ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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台風がいくつかとおりすぎて、狂った夏がまだまだ熱を帯びる今日この頃。
俺はいつもどうりの日常、学校生活をアイツと送っていた。
「ったく、どいつもコイツも…大人しくしてろよな。俺が貧乏くじ引くんだから。」
プリプリと怒りながら、ソイツは反省文を書いてはブツブツ文句を言っている。
「なぁ、そうおもうよな。」
小鳥遊悠は器用にクリンとペンを一回転させて俺をみた。
「はは。ま、悠も悪いし痛み分けだろ?」
俺がそう言うと悠はフンっと言って再び反省文を書き始める。
窓をみると外は立派な入道雲がのびてる。
まさに、夏の大空だ。
「もしもし?」
視線を戻すと悠が電話で誰かと話している。返事のやり取りをしながら何故か俺をチラチラと見る。
「了解じゃあな。」
電話を切ると、悠はいった。
「ともき、ラーメン食いにいかないか?」
「いつ?」
悠は当然のようにいった。
「今から。」
「…あのなぁ。今、反省文書いてる奴がなにいってる。」
俺はあきれながら悠を見る。
悠はあっさりと無視する。
「夕方だと込むだろ。行ーこーよーぉー。」
子供の様に俺の服を引っ張って悠は駄々をこねる。
「あー…わかったよ。行くから。止めてくれ。」
「よし。行こう。」
悠はいつのまにか帰る準備を終えていた。
その手際の良さには感動すら覚える。
俺はコソコソとつかさにメールを送って教室から出ていく。
なんだか悠と行動してるとサボるのがなれてきたのが怖い。
JR池袋駅の西口から、東口にいくにはほとんど無数のルートがあるらしい。
その日悠が選んだのは西口公園を抜けて、ホテル・メトロポリタンを見上げながら、JRのガードをくぐる通行人のすくないルート。
真夏の西口公園では、ホームレスの将棋大会やラテン系外国人の集会がひらかれていた、この日射しの中たいしたものだ。
「まだまだ暑いな…」
悠は貞子のように長い前髪をかき分け、額の汗を拭う。
「秋も近いはずなんだけどな。」
「秋だけにさっきから、ともきの腹は鳴ってるんだな。」
「う…聞こえてたのか。」
「はは、まぁな。大丈夫だ。おれもそうだから。」
悠はニッと猫八重歯を見せて笑った。
都会育ちのおれには、天高く馬肥ゆるなんて言葉にはなんの実感もないが、それでも食欲の秋だけは痛切にわかった。
なぜか腹がなってしかたなかったのだ。
ラーメンの思考には特殊な副作用がある。
いったんラードの浮いたスープや歯応えのいい縮れ麺を考えると、実際に口にするまで二度と頭を離れなくなるのだ。
ラーメンほど強烈な固定観念になる食い物はない。
俺たちは制服のまま、ぶらぶらと澄んだ空のしたを歩いていた。
日射しはナイフのような切れ味で、日のあたるところと影を切り分けている。
夏の東京の紫外線の強さは凄い。空に薄い紫のフィルターでもかかっているようだった。
俺はいつもどうりの日常、学校生活をアイツと送っていた。
「ったく、どいつもコイツも…大人しくしてろよな。俺が貧乏くじ引くんだから。」
プリプリと怒りながら、ソイツは反省文を書いてはブツブツ文句を言っている。
「なぁ、そうおもうよな。」
小鳥遊悠は器用にクリンとペンを一回転させて俺をみた。
「はは。ま、悠も悪いし痛み分けだろ?」
俺がそう言うと悠はフンっと言って再び反省文を書き始める。
窓をみると外は立派な入道雲がのびてる。
まさに、夏の大空だ。
「もしもし?」
視線を戻すと悠が電話で誰かと話している。返事のやり取りをしながら何故か俺をチラチラと見る。
「了解じゃあな。」
電話を切ると、悠はいった。
「ともき、ラーメン食いにいかないか?」
「いつ?」
悠は当然のようにいった。
「今から。」
「…あのなぁ。今、反省文書いてる奴がなにいってる。」
俺はあきれながら悠を見る。
悠はあっさりと無視する。
「夕方だと込むだろ。行ーこーよーぉー。」
子供の様に俺の服を引っ張って悠は駄々をこねる。
「あー…わかったよ。行くから。止めてくれ。」
「よし。行こう。」
悠はいつのまにか帰る準備を終えていた。
その手際の良さには感動すら覚える。
俺はコソコソとつかさにメールを送って教室から出ていく。
なんだか悠と行動してるとサボるのがなれてきたのが怖い。
JR池袋駅の西口から、東口にいくにはほとんど無数のルートがあるらしい。
その日悠が選んだのは西口公園を抜けて、ホテル・メトロポリタンを見上げながら、JRのガードをくぐる通行人のすくないルート。
真夏の西口公園では、ホームレスの将棋大会やラテン系外国人の集会がひらかれていた、この日射しの中たいしたものだ。
「まだまだ暑いな…」
悠は貞子のように長い前髪をかき分け、額の汗を拭う。
「秋も近いはずなんだけどな。」
「秋だけにさっきから、ともきの腹は鳴ってるんだな。」
「う…聞こえてたのか。」
「はは、まぁな。大丈夫だ。おれもそうだから。」
悠はニッと猫八重歯を見せて笑った。
都会育ちのおれには、天高く馬肥ゆるなんて言葉にはなんの実感もないが、それでも食欲の秋だけは痛切にわかった。
なぜか腹がなってしかたなかったのだ。
ラーメンの思考には特殊な副作用がある。
いったんラードの浮いたスープや歯応えのいい縮れ麺を考えると、実際に口にするまで二度と頭を離れなくなるのだ。
ラーメンほど強烈な固定観念になる食い物はない。
俺たちは制服のまま、ぶらぶらと澄んだ空のしたを歩いていた。
日射しはナイフのような切れ味で、日のあたるところと影を切り分けている。
夏の東京の紫外線の強さは凄い。空に薄い紫のフィルターでもかかっているようだった。