ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
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安心していると、エントランスから腰縄を付けられた女が胸を張って出てきた。
星型のスパンコールのショートジャケット。
エミーカだ。
おれと目が合うと、小さく首を横に振った。
おれもリッカも同じように無言で返事をした。
数十人の機動隊が外国人用のマンションの周りを取り囲んでいる。
おれは指一本動かせなかった。
こんなこと間違っている。そう叫びたかったが、声をあげることさえできない。
だが、背筋を伸ばして灰色のバスに乗り込むエミーカを見て、おれにもはっきりとわかったことがあった。
「リッカ」
「うん。」
誰かが火の鳥を止めなきゃならない。
これ以上…おれ(あたし)たちの街を炎上させるわけにはいかないのだ。
翌日はよく晴れた秋空。
昨日はリッカの家に泊まらせてもらった。
気温は二十度ちょっとと、なにもなければさわやかな秋の一日だった。
イクミは授業に出るまえに、カズミの写真をおいていってくれた。
昼に果物屋を開いて通りに飛びだそうとすると、店のまえにコウイチが立っていた。
おれは目を丸くして奴を見た。
おれの格好とほとんど同じだった。
迷彩仕様の軍パンを腰ではいて、黒地に白龍がうねる刺繍のあるパーカーをかぶる。
「おまえ、どうしたんだ。」
コウイチはかぶっていたフードをずらして照れた。
「へへへ、今朝この近くの「むかしむかし」って店を探し出して、兄……いや、悠さんと同じファッションをさがしたんです。けっこうにあうでしょう。」
おれたちは双子のアイドルか。
男同士のペアルックなんて、気味が悪い。
「おまえさあ、もっと自分のポリシー持てよ。」
コウイチはめげずにいう。
「今日はどうするんですか。」
「筋肉ヘビースモーカーとランチ」
おかしな顔をして、やつはおれを見た。
「おまえもくるか」
おれが秋の日のあたる通りを歩きだすと、やつは子犬のように尻尾を振ってついてきた。
約束の店はロサ会館わきにあるイタリアン。
夜は流行の個室居酒屋だが、ランチでなかなかうまいランチを出すのだ。
一ノ瀬組のホープは、すでにボックス席には入っていた。
コウイチを見て、怪訝な表情をする。
「そいつが今回の依頼人か。」
違うといった。
コウイチと豊島開発のもめ事を話すと、ケンジはまるまる一本の煙草を一息に吸い終えて大笑いした。
「そうか、悠もついに舎弟を持つようになったか」
「冗談いうな。こいつは誰の舎弟でもない。それより池上組の話を聞かせてくれ。やつらはなぜ、火の鳥の最中なのに池袋でのしてるんだ。」
ウエイターがきて、注文をとった。
五種類のキノコの和風パスタがふたつと明太子と鮭を使った和風パスタ。
ケンジはテーブルに両手を組んでいった。
「それが不思議なんだ。一斉摘発の情報は誰にもわからないはずなんだが、街を歩いていた池上のやつらが姿を消すと、そのあとで必ず灰色のバスが来る。あいつらにみかじめを払ってる店には、摘発がほとんど入ってないしな。」
「そうなると…池上はなにか組対部にパイプでもあるんじゃない。情報が漏れてるのかもしれない。」
星型のスパンコールのショートジャケット。
エミーカだ。
おれと目が合うと、小さく首を横に振った。
おれもリッカも同じように無言で返事をした。
数十人の機動隊が外国人用のマンションの周りを取り囲んでいる。
おれは指一本動かせなかった。
こんなこと間違っている。そう叫びたかったが、声をあげることさえできない。
だが、背筋を伸ばして灰色のバスに乗り込むエミーカを見て、おれにもはっきりとわかったことがあった。
「リッカ」
「うん。」
誰かが火の鳥を止めなきゃならない。
これ以上…おれ(あたし)たちの街を炎上させるわけにはいかないのだ。
翌日はよく晴れた秋空。
昨日はリッカの家に泊まらせてもらった。
気温は二十度ちょっとと、なにもなければさわやかな秋の一日だった。
イクミは授業に出るまえに、カズミの写真をおいていってくれた。
昼に果物屋を開いて通りに飛びだそうとすると、店のまえにコウイチが立っていた。
おれは目を丸くして奴を見た。
おれの格好とほとんど同じだった。
迷彩仕様の軍パンを腰ではいて、黒地に白龍がうねる刺繍のあるパーカーをかぶる。
「おまえ、どうしたんだ。」
コウイチはかぶっていたフードをずらして照れた。
「へへへ、今朝この近くの「むかしむかし」って店を探し出して、兄……いや、悠さんと同じファッションをさがしたんです。けっこうにあうでしょう。」
おれたちは双子のアイドルか。
男同士のペアルックなんて、気味が悪い。
「おまえさあ、もっと自分のポリシー持てよ。」
コウイチはめげずにいう。
「今日はどうするんですか。」
「筋肉ヘビースモーカーとランチ」
おかしな顔をして、やつはおれを見た。
「おまえもくるか」
おれが秋の日のあたる通りを歩きだすと、やつは子犬のように尻尾を振ってついてきた。
約束の店はロサ会館わきにあるイタリアン。
夜は流行の個室居酒屋だが、ランチでなかなかうまいランチを出すのだ。
一ノ瀬組のホープは、すでにボックス席には入っていた。
コウイチを見て、怪訝な表情をする。
「そいつが今回の依頼人か。」
違うといった。
コウイチと豊島開発のもめ事を話すと、ケンジはまるまる一本の煙草を一息に吸い終えて大笑いした。
「そうか、悠もついに舎弟を持つようになったか」
「冗談いうな。こいつは誰の舎弟でもない。それより池上組の話を聞かせてくれ。やつらはなぜ、火の鳥の最中なのに池袋でのしてるんだ。」
ウエイターがきて、注文をとった。
五種類のキノコの和風パスタがふたつと明太子と鮭を使った和風パスタ。
ケンジはテーブルに両手を組んでいった。
「それが不思議なんだ。一斉摘発の情報は誰にもわからないはずなんだが、街を歩いていた池上のやつらが姿を消すと、そのあとで必ず灰色のバスが来る。あいつらにみかじめを払ってる店には、摘発がほとんど入ってないしな。」
「そうなると…池上はなにか組対部にパイプでもあるんじゃない。情報が漏れてるのかもしれない。」