ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゆっくりと間をおいてリッカがいう。
「じゃあ、ホストクラブからデリヘルに女を売り付けるルートをちゃんと話して。そうしたら、アンタの借金をオヤジさんに頼んで埋めてやれないこともないよ。」
恐る恐るダイキはおれたちを見た。
額から落ちる汗は、なにも暖房のせいではないだろう。
「誰に話せばいいんだ。」
俺たちは声を揃えていった。
「「池袋署の生活安全課」」
「そいつは無理だ。一ツ木企画は池上のフロント企業だぞ」
「じゃあ、毎日西三番街を掃き掃除しろ。」
「街がキレイになって、あたしは嬉しいよー。アンタ無給で半年もつのか。アンタは『ブラックスワン』や一ツ木にどんな借りがあるのよ。しかも、これは誰にもバレない話なのよ。」
あとはぬるくなったココアをすすりながら、じっくりと待つだけだった。
ダイキのような男には、自分以外にはなにも守ものがないのだ。
誰を裏切っても平気だし、誰もが自分を裏切ると思っている。
やつにとって世界は非情だ。
「わかった。いつ話をしにいけばいい。」
三分後そういうと、やつは薄くなったアイスコーヒーを一息で飲み干した。
おれとリッカはテーブルの下でコッソリとタッチをした。
その日の夕方、俺たちはリッカのおふくろさんといっしょに、駅の反対側東口にある豊島公会堂にいく。
池袋不死鳥プロジェクトに顔をだすためだ。
広い公会堂なので、うしろの席はがらがらだった。
おれが遠くの議事進行を眺めていると、となりにどさりと男が座った。
池袋署生活安全課の刑事・小鳥遊柏。
「よう、調子はどうなんだ。」
「組対部のやつらに一泡吹かせられるかもしれない。池上組が組対部にルートをもってるのはわかっただろ。」
「まあな。にしてもやつら、急に降りてきて、池袋を好きなようにしやがって。おれも無茶苦茶な取り締まりに駆り出されたばかりだ。」
そこでおれはホストクラブと池上組系列の新型デリヘルの話をした。
ダイキというホストから証言もとれるし、被害者の女がふたり都の健康センターにある組対部ではなく、池袋署に駆け込む手はずになっていると。
しかも、女たちは店に本番を強要されているらしい。
柏はハーブ煙草をくわえて、偉そうにおれの肩をたたいた。
「おれの部下なら、表彰ものだ。あのデリヘルは組対部のやつらが絶対に手を出さないので有名だった。」
部下なんかつけないくせによくいうよ。
ハーブ煙草をこっちに一本向けてくる。
おれはポケットから煙管入れを抜き出して柏に向けた。
「なんで、んなもん持ってる?」
「ちょっと知り合いにもらってな。中身はヤニじゃなくハーブだけどな。火。」
舌打ちして、柏はライターで火をつけた。
煙管にライターとはなんと無粋なものだろう。
「ふーっ…」
「ガキの癖に様になった吸い方しやがって。」
「お前と違っていい男だろ?」
「時代錯誤バカだろ。」
いちいち口の悪い従兄弟だ。火玉を頭にでも落としてやろうか。
「じゃあ、ホストクラブからデリヘルに女を売り付けるルートをちゃんと話して。そうしたら、アンタの借金をオヤジさんに頼んで埋めてやれないこともないよ。」
恐る恐るダイキはおれたちを見た。
額から落ちる汗は、なにも暖房のせいではないだろう。
「誰に話せばいいんだ。」
俺たちは声を揃えていった。
「「池袋署の生活安全課」」
「そいつは無理だ。一ツ木企画は池上のフロント企業だぞ」
「じゃあ、毎日西三番街を掃き掃除しろ。」
「街がキレイになって、あたしは嬉しいよー。アンタ無給で半年もつのか。アンタは『ブラックスワン』や一ツ木にどんな借りがあるのよ。しかも、これは誰にもバレない話なのよ。」
あとはぬるくなったココアをすすりながら、じっくりと待つだけだった。
ダイキのような男には、自分以外にはなにも守ものがないのだ。
誰を裏切っても平気だし、誰もが自分を裏切ると思っている。
やつにとって世界は非情だ。
「わかった。いつ話をしにいけばいい。」
三分後そういうと、やつは薄くなったアイスコーヒーを一息で飲み干した。
おれとリッカはテーブルの下でコッソリとタッチをした。
その日の夕方、俺たちはリッカのおふくろさんといっしょに、駅の反対側東口にある豊島公会堂にいく。
池袋不死鳥プロジェクトに顔をだすためだ。
広い公会堂なので、うしろの席はがらがらだった。
おれが遠くの議事進行を眺めていると、となりにどさりと男が座った。
池袋署生活安全課の刑事・小鳥遊柏。
「よう、調子はどうなんだ。」
「組対部のやつらに一泡吹かせられるかもしれない。池上組が組対部にルートをもってるのはわかっただろ。」
「まあな。にしてもやつら、急に降りてきて、池袋を好きなようにしやがって。おれも無茶苦茶な取り締まりに駆り出されたばかりだ。」
そこでおれはホストクラブと池上組系列の新型デリヘルの話をした。
ダイキというホストから証言もとれるし、被害者の女がふたり都の健康センターにある組対部ではなく、池袋署に駆け込む手はずになっていると。
しかも、女たちは店に本番を強要されているらしい。
柏はハーブ煙草をくわえて、偉そうにおれの肩をたたいた。
「おれの部下なら、表彰ものだ。あのデリヘルは組対部のやつらが絶対に手を出さないので有名だった。」
部下なんかつけないくせによくいうよ。
ハーブ煙草をこっちに一本向けてくる。
おれはポケットから煙管入れを抜き出して柏に向けた。
「なんで、んなもん持ってる?」
「ちょっと知り合いにもらってな。中身はヤニじゃなくハーブだけどな。火。」
舌打ちして、柏はライターで火をつけた。
煙管にライターとはなんと無粋なものだろう。
「ふーっ…」
「ガキの癖に様になった吸い方しやがって。」
「お前と違っていい男だろ?」
「時代錯誤バカだろ。」
いちいち口の悪い従兄弟だ。火玉を頭にでも落としてやろうか。