ー特別編ーストリートキャッチャー
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メールのやりとりと電話で、面接は二日後に決まった。
場所は目白にあるハンドレッドビューティ本部。
時間は午前十時から。
スーツとネクタイ着用だそうた。
俺は池袋のキングに連絡をいれて、その日を待った。
せっかくだから、BMマッサージをして肌の調子を調えながらね。
『ロメオとジュリエット』はフェイシャルケアにはぴったりの音楽だった。
だが、俺は考えていたのだ。
俺とタカシが組むだけでは、今回は十分ではない。
ブラッド宮元はメディアの力をうまく利用している。
俺たちの側にも、その力が必要だった。
あの男の裏の顔を日本中に公開しなければならないのだ。
池袋のキングだけでは地域が限られていて、十分じゃない。
けれど、俺はただの学生で、テレビ局のディレクターに知り合いなどいなかった。
さて、どうする、俺?
面接日は朝から快晴。
俺はタカシと目白駅のまえでまちあわせして、約束の時間にハンドレッドビューティを訪問した。
荒く削った褐色の砂岩が張られた低層の高級マンションの一階二階が改装されて、エステと事務所になっている。
うえにある事務所に顔をだすと、受け付けにいた日焼け男にミーティングルームにいけとあごをしゃくられた。
カーペットの敷きこまれた廊下を歩きながら、タカシが低い声でいった。
「対応がぜんぜんなっていないな。ここの組織はまるでダメだ。」
ミーティングルームは四十畳ほどの広さがあるだろうか。
四隅にオーガスタのでかい鉢植えがおいてあった。
中央には直立不動のキャッチが三十人ばかり。
最後尾にはこのまえ俺にサイトを教えてくれたガキがいた。
俺にきづくと、やつがいった。
「これから朝礼だ。壁際に立ってろ。しゃべったり、身動きすると、はたかれるぞ」
おっかない。
俺とタカシは両手をまえで組んで、壁を背にした。
奥のドアが開いて、野太い声で号令がきこえる。
「気をつけ、グッドモーニング、サー!」
「グッドモーニング、サー」
どこが美を売るサロンなのだろうか、新兵訓練キャンプみたいだ。
一段高いステージにゆっくりとブラッド宮元があがった。
白いスーツに黒い顔。
「先週の数字は、目標の90パーセントに届かなかった。わたしはたいへん残念だ。」
テレビでのお姉キャラとはまるで違う重々しい声。
やはり営業オカマか、コイツ。
「わたしをガッカリさせるな。いいか、来週はなにがなんでもカモをつかんでこい。わかったな」
男たちの必死の返事が部屋を満たした。
「イエス、ブラッド」
いかれてる。
宮元は手元のメモに目を落とした。
「ジェレミー、サイモン、レオ、まえに。おまえたちが今週のベストスリーだ」
ダークスーツのキャッチが三人、壇上にあがった。
ボスのまえで棒のようにまっすぐ立つ。
宮元は三人を順番にハグした。ゴッドファーザーの見すぎである。
それから男たちにかなりの厚さの封筒を手渡した。
あいつが好成績の報奨なのだろうか。
腕がよければ、かなりの稼ぎが期待できそうだ。
場所は目白にあるハンドレッドビューティ本部。
時間は午前十時から。
スーツとネクタイ着用だそうた。
俺は池袋のキングに連絡をいれて、その日を待った。
せっかくだから、BMマッサージをして肌の調子を調えながらね。
『ロメオとジュリエット』はフェイシャルケアにはぴったりの音楽だった。
だが、俺は考えていたのだ。
俺とタカシが組むだけでは、今回は十分ではない。
ブラッド宮元はメディアの力をうまく利用している。
俺たちの側にも、その力が必要だった。
あの男の裏の顔を日本中に公開しなければならないのだ。
池袋のキングだけでは地域が限られていて、十分じゃない。
けれど、俺はただの学生で、テレビ局のディレクターに知り合いなどいなかった。
さて、どうする、俺?
面接日は朝から快晴。
俺はタカシと目白駅のまえでまちあわせして、約束の時間にハンドレッドビューティを訪問した。
荒く削った褐色の砂岩が張られた低層の高級マンションの一階二階が改装されて、エステと事務所になっている。
うえにある事務所に顔をだすと、受け付けにいた日焼け男にミーティングルームにいけとあごをしゃくられた。
カーペットの敷きこまれた廊下を歩きながら、タカシが低い声でいった。
「対応がぜんぜんなっていないな。ここの組織はまるでダメだ。」
ミーティングルームは四十畳ほどの広さがあるだろうか。
四隅にオーガスタのでかい鉢植えがおいてあった。
中央には直立不動のキャッチが三十人ばかり。
最後尾にはこのまえ俺にサイトを教えてくれたガキがいた。
俺にきづくと、やつがいった。
「これから朝礼だ。壁際に立ってろ。しゃべったり、身動きすると、はたかれるぞ」
おっかない。
俺とタカシは両手をまえで組んで、壁を背にした。
奥のドアが開いて、野太い声で号令がきこえる。
「気をつけ、グッドモーニング、サー!」
「グッドモーニング、サー」
どこが美を売るサロンなのだろうか、新兵訓練キャンプみたいだ。
一段高いステージにゆっくりとブラッド宮元があがった。
白いスーツに黒い顔。
「先週の数字は、目標の90パーセントに届かなかった。わたしはたいへん残念だ。」
テレビでのお姉キャラとはまるで違う重々しい声。
やはり営業オカマか、コイツ。
「わたしをガッカリさせるな。いいか、来週はなにがなんでもカモをつかんでこい。わかったな」
男たちの必死の返事が部屋を満たした。
「イエス、ブラッド」
いかれてる。
宮元は手元のメモに目を落とした。
「ジェレミー、サイモン、レオ、まえに。おまえたちが今週のベストスリーだ」
ダークスーツのキャッチが三人、壇上にあがった。
ボスのまえで棒のようにまっすぐ立つ。
宮元は三人を順番にハグした。ゴッドファーザーの見すぎである。
それから男たちにかなりの厚さの封筒を手渡した。
あいつが好成績の報奨なのだろうか。
腕がよければ、かなりの稼ぎが期待できそうだ。