ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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「……」「……」「……」
俺たちの間に微妙な沈黙がながれた。
鍋を煮込む音だけが激しく聞こえる。
「…とりあえず、千夜君。ともき君にラーメンをご馳走してあげたらどうですか。」
「はぁ…」
和辰君はため息をついて、麺をどんぶりに移してくれた。
食用的には嬉しいけど、俺もため息がでた。
なぁ、キミも友人の誘いには気をつけろよ?特にそれが親友って思ってるやつならなおさらな。
俺はラーメンを食べながら、和辰君の話を聞いた。
嫌がらせは三週間ほどまえから始まっているという。新店舗がようやく評判を定着させて行列ができ始めたころだった。
俺はスープを残さず飲んでいった。
「やっぱり東京ラーメンって軽くていいな。俺、トンコツのスープは全部は飲めないよ。だけど、今回のターゲットはガラやクズ野菜を捨ててるし、ラーメン屋関係でトンコツ系の店はシロッてことになるよな。だってトリガラなんだから」
和辰君の顔が曇った、俺は悠の化学調味料発言に続く失言をしたのだろうか。
「中山。あのな…トンコツラーメンだってちゃんとトリガラは使ってる。もちろんうちの店だってブタのゲンコツや背脂も仕込んでる。割合とだしの取り方がちがうだけだ。」
俺はうーんと唸った。
本格的にラーメンが詳しいはずがないし。
「あ、話しはかわるけど…和辰君。学校はどうしたんだ。それに多恵さんが見えないけど。」
「…おふくろは入院中だ。」
「え?」
氷室さんが俺の肩を叩いていった。
「安心してください。働ききすぎて過労になっただけですから、少し入院すれば元気になるそうです。」
「おふくろが入院中で日中、俺が学校いくと仕込みができねぇ。だから休んでる。」
「そうか…。」
「…別に、んなこたぁ、いいんだよ。けど…おふくろが帰る前にこのクソ野郎はどうにかしてぇんだ。」
和辰君はくやしそうにパソコンを睨んだ。
「……あのさ。やっぱり俺手伝うよ。」
「あ?」
「いや…悠みたいな事はできないかもだけど、ここまで話し聞いて何もしないのは嫌なんだ。」
和辰君は無言で俺を見つめる。
「……」
「いいじゃないですか。私がいうのもアレですが悠さんより、ともき君の方が真面目そうですし。」
氷室さんの一言で和辰君は小さくうなづいた。
今気づいたけど、氷室さんって結構…毒を吐くんだな。
その時奥から水を流す音とリズミカルに包丁を使う音が聞こえてきた。
「あれ、この店。今は和辰君だけじゃないのか?」
和辰君はどこかばつの悪そうな顔をした。
氷室さんは俺の隣でニコニコと笑う。
和辰君が調理場に声をかけた。
「あずみ、ちょっとこい。挨拶してくれ。」
まえかけで手をふきながらあらわれたのは、リスのように小柄な女の子だった。
年は二十歳になるかならないか。
紺のTシャツとベージュのコットンパンツ。多分店の制服なんだろう。
ぐっとかわいく似合っている。
俺たちの間に微妙な沈黙がながれた。
鍋を煮込む音だけが激しく聞こえる。
「…とりあえず、千夜君。ともき君にラーメンをご馳走してあげたらどうですか。」
「はぁ…」
和辰君はため息をついて、麺をどんぶりに移してくれた。
食用的には嬉しいけど、俺もため息がでた。
なぁ、キミも友人の誘いには気をつけろよ?特にそれが親友って思ってるやつならなおさらな。
俺はラーメンを食べながら、和辰君の話を聞いた。
嫌がらせは三週間ほどまえから始まっているという。新店舗がようやく評判を定着させて行列ができ始めたころだった。
俺はスープを残さず飲んでいった。
「やっぱり東京ラーメンって軽くていいな。俺、トンコツのスープは全部は飲めないよ。だけど、今回のターゲットはガラやクズ野菜を捨ててるし、ラーメン屋関係でトンコツ系の店はシロッてことになるよな。だってトリガラなんだから」
和辰君の顔が曇った、俺は悠の化学調味料発言に続く失言をしたのだろうか。
「中山。あのな…トンコツラーメンだってちゃんとトリガラは使ってる。もちろんうちの店だってブタのゲンコツや背脂も仕込んでる。割合とだしの取り方がちがうだけだ。」
俺はうーんと唸った。
本格的にラーメンが詳しいはずがないし。
「あ、話しはかわるけど…和辰君。学校はどうしたんだ。それに多恵さんが見えないけど。」
「…おふくろは入院中だ。」
「え?」
氷室さんが俺の肩を叩いていった。
「安心してください。働ききすぎて過労になっただけですから、少し入院すれば元気になるそうです。」
「おふくろが入院中で日中、俺が学校いくと仕込みができねぇ。だから休んでる。」
「そうか…。」
「…別に、んなこたぁ、いいんだよ。けど…おふくろが帰る前にこのクソ野郎はどうにかしてぇんだ。」
和辰君はくやしそうにパソコンを睨んだ。
「……あのさ。やっぱり俺手伝うよ。」
「あ?」
「いや…悠みたいな事はできないかもだけど、ここまで話し聞いて何もしないのは嫌なんだ。」
和辰君は無言で俺を見つめる。
「……」
「いいじゃないですか。私がいうのもアレですが悠さんより、ともき君の方が真面目そうですし。」
氷室さんの一言で和辰君は小さくうなづいた。
今気づいたけど、氷室さんって結構…毒を吐くんだな。
その時奥から水を流す音とリズミカルに包丁を使う音が聞こえてきた。
「あれ、この店。今は和辰君だけじゃないのか?」
和辰君はどこかばつの悪そうな顔をした。
氷室さんは俺の隣でニコニコと笑う。
和辰君が調理場に声をかけた。
「あずみ、ちょっとこい。挨拶してくれ。」
まえかけで手をふきながらあらわれたのは、リスのように小柄な女の子だった。
年は二十歳になるかならないか。
紺のTシャツとベージュのコットンパンツ。多分店の制服なんだろう。
ぐっとかわいく似合っている。