ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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サンシャイン60階通りにあるキャノンの出力センターにいった。
受付でデジカメのメモリーと稲葉のUSBを渡す。
取って置きの何枚かをA4サイズに焼いてもらい、USBをプリントアウトする。
特急コースなら二十分であがるという。
俺は混雑した通りを窓から見下ろしていた。
俺たちの生活はこうしてどんどん便利になる。
あまったはずの時間はみなどこに消えてしまったのだろうか。
アンタは夕日が沈むのや雲が空を横切るのを最近ゆっくり眺めたことがあるだろうか。
このひと月でほんとうの気持ちがかよう誰かさんと心を開いて話したことがあるだろうか。
俺はどうだろう…。
ただ別に寂しいとは思わなかった。
毎日そこそこ忙しい暮らしになるのか不思議におもうのは止められなかった。
忙しいからといって、金がもうかるわけでもない。
ただ心が千夜の形見の包丁のようにどんどん研がれて、細くなっていくだけだ。
プリントアウトをうけとり、出力センターを離れた。
事件に終わりが見えてくると、なんだかセンチメンタルになってくる。
そんなことを考えると…もしかしら悠や六花は本当はトラブルが大好きで、そのなかにいるときしか生きていないのかもしれない。
俺はその領域に踏み込まないように、背中を丸めてラーメン戦争の激戦区に戻っていった。
客は数人と見回りを終えた琉翔だけだったので厨房の奥に呼び、俺はラーメンサイトに書き込まれた新たな悪意を見せた。
鉄は熱いうちに打てという。
おれはその日の夜には、ヌードルスの店長と話をつけることにした。
千夜がいった。
「お前できるのか」
「ギリギリまで悠に連絡は入れてみる。繋がったら一緒に来てもらうし、繋がらなかったらやれるだけやってみる。」
「俺も一緒にいっていいか。」
俺は首を横に振った。
琉翔が言う。
「やめときなよ。ここは最後までともきに任せた方がいい。おれたちが顔をだせば、なにかとややこしくなる。あとでストリートギャングに襲われたなんていわれたら面倒だ。」
ドンブリをさげたあずみがやってきて、おれたちは話をとめた。
気にする様子もなくあずみはすぐにカウンターの向こうにもどってしまう。
ラーメン屋の店員最後のその日、おれは夕方のラッシュアワーまで店を手伝って、すべての具をのせた和龍すぺしゃるを食った。
明日からはしばらくこのラーメンともお別れだ。
店のメニューにはないのだが、千夜が替えの麺を入れてくれた。
話し合いの準備は完了だ。
受付でデジカメのメモリーと稲葉のUSBを渡す。
取って置きの何枚かをA4サイズに焼いてもらい、USBをプリントアウトする。
特急コースなら二十分であがるという。
俺は混雑した通りを窓から見下ろしていた。
俺たちの生活はこうしてどんどん便利になる。
あまったはずの時間はみなどこに消えてしまったのだろうか。
アンタは夕日が沈むのや雲が空を横切るのを最近ゆっくり眺めたことがあるだろうか。
このひと月でほんとうの気持ちがかよう誰かさんと心を開いて話したことがあるだろうか。
俺はどうだろう…。
ただ別に寂しいとは思わなかった。
毎日そこそこ忙しい暮らしになるのか不思議におもうのは止められなかった。
忙しいからといって、金がもうかるわけでもない。
ただ心が千夜の形見の包丁のようにどんどん研がれて、細くなっていくだけだ。
プリントアウトをうけとり、出力センターを離れた。
事件に終わりが見えてくると、なんだかセンチメンタルになってくる。
そんなことを考えると…もしかしら悠や六花は本当はトラブルが大好きで、そのなかにいるときしか生きていないのかもしれない。
俺はその領域に踏み込まないように、背中を丸めてラーメン戦争の激戦区に戻っていった。
客は数人と見回りを終えた琉翔だけだったので厨房の奥に呼び、俺はラーメンサイトに書き込まれた新たな悪意を見せた。
鉄は熱いうちに打てという。
おれはその日の夜には、ヌードルスの店長と話をつけることにした。
千夜がいった。
「お前できるのか」
「ギリギリまで悠に連絡は入れてみる。繋がったら一緒に来てもらうし、繋がらなかったらやれるだけやってみる。」
「俺も一緒にいっていいか。」
俺は首を横に振った。
琉翔が言う。
「やめときなよ。ここは最後までともきに任せた方がいい。おれたちが顔をだせば、なにかとややこしくなる。あとでストリートギャングに襲われたなんていわれたら面倒だ。」
ドンブリをさげたあずみがやってきて、おれたちは話をとめた。
気にする様子もなくあずみはすぐにカウンターの向こうにもどってしまう。
ラーメン屋の店員最後のその日、おれは夕方のラッシュアワーまで店を手伝って、すべての具をのせた和龍すぺしゃるを食った。
明日からはしばらくこのラーメンともお別れだ。
店のメニューにはないのだが、千夜が替えの麺を入れてくれた。
話し合いの準備は完了だ。