ー特別編ーVS不死鳥プロジェクト
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リッカやセンヤがぼやいていた。
「おかげでうちの果物屋もあがったり…もともと少ない売り上げが、致命的に急降下だよー。」
「夜の客足が二割減だ…。」
さすがにどこかのお偉いさんの立てた計画だった。
おれたちの不死鳥は、ステルス爆撃機のように超高度から火の粉を撒き散らす。ニュークリアーフイュージョンだ。
やつらは丸焼けになって、誰もいなくなった街を安全だという。
どこの役人でも政策立案者でもかまわない。
一度、雲の上からおりてきて、ストリートのうえに立ってみるといい。
安全で…
清潔で…
健全であることが、人からなにを奪うのか。
そうしたらおれたちは皆ただの人間で、いくらただしくても炎のなかでは生きられないとわかるだろう。
沈んだままの秋がやってきた。
おれたちはなんとか掘っ立て小屋のなかで、火の鳥襲来に備えている。
学校、トレーニング、ゲームのローテーションを続けいつもの秋が戻ってくるように祈りながらの毎日。
今日は久々に学校をサボった。
警察がこんなに多くては、おれの副業のトラブルだってめったに起きはしなかった。
リビングにいるまおに、声をかける。
「ちょっと散歩してくる」
切れのいい舌打ちが聞こえて、まおの声が聞こえた。
「またか…なの。今夜は不死鳥会があるから…適当な所で帰ってこいなの。」
「はいは~い。」
またも舌打ち。
うちのまおが上品ですまないな。
「はいは一回だろなの」
おれは肩をすくめて、街にでる。
つぎはしゃんはーいとでもいってやろう。
ー池袋(西口駅)ー
おれのホームタウンに到着。
さすがに日が高いあいだは、池袋の人波にもあまり変化はなかった。
いつものように焼け跡の街のパトロールに向かう。
西一番街からロマンス通りに折れた。
火の鳥の威力はすごいものだった。
何軒も開いていた裏DVD屋のシャッターが、すべておりてしまっている。
ロサ会館をすぎて、つきあたりの四つ角にたつ。
見事なものだ。
夏までは七階建ての全フロアが埋まっていたヘルスビルの張りだし看板が全部真っ白。
そんな風俗ビルは一本や二本ではない。
まるまる空っぽになっていなくても、あちこちで歯抜けになった建物がやたら目立った。
これでは風俗店だけでなく、ビルのオーナーもローンの返済に困っているだろう。
「おい!コラっ!俺をどこの誰だと思ってるんだ!!」
腕を組んで池袋の狭い空を見上げていると、男の叫び声が聞こえてきた。
一斉取り締まり以来あまり聞くことのなくなった本職のドスのきいた声だ。
何人かの男たちが喧嘩見たさに小走りで声のするほうに向かった。
おれもゆっくりと後に続く。
「おかげでうちの果物屋もあがったり…もともと少ない売り上げが、致命的に急降下だよー。」
「夜の客足が二割減だ…。」
さすがにどこかのお偉いさんの立てた計画だった。
おれたちの不死鳥は、ステルス爆撃機のように超高度から火の粉を撒き散らす。ニュークリアーフイュージョンだ。
やつらは丸焼けになって、誰もいなくなった街を安全だという。
どこの役人でも政策立案者でもかまわない。
一度、雲の上からおりてきて、ストリートのうえに立ってみるといい。
安全で…
清潔で…
健全であることが、人からなにを奪うのか。
そうしたらおれたちは皆ただの人間で、いくらただしくても炎のなかでは生きられないとわかるだろう。
沈んだままの秋がやってきた。
おれたちはなんとか掘っ立て小屋のなかで、火の鳥襲来に備えている。
学校、トレーニング、ゲームのローテーションを続けいつもの秋が戻ってくるように祈りながらの毎日。
今日は久々に学校をサボった。
警察がこんなに多くては、おれの副業のトラブルだってめったに起きはしなかった。
リビングにいるまおに、声をかける。
「ちょっと散歩してくる」
切れのいい舌打ちが聞こえて、まおの声が聞こえた。
「またか…なの。今夜は不死鳥会があるから…適当な所で帰ってこいなの。」
「はいは~い。」
またも舌打ち。
うちのまおが上品ですまないな。
「はいは一回だろなの」
おれは肩をすくめて、街にでる。
つぎはしゃんはーいとでもいってやろう。
ー池袋(西口駅)ー
おれのホームタウンに到着。
さすがに日が高いあいだは、池袋の人波にもあまり変化はなかった。
いつものように焼け跡の街のパトロールに向かう。
西一番街からロマンス通りに折れた。
火の鳥の威力はすごいものだった。
何軒も開いていた裏DVD屋のシャッターが、すべておりてしまっている。
ロサ会館をすぎて、つきあたりの四つ角にたつ。
見事なものだ。
夏までは七階建ての全フロアが埋まっていたヘルスビルの張りだし看板が全部真っ白。
そんな風俗ビルは一本や二本ではない。
まるまる空っぽになっていなくても、あちこちで歯抜けになった建物がやたら目立った。
これでは風俗店だけでなく、ビルのオーナーもローンの返済に困っているだろう。
「おい!コラっ!俺をどこの誰だと思ってるんだ!!」
腕を組んで池袋の狭い空を見上げていると、男の叫び声が聞こえてきた。
一斉取り締まり以来あまり聞くことのなくなった本職のドスのきいた声だ。
何人かの男たちが喧嘩見たさに小走りで声のするほうに向かった。
おれもゆっくりと後に続く。