ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
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送り出したのはいいが、やはり女たちのことが心配だった。
おれはコウイチといっしょに、約束の午前一時に西三番街で女たちをまった。
へべれけになったSガールズが、鏡張りの階段をのぼってきたのは、約束の三十分もすぎたころだった。
肩を抱いたり、手を繋いだり、髪をなでたり。
別れ際のホストというのは、やけにサービスがいいものだ。
「じゃあ、またねー」
女たちは手を振っている。
ふわふわと空中にただようような足取りで、おれたちのほうにやってきた。
ミチカがおれに気がついて、にやりと笑った。
「悠さんのいうとおりだった。今夜は初回だから、金を払うのはまだ先でいいって。みんな、びっくりするくらい調子よかったよ」
見せ側はずっぽりと女たちをはめる気なのだろう。
ツケをためさせて、回収は池上組のフロント企業の街金にまかせる。店への借りは、でかければでかいほどいいはずだった。 ほかの女がいう。
「あんまりたのしくて、ホントにはまりそうだよ。超やばくなーい。」
コウイチはおれと同じニット帽をかぶって、首を横に振った。
どうでもいいが、変装用のキャップすら真似するかコイツ…おれはいう。
「いいか、こいつはキングから依頼された仕事だ。この件が終わって、ホストクラブにはまっても、おれは面倒みないからな。」
四人のSガールズは、人気の絶えた西三番街の路上でモデル立ちして、上目づかいにおれを見た。
「でも、しばらくは思い切り遊んでいいんだよね。」
とんでもない道楽を教えてしまったのかもしれない。
おれはしぶしぶうなずいた。
「まあな」
最高、うれしー。
火の鳥で壊滅状態の夜の街に歓声があがる。
女たちはいつだって貪欲だった。
それには成年も、未成年も関係ない。
あれこれと仕掛けを考えて、明け方に横になった。
BGMはもう聞きあきてしまったストラヴィンスキーの『火の鳥』だ。
昼近くに目が覚めて、リビングに降りた。
「やっと起きてきたか…なの。」
冬も近いのに紙のように薄っぺらなワンピース一枚のまおがソファーに座っていた。
「まお、おはよ。」
「毎夜、毎夜遅くまで…出歩いて…学校にも行かずに…いい身分だな…なの。」
まおがなにか文句をいっていたが、おれは聞こえないフリをした。
敵もこちらがなにか新しいトラブルを抱えているのに気づいていたのだ。
だが、おれの裏家業は少なくとも、街のために少しは役にたっている。
それはさすがの真桜でも理解してくれるはずだった。
「昼食なにがいい…なの」
「炒飯」
「スープも着けてやる…なの」
ほらな。
良くできた女なんだよ。真桜は。
テレビを見ながら、昼飯をかきこんだ。
昼間の番組って、びっくりするくらいつまらないよな。
メトロポリタンテレビにあわせると、通販番組が終わってニュースが始まった。
おれはコウイチといっしょに、約束の午前一時に西三番街で女たちをまった。
へべれけになったSガールズが、鏡張りの階段をのぼってきたのは、約束の三十分もすぎたころだった。
肩を抱いたり、手を繋いだり、髪をなでたり。
別れ際のホストというのは、やけにサービスがいいものだ。
「じゃあ、またねー」
女たちは手を振っている。
ふわふわと空中にただようような足取りで、おれたちのほうにやってきた。
ミチカがおれに気がついて、にやりと笑った。
「悠さんのいうとおりだった。今夜は初回だから、金を払うのはまだ先でいいって。みんな、びっくりするくらい調子よかったよ」
見せ側はずっぽりと女たちをはめる気なのだろう。
ツケをためさせて、回収は池上組のフロント企業の街金にまかせる。店への借りは、でかければでかいほどいいはずだった。 ほかの女がいう。
「あんまりたのしくて、ホントにはまりそうだよ。超やばくなーい。」
コウイチはおれと同じニット帽をかぶって、首を横に振った。
どうでもいいが、変装用のキャップすら真似するかコイツ…おれはいう。
「いいか、こいつはキングから依頼された仕事だ。この件が終わって、ホストクラブにはまっても、おれは面倒みないからな。」
四人のSガールズは、人気の絶えた西三番街の路上でモデル立ちして、上目づかいにおれを見た。
「でも、しばらくは思い切り遊んでいいんだよね。」
とんでもない道楽を教えてしまったのかもしれない。
おれはしぶしぶうなずいた。
「まあな」
最高、うれしー。
火の鳥で壊滅状態の夜の街に歓声があがる。
女たちはいつだって貪欲だった。
それには成年も、未成年も関係ない。
あれこれと仕掛けを考えて、明け方に横になった。
BGMはもう聞きあきてしまったストラヴィンスキーの『火の鳥』だ。
昼近くに目が覚めて、リビングに降りた。
「やっと起きてきたか…なの。」
冬も近いのに紙のように薄っぺらなワンピース一枚のまおがソファーに座っていた。
「まお、おはよ。」
「毎夜、毎夜遅くまで…出歩いて…学校にも行かずに…いい身分だな…なの。」
まおがなにか文句をいっていたが、おれは聞こえないフリをした。
敵もこちらがなにか新しいトラブルを抱えているのに気づいていたのだ。
だが、おれの裏家業は少なくとも、街のために少しは役にたっている。
それはさすがの真桜でも理解してくれるはずだった。
「昼食なにがいい…なの」
「炒飯」
「スープも着けてやる…なの」
ほらな。
良くできた女なんだよ。真桜は。
テレビを見ながら、昼飯をかきこんだ。
昼間の番組って、びっくりするくらいつまらないよな。
メトロポリタンテレビにあわせると、通販番組が終わってニュースが始まった。