ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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「それで…氷室さんはなにを?」
「えぇ。一応、私の方でも少し調べているので、ともき君と連絡をとれるようにと思って会いに来たところ、なにらや見張っている様だったのでこっそりと邪魔しないようにしました。」
邪魔しないようにって驚かせようとしたようにしか思えないのだが…。
俺はいった。
「あずみのこと何か知ってるんですか?」
氷室さんは眼鏡をクイッとかけ直していった。
「いえ、詳しい事は全くしりません。……あの娘が怪しいと?」
俺は首を横に振った、気になるのと怪しいは違うしな。
「なんなら、私の方で調べてみましょうか。」
「いや、大丈夫。」
「そうですか。では、彼を紹介しておきます。」
「彼?」
「こんにちは。」
「うわっ!?」
本日二度目、ドンブリを投げてしまった。
「おっと」
いつから俺の後ろに居たのか茶金のメッシュを入れた男がドンブリをキャッチする。
「彼は如月琉翔君。うち(東口闘路)のフリーランカーなんですが中々動けるお茶目な人です。」
「中山ともきさんだよな。多分俺のが年下だから琉翔でいい。よろしく。これ俺のTEL番とアドレス。」
「よ、よろしく。」
なかなか整った顔をした琉翔にドンブリと電話番号を書いた紙を渡されながら返事をした。
マイペースというかなんというか……
「では、何かあったら私からも連絡しますので。」
そういっていたずらっ子二人は街に消えていった。
「はぁ…なんか疲れたな。……よし…。」
俺は気合いを入れ直して、営業妨害犯だけでなく、あずみのこともそれとなく追うことにした。
女の子のことを調べるのは、少し気が引けるが、これも仕事だ。
夕方の六時から始まるラッシュアワーのまえに俺は店の制服から私服に着替えた。
店をでて、ラーメン戦争の最中のライバル店をゆっくり見てまわる。
光麺、無敵家、ばんから、玄武、二天にヌードルス。どの店のまえにも十メートル以上あるラーメンラインができていた。
それは和龍のまえも同じだ。以前よりはずっと短くはなったけれど、それでもかきいれどきにはしょぼしょぼと四・五メートルの行列ができる。
俺は偵察を終えて東通りにもどると、客の振りをして最後尾についた。
ジーンズのポケットにはちゃんと将也の改造デジタルカメラがはいっている。
道具はどんどん進歩していくもんだ。
「ご通行のかたに迷惑にならないように、歩道の端にお並びください。」
Tシャツ一枚のあずみが店からでてきて、行列に頭をさげた。
俺と目があっても知らぬ素振りをしている。
おれのまえの客がいった。
「あとどれくらいかかるんだ」
あずみはのれんのなかに顔をいれ店内を確認してから、業務用とはとても思えない笑顔をつくった。
「もうしわけありません。十五分ほどお待ちください。」
男は照れたように横を向いた。客たちはみんな辛抱強かった。
実際にそいつの番がまわってくるまでは二十五分かかったのだ。
「えぇ。一応、私の方でも少し調べているので、ともき君と連絡をとれるようにと思って会いに来たところ、なにらや見張っている様だったのでこっそりと邪魔しないようにしました。」
邪魔しないようにって驚かせようとしたようにしか思えないのだが…。
俺はいった。
「あずみのこと何か知ってるんですか?」
氷室さんは眼鏡をクイッとかけ直していった。
「いえ、詳しい事は全くしりません。……あの娘が怪しいと?」
俺は首を横に振った、気になるのと怪しいは違うしな。
「なんなら、私の方で調べてみましょうか。」
「いや、大丈夫。」
「そうですか。では、彼を紹介しておきます。」
「彼?」
「こんにちは。」
「うわっ!?」
本日二度目、ドンブリを投げてしまった。
「おっと」
いつから俺の後ろに居たのか茶金のメッシュを入れた男がドンブリをキャッチする。
「彼は如月琉翔君。うち(東口闘路)のフリーランカーなんですが中々動けるお茶目な人です。」
「中山ともきさんだよな。多分俺のが年下だから琉翔でいい。よろしく。これ俺のTEL番とアドレス。」
「よ、よろしく。」
なかなか整った顔をした琉翔にドンブリと電話番号を書いた紙を渡されながら返事をした。
マイペースというかなんというか……
「では、何かあったら私からも連絡しますので。」
そういっていたずらっ子二人は街に消えていった。
「はぁ…なんか疲れたな。……よし…。」
俺は気合いを入れ直して、営業妨害犯だけでなく、あずみのこともそれとなく追うことにした。
女の子のことを調べるのは、少し気が引けるが、これも仕事だ。
夕方の六時から始まるラッシュアワーのまえに俺は店の制服から私服に着替えた。
店をでて、ラーメン戦争の最中のライバル店をゆっくり見てまわる。
光麺、無敵家、ばんから、玄武、二天にヌードルス。どの店のまえにも十メートル以上あるラーメンラインができていた。
それは和龍のまえも同じだ。以前よりはずっと短くはなったけれど、それでもかきいれどきにはしょぼしょぼと四・五メートルの行列ができる。
俺は偵察を終えて東通りにもどると、客の振りをして最後尾についた。
ジーンズのポケットにはちゃんと将也の改造デジタルカメラがはいっている。
道具はどんどん進歩していくもんだ。
「ご通行のかたに迷惑にならないように、歩道の端にお並びください。」
Tシャツ一枚のあずみが店からでてきて、行列に頭をさげた。
俺と目があっても知らぬ素振りをしている。
おれのまえの客がいった。
「あとどれくらいかかるんだ」
あずみはのれんのなかに顔をいれ店内を確認してから、業務用とはとても思えない笑顔をつくった。
「もうしわけありません。十五分ほどお待ちください。」
男は照れたように横を向いた。客たちはみんな辛抱強かった。
実際にそいつの番がまわってくるまでは二十五分かかったのだ。