ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
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「なぁ、その五人のなかに信用できるやつはいないか。証言はひとりよりも、ふたりのほうがいい。このデリヘルがやってることは、ちゃんと警察に届出していようが、完全に違法なんだ。うまくすれば、すぐにアンタたちを自由にしてやれる。」
売春の斡旋と利息制限法の上限を超えた金利の貸し金。
警察が「ラブネスト」と一ツ木企画に手を入れるには十分な理由のはずだった。
ただし、頼るルートを間違えてはいけない。
今の池袋の警察は、警視庁直属の組対部と所轄の池袋署に別れてしまっているのだ。
大切なのはタイミングと正しいルートだった。
一つ間違えばバッドエンド…セーブはできないぜ?
そのあとおれはカズミとさらに一時間打ち合わせをして、九十分の制限時間ギリギリに最新型デリヘルを離れた。
数日後の真夜中、おれとコウイチは西三番街の深夜喫茶で女たちを待っていた。
四人のSガールズは毎晩「ブラックスワン」で豪遊している。
おれたちがいたのは、懐かしのインベーダーゲームがテーブル代わりになった昭和の店だった。
どえらい対照である。
Sガールズがやってきたのは、深夜の一時半すぎ。
マイクロミニの太ももの奥までのぞかせて、女たちはどさりとクッションのきいたソファーに座った。
パイソン柄のワンピースがいった。
「どんなに高いドンペリもすぐに慣れちゃうもんだね。もうぜんぜんおいしいとは思わないもん」
十代でそんなに高い酒の味を覚えて、コイツらの将来は大丈夫だろうか。
ちょっと心配になったところで、ミチカがいった。
「ゆうさん、いよいよきたよ。まとめてツケを払ってくれって、あのモグラがいってきた」
「金額は?」
「よくわかんないけど、ひとりあたり三百万くらいじゃないかな。」
四人の合計で千二百万円。ダイキは一ツ木企画というルートで回収できると踏んで、いくらでも未成年の女たちに金をつかわせたのだろう。
だが、いくら最新型デリヘルでも未成年を働かせることはできない。
やつには出口なしだ。
「じゃあ、明日から手はずどおりにな。ダイキの携帯に電話をいれて、金は払えないという。あの保険証はお姉ちゃんので、自分はまだ未成年だと。連絡先はSウルフの弁護士の番号を伝える。わかったな」
女たちがのんだ半額の六百万は、ダイキ自信が店側に借りる金になる。
ほんの数日で目をむくような債務を背負う。
モグラ面のあのホストも、店にはめられた女たちの気持ちが少しはわかるようになるだろう。
コウイチが感心していった。
「やっぱり、兄貴はすげえや。よくこんな作戦がたてれますね!」
そんなことをいってくれるのは、いつも男だけだった。
Sガールズは池袋の王様から、どこにキスをしてもらうかで勝手に盛り上がっている。
苦労したおれはバカみたい。
天才とそうでない人間の差。
おれにも少しだけカズミの気持ちがわかった気がした。
売春の斡旋と利息制限法の上限を超えた金利の貸し金。
警察が「ラブネスト」と一ツ木企画に手を入れるには十分な理由のはずだった。
ただし、頼るルートを間違えてはいけない。
今の池袋の警察は、警視庁直属の組対部と所轄の池袋署に別れてしまっているのだ。
大切なのはタイミングと正しいルートだった。
一つ間違えばバッドエンド…セーブはできないぜ?
そのあとおれはカズミとさらに一時間打ち合わせをして、九十分の制限時間ギリギリに最新型デリヘルを離れた。
数日後の真夜中、おれとコウイチは西三番街の深夜喫茶で女たちを待っていた。
四人のSガールズは毎晩「ブラックスワン」で豪遊している。
おれたちがいたのは、懐かしのインベーダーゲームがテーブル代わりになった昭和の店だった。
どえらい対照である。
Sガールズがやってきたのは、深夜の一時半すぎ。
マイクロミニの太ももの奥までのぞかせて、女たちはどさりとクッションのきいたソファーに座った。
パイソン柄のワンピースがいった。
「どんなに高いドンペリもすぐに慣れちゃうもんだね。もうぜんぜんおいしいとは思わないもん」
十代でそんなに高い酒の味を覚えて、コイツらの将来は大丈夫だろうか。
ちょっと心配になったところで、ミチカがいった。
「ゆうさん、いよいよきたよ。まとめてツケを払ってくれって、あのモグラがいってきた」
「金額は?」
「よくわかんないけど、ひとりあたり三百万くらいじゃないかな。」
四人の合計で千二百万円。ダイキは一ツ木企画というルートで回収できると踏んで、いくらでも未成年の女たちに金をつかわせたのだろう。
だが、いくら最新型デリヘルでも未成年を働かせることはできない。
やつには出口なしだ。
「じゃあ、明日から手はずどおりにな。ダイキの携帯に電話をいれて、金は払えないという。あの保険証はお姉ちゃんので、自分はまだ未成年だと。連絡先はSウルフの弁護士の番号を伝える。わかったな」
女たちがのんだ半額の六百万は、ダイキ自信が店側に借りる金になる。
ほんの数日で目をむくような債務を背負う。
モグラ面のあのホストも、店にはめられた女たちの気持ちが少しはわかるようになるだろう。
コウイチが感心していった。
「やっぱり、兄貴はすげえや。よくこんな作戦がたてれますね!」
そんなことをいってくれるのは、いつも男だけだった。
Sガールズは池袋の王様から、どこにキスをしてもらうかで勝手に盛り上がっている。
苦労したおれはバカみたい。
天才とそうでない人間の差。
おれにも少しだけカズミの気持ちがわかった気がした。