ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
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だんたんと絵柄が見えてきた。きっとそいつが、このホストの常套手段なんだろう。
債権の買い手は、どうせ灰色業者に決まっている。
都市銀行がホストクラブの債権なんて買うはずないからな。
「それで、売り先は何処なんだ。話をしにいってみる」
やつの下品なにやにや笑いはとまらなかった。
「一ツ木企画だ。いくらでも話をしにいったらどうだ。いっとくがあそこのケツモチは、バリバリの池上組だぜ。おまえの面がボコボコにされるところを見てみたいもんだな。」
おれは礼を言わずにロッカールームを出た。
やつのいうとおり、二度とあんなクラブには顔をだしたくなかった。
まぁ、それはいつだって無理なんだ。
おれたちは二度といきたくない場所に限って、また足を運ぶようにできている。
西三番街の路上に戻ると、すぐにケンジに電話をかけた。
一ツ木企画について聞いてみる。
『また池上系のフロント企画か。あそこも飛ぶ鳥を落とす勢いだ。』
おれはホストクラブから街金への債権の流れを話した。
担保は若い女の身体で、結局女は自分の身体を使って借金を返すようになる。
うまくできたマグロの養殖基地のようだった。
ケンジはあっさりという。
『悠、おまえが本気で火の鳥をやるつもりなら、うちのオヤジに掛け合って、その女の借金を帳消しにしてやってもいいぞ。金利がついても、まだ四本か五本なんだろ』
そいつも悪い考えではなかった。
だが、おれはあのホストクラブにも、カズミを働かせている最新型のデリヘルにも一泡ふかせてやりたかったのだ。
とくにあのダイキというホストには、なんとか重いペナルティを与えたい。
だいたいあんなモグラ顔で、女にもてるというのが許せなかった。
『ケンジ、一ツ木企画と例のデリヘルはどういう関係になってるんだ』
やつは浮かない様子でいった。
『どっちも同じ会社のもちものだ。二十一世紀リゾート。池上系列の企業舎弟だな。半分本業ってやつだ。』
「一ツ木企画の場所は」
おれは久々にポケットからマイ手帳を抜き取り、東池袋の住所を書いた。
ー池袋東口ー
「いきなり、電話で、来てくれなんて、何事かと思いましたよ。」
白いコートに薄い水色のロングマフラーとスマートかつエレガントな格好をした氷室さんがいった。
「悪いな。ちょっとここに案内してほしい。」
ケンジに聞いた住所を書いた、手帳を渡した。
氷室さんは眼鏡を掛け直しながら確認する。
崇とはまた別のカリスマ性がある。
どうして、おれの周りにはこうもいい男ばかりいるんだろうか。
「悠さん。案内するのは構いませんが…こちらは池上系のフロントですよ」
「もちろんそれはわかってる。」
「なにかトラブルですね。火の鳥関係で?」
「少なからずそれもあるな。」
「そうですか…。こちらもかなり痛手を負っています。私に協力できることならなんでもしますよ。では行きましょう。」
氷室さんは静かに微笑んだ。
だけど、疲れてるのがわかった。
東口も火傷だらけなんだ…
おれはうなずいて後に続いた。
債権の買い手は、どうせ灰色業者に決まっている。
都市銀行がホストクラブの債権なんて買うはずないからな。
「それで、売り先は何処なんだ。話をしにいってみる」
やつの下品なにやにや笑いはとまらなかった。
「一ツ木企画だ。いくらでも話をしにいったらどうだ。いっとくがあそこのケツモチは、バリバリの池上組だぜ。おまえの面がボコボコにされるところを見てみたいもんだな。」
おれは礼を言わずにロッカールームを出た。
やつのいうとおり、二度とあんなクラブには顔をだしたくなかった。
まぁ、それはいつだって無理なんだ。
おれたちは二度といきたくない場所に限って、また足を運ぶようにできている。
西三番街の路上に戻ると、すぐにケンジに電話をかけた。
一ツ木企画について聞いてみる。
『また池上系のフロント企画か。あそこも飛ぶ鳥を落とす勢いだ。』
おれはホストクラブから街金への債権の流れを話した。
担保は若い女の身体で、結局女は自分の身体を使って借金を返すようになる。
うまくできたマグロの養殖基地のようだった。
ケンジはあっさりという。
『悠、おまえが本気で火の鳥をやるつもりなら、うちのオヤジに掛け合って、その女の借金を帳消しにしてやってもいいぞ。金利がついても、まだ四本か五本なんだろ』
そいつも悪い考えではなかった。
だが、おれはあのホストクラブにも、カズミを働かせている最新型のデリヘルにも一泡ふかせてやりたかったのだ。
とくにあのダイキというホストには、なんとか重いペナルティを与えたい。
だいたいあんなモグラ顔で、女にもてるというのが許せなかった。
『ケンジ、一ツ木企画と例のデリヘルはどういう関係になってるんだ』
やつは浮かない様子でいった。
『どっちも同じ会社のもちものだ。二十一世紀リゾート。池上系列の企業舎弟だな。半分本業ってやつだ。』
「一ツ木企画の場所は」
おれは久々にポケットからマイ手帳を抜き取り、東池袋の住所を書いた。
ー池袋東口ー
「いきなり、電話で、来てくれなんて、何事かと思いましたよ。」
白いコートに薄い水色のロングマフラーとスマートかつエレガントな格好をした氷室さんがいった。
「悪いな。ちょっとここに案内してほしい。」
ケンジに聞いた住所を書いた、手帳を渡した。
氷室さんは眼鏡を掛け直しながら確認する。
崇とはまた別のカリスマ性がある。
どうして、おれの周りにはこうもいい男ばかりいるんだろうか。
「悠さん。案内するのは構いませんが…こちらは池上系のフロントですよ」
「もちろんそれはわかってる。」
「なにかトラブルですね。火の鳥関係で?」
「少なからずそれもあるな。」
「そうですか…。こちらもかなり痛手を負っています。私に協力できることならなんでもしますよ。では行きましょう。」
氷室さんは静かに微笑んだ。
だけど、疲れてるのがわかった。
東口も火傷だらけなんだ…
おれはうなずいて後に続いた。