ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
だが、やつらも手をこまねいていたわけではなかったのだ。
おれはその日のうちに、思い知らされることになった。
調子にのりすぎるのは、なんにしても危険な事だった。
時間までリッカの果物屋の手伝いをした。
出かけようとすると、背中から声をかけられた。
「悠君。悠君。もう他に私らがやれることはないのかい?」
おれは苦笑いでいるとリッカがポソリと呟く。
「おかあさん。例の公会堂の一件以来、絶好調なの…」
しかも、池袋署の強制捜査であのデリヘル閉店したままだ。
そうそう池袋の真の最終兵器を使うわけにはいかなかった。
組対部の連中がかわいそうになる。
「どうも、悠さん、リッカさん、リッカさんのおかあさま、こんばんは」
水商売で鍛えた礼儀正しさで、コウイチが腰を折った。
西一番外でそんなことをやっているのは、こいつくらいのもの。
目立ってしかたない。
しかも、やつはまたもおれと同じような格好をしている。
風神雷神の刺繍されたスタジャンに迷彩の軍パン。
頭には黒のニット帽。
まるで影武者みたいだった。
「お母さんにはまた次の大事件が起きたときにたのみますね。おれは勝ちすぎるのはあんまり好きじゃないですから。いこうぜ、コウイチ。」
おれたちは西口に新しくできたタイ料理のレストランにいく予定だった。
「あ、ヤベ。ちょっと待っててくれ。」
おれは二階にあがってリッカの部屋に置いてあるUSBをポケットにちゃんといれると、リッカ母の悲鳴があがった。
ばたばたと路上を走っていく足音がする。
嫌な予感がした。
おれは階段をかけ降りた。
「大丈夫かい!コウイチくん!今、救急車呼ぶからね!」
倒れているのは、リッカでもオフクロさんでもなくコウイチだった。
リッカは携帯を抜いて、すぐに救急車を呼んで、おれにいう。
「いきなり物陰から走ってきた若い男が、コウイチの背中を刺して逃げていった。…ごめん、突き飛ばされて追えなかった。」
「お前は悪くない。」
コウイチはショック状態で、意識を失っている。
出血のせいか、顔が氷のように青かった。
おれはコウイチの横にひざまずき、血だまりのなかに落ちているニット帽を拾った。
オフクロさんと目があった、向こうもわかったようだ。
「じゃあ、コウイチくんは悠君と間違われて、刺されたのかい。このこは悠君の身代わりだったのか」
オフクロさんは吠えるように泣き出した。
死んじゃだめだ、死んじゃだめだ。
救急車が店のまえにとまったのは、それから五分後のことだった。
パトカーのサイレンも近づいてくる。
おれはリッカにいった。
「すまない。今夜どうしても会わなければならない人間がいる。コウイチのことを頼む。警察で事情聴取を受けてるわけにはいかないんだ。」
リッカは任せてとうなずくいい女だ。
すると、オフクロさんが顔をあげた。
おれはその日のうちに、思い知らされることになった。
調子にのりすぎるのは、なんにしても危険な事だった。
時間までリッカの果物屋の手伝いをした。
出かけようとすると、背中から声をかけられた。
「悠君。悠君。もう他に私らがやれることはないのかい?」
おれは苦笑いでいるとリッカがポソリと呟く。
「おかあさん。例の公会堂の一件以来、絶好調なの…」
しかも、池袋署の強制捜査であのデリヘル閉店したままだ。
そうそう池袋の真の最終兵器を使うわけにはいかなかった。
組対部の連中がかわいそうになる。
「どうも、悠さん、リッカさん、リッカさんのおかあさま、こんばんは」
水商売で鍛えた礼儀正しさで、コウイチが腰を折った。
西一番外でそんなことをやっているのは、こいつくらいのもの。
目立ってしかたない。
しかも、やつはまたもおれと同じような格好をしている。
風神雷神の刺繍されたスタジャンに迷彩の軍パン。
頭には黒のニット帽。
まるで影武者みたいだった。
「お母さんにはまた次の大事件が起きたときにたのみますね。おれは勝ちすぎるのはあんまり好きじゃないですから。いこうぜ、コウイチ。」
おれたちは西口に新しくできたタイ料理のレストランにいく予定だった。
「あ、ヤベ。ちょっと待っててくれ。」
おれは二階にあがってリッカの部屋に置いてあるUSBをポケットにちゃんといれると、リッカ母の悲鳴があがった。
ばたばたと路上を走っていく足音がする。
嫌な予感がした。
おれは階段をかけ降りた。
「大丈夫かい!コウイチくん!今、救急車呼ぶからね!」
倒れているのは、リッカでもオフクロさんでもなくコウイチだった。
リッカは携帯を抜いて、すぐに救急車を呼んで、おれにいう。
「いきなり物陰から走ってきた若い男が、コウイチの背中を刺して逃げていった。…ごめん、突き飛ばされて追えなかった。」
「お前は悪くない。」
コウイチはショック状態で、意識を失っている。
出血のせいか、顔が氷のように青かった。
おれはコウイチの横にひざまずき、血だまりのなかに落ちているニット帽を拾った。
オフクロさんと目があった、向こうもわかったようだ。
「じゃあ、コウイチくんは悠君と間違われて、刺されたのかい。このこは悠君の身代わりだったのか」
オフクロさんは吠えるように泣き出した。
死んじゃだめだ、死んじゃだめだ。
救急車が店のまえにとまったのは、それから五分後のことだった。
パトカーのサイレンも近づいてくる。
おれはリッカにいった。
「すまない。今夜どうしても会わなければならない人間がいる。コウイチのことを頼む。警察で事情聴取を受けてるわけにはいかないんだ。」
リッカは任せてとうなずくいい女だ。
すると、オフクロさんが顔をあげた。