ー特別編ークリーンタウン
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『いいや。桂リライアンスはなるべくなら、警察を使いたくはないようだ。そこで、警察OBがやってる警備会社をつかった。今朝から、クリーン運動のメンバーやSウルフにもうるさく連絡がはいってな』
キングの笑いが大きくなる。
いったいどういう意味なんだろうか、
『きっと、悠のところにも誰かがむかっているだろう』
「なんでだよ、俺はカズフミと立ち話をしただけなんだぞ」
今度は隠すことなく、声をあげてキングが笑った。
『俺がお前の名前をやつらに教えておいた。いいか悠、やつらは依頼主の桂リライアンスのことしか考えちゃいない。お前は今度の事件にうまくかんで、カズフミとクリーン運動のために動いてやれ。わかったな』
「おい!待てよ!!」
返事はなかった。
通話が切れた空っぽの音が耳元で鳴っているだけだ。
そのとき、真桜の声が廊下からきこえた。
「悠…お前にお客が来てるなの」
俺の災難は続いた。
廊下に出て玄関を見ると、この暑さに灰色のスーツを着た男がふたりたっていた。
背景は真夏の街なので、暗さが逆に目立ってしまう。おれが最初に思い付いた言葉は単純。
元警官の一言だ。
背の高い男と小柄だが横幅と同じくらい胸の厚みがある男のコンビだった。
どちらも三十代なかばというところ。
チビが名刺を出していった。
「スペリア警備保証の角田と大久保です。小鳥遊悠さんですね。」
真桜は絶対になにかやっただろって目で、俺のほうを見ている。
「そうだけど、俺は御曹司の事はなーんにも知りませんよ。」
ちいさいほうが、にやりと笑った。
「虎狗琥君から、きいてる。君は池袋では有名なトラブルシューターなんだそうだね。だが、うちはプロだ。君から簡単な話しはきいておくが、別にアマチュアに手助けをしてもらうつもりなんかない。」
カチンときた。
もうコイツらには、一言だって協力してやらない。
「さいですか。別に俺は桂リライアンスなんて、知ったことじゃない。カズフミもダチでもないしな。話しはなにもないんだ。さっさと帰ってくれ。」
実際におれはなんの情報ももっていなかった。
でかい方の灰色がいった。
「最後に和文さんを見たのはいつだったかな。」
「昨日の夜。」
「どこでかね。」
「西口公園だよ」
今度はチビが肩の筋肉を盛り上げて、俺に言う。
「今回の件は、マスコミにも警察にも箝口令(かんこうれい)が敷いてある。小鳥遊くんも、口外しないように願いたい。では、また。」
つぎの機会なんて、あるはずがない。
こんな慇懃無礼(いんぎんぶれい)なやつらなら、まだ現職警官のほうがかわいげがあるというものだ。
まおが俺の気分を読んでいう。
「悠…塩まいとこうか…なの」
おれは肩をすくめて、自分の部屋にあがった。
キングの笑いが大きくなる。
いったいどういう意味なんだろうか、
『きっと、悠のところにも誰かがむかっているだろう』
「なんでだよ、俺はカズフミと立ち話をしただけなんだぞ」
今度は隠すことなく、声をあげてキングが笑った。
『俺がお前の名前をやつらに教えておいた。いいか悠、やつらは依頼主の桂リライアンスのことしか考えちゃいない。お前は今度の事件にうまくかんで、カズフミとクリーン運動のために動いてやれ。わかったな』
「おい!待てよ!!」
返事はなかった。
通話が切れた空っぽの音が耳元で鳴っているだけだ。
そのとき、真桜の声が廊下からきこえた。
「悠…お前にお客が来てるなの」
俺の災難は続いた。
廊下に出て玄関を見ると、この暑さに灰色のスーツを着た男がふたりたっていた。
背景は真夏の街なので、暗さが逆に目立ってしまう。おれが最初に思い付いた言葉は単純。
元警官の一言だ。
背の高い男と小柄だが横幅と同じくらい胸の厚みがある男のコンビだった。
どちらも三十代なかばというところ。
チビが名刺を出していった。
「スペリア警備保証の角田と大久保です。小鳥遊悠さんですね。」
真桜は絶対になにかやっただろって目で、俺のほうを見ている。
「そうだけど、俺は御曹司の事はなーんにも知りませんよ。」
ちいさいほうが、にやりと笑った。
「虎狗琥君から、きいてる。君は池袋では有名なトラブルシューターなんだそうだね。だが、うちはプロだ。君から簡単な話しはきいておくが、別にアマチュアに手助けをしてもらうつもりなんかない。」
カチンときた。
もうコイツらには、一言だって協力してやらない。
「さいですか。別に俺は桂リライアンスなんて、知ったことじゃない。カズフミもダチでもないしな。話しはなにもないんだ。さっさと帰ってくれ。」
実際におれはなんの情報ももっていなかった。
でかい方の灰色がいった。
「最後に和文さんを見たのはいつだったかな。」
「昨日の夜。」
「どこでかね。」
「西口公園だよ」
今度はチビが肩の筋肉を盛り上げて、俺に言う。
「今回の件は、マスコミにも警察にも箝口令(かんこうれい)が敷いてある。小鳥遊くんも、口外しないように願いたい。では、また。」
つぎの機会なんて、あるはずがない。
こんな慇懃無礼(いんぎんぶれい)なやつらなら、まだ現職警官のほうがかわいげがあるというものだ。
まおが俺の気分を読んでいう。
「悠…塩まいとこうか…なの」
おれは肩をすくめて、自分の部屋にあがった。