施錠をしながら背中越しにいった。
「世話になったな。もっとちゃんと礼は考えとく……」
俺は振り向かずに、いいよとだけいって歩きだした。トラブルシュートこれにて…一件落着ってな。
その夜を境に和龍軒への嫌がらせはぴたりとやんだ。なくなってしまった行列はすぐは戻らない。
それでもじりじりと客足は回復していっている。
俺はファミレスに三回出前にいった。
和龍は出前はやってないので、岡もちなどない。
そのへんの段ボール箱にラーメンを入れて運ぶのだ。なんだか危ない配達人みたいだ。
稲葉も翔也も三回ともスープまで一滴も残さず飲み干したっけ。
一応氷室さんに今回の事を最後まで話すと俺を笑った。
「良いところはすべて、千夜君とあずみさんにさらわれてしまいましたね。」
そのとおりだったけど、別に俺はくやしく無かった。だいたい俺はクールな王様でも、歌好きの天真爛漫でも、やる気のない熱血漢でもないのだ。
ああ、それと今もあずみは和龍軒の看板娘として頑張っている。
多恵さんも戻って来たそうだ。
頬は以前よりすこしだけふくよかになったが、摂食障害はまだ続いていて、ときどき店のトイレで吐いたりするそうだ。
だが、あずみはぜんぜんめげていない。
まかない飯の時間になると、三人はお互いに背中をむけあって、楽しそうに笑いながら食べている。
なぜ、俺がそんなことを知っているかって?
もちろんたまにその輪のなかにこの俺も加わるからだ。
それが今回の報酬だ。
千夜から礼金なんか受けとれないからな。
あぁ…それとだ店長から受けとったままのゴールドカードはお客のために還元することにした。
不評だったエアコンを新品に取り替えて、トイレを全面改装。
千夜とあずみの関係はぜんぜん進展してないようだった。
まず、千夜があずみの気持ちにこれっぽっちも気づいていないしな。
自分のときはさっぱりでも、横から眺める誰かの恋の話って面白いよな。
この決着はまだまだつかないだろうけど、俺は気長にまつつもりだった。
だって俺のラーメン無料チケットは、まだまだたっぷり残ってるのだから。
さて…これで俺の話しはおしまいだ。次は彼女にバトンパスだ…じゃ、またな。
WORLD・THE・LinK
【東口ラーメンライン・完】