ー特別編ー出会い系クリスマスラプソディー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
にらみあう男達は身動きをしなかった。
誰かが動けば、そこで立ち回りが始まる。
十二月の夜中の空気ははりつめていた。
「待ってください!」
震える声で叫んだのは、忠則だった。
「お金を一円も返さないとはいってません。エリさんとボクで一生懸命に働いて返しますから、「カプル」だけはやめさせてください。お願いします。でなければ…」
忠則は女コングをしたから睨みあげるようにした。
好きな女を守る。その気迫が水蒸気の様に吹き上がっている。
「そうでなければ、なんだっていうんだ!」
副社長が叫んだ。
十分。忠則はよくいった。
続きは俺の番だ。
「すべて警察に話すよ。借金のかたに援助交際を強制されている女たちが「カプル」には多数存在する。女たちの売上から、キックバックもある。売春を望む客に女を紹介している。ここで行われていることは、自由な出会いを提供すると言うのはただの口実で、管理売春そのものだ。」
そこで俺は一歩踏み出した。
「なぁ、副社長、あんたは「カプル」の店舗どは風営法の許可をとってないだろう?」
女コングの顔が真っ赤になっていた。
俺は更に淡々と続けた。
「そうだ、この池袋店のほんの百メートルもいった先には小学校があるな。管理売春をしてる店が近くにあるって書いたビラを、校門の近くで配ったら……あんたはどうする?」
もう言葉の必要などなかった。
コングの顔が青白く変色していた。
俺よりたくましい身体のなかで、心が折れる音が聞こえるようだった。
「わかった…わかったよ。エリあんたは明日から自由だ。半額の三百五十万かえしてくれれば、それでチャラでいいよ。ただし、さっきの話しは誰にもしないでくれ。」
俺は笑顔で頷いた。
「了解」
女コングは赤髪の男の頭を叩いた。
「なんだい、あんた達は役に立たないね!さぁ、いくよ!」
アドリ企画の男たちがさっていくと、自然に一ノ瀬組と虎琥狗組の若い衆も消えていった。
「たまにはこんなのも悪くないな。今回は俺の立ち回りが無くて残念だが。」
「まったくだな。」
拳二と崇が俺のところにやってきた。
「アホ。俺は暴力的なのは苦手なんだよ。」
俺達はハイタッチをして、真夜中の線路際で解散した。
俺は送らなかったから、その夜エリと忠則が何処に消えたかはわからない。
確かなのはエリがずっと忠則の杖がわりををしていたこと。
二十八年間彼女のいない男に、いいクリスマスプレゼントがあったらいいなと思うだけだ。
誰かが動けば、そこで立ち回りが始まる。
十二月の夜中の空気ははりつめていた。
「待ってください!」
震える声で叫んだのは、忠則だった。
「お金を一円も返さないとはいってません。エリさんとボクで一生懸命に働いて返しますから、「カプル」だけはやめさせてください。お願いします。でなければ…」
忠則は女コングをしたから睨みあげるようにした。
好きな女を守る。その気迫が水蒸気の様に吹き上がっている。
「そうでなければ、なんだっていうんだ!」
副社長が叫んだ。
十分。忠則はよくいった。
続きは俺の番だ。
「すべて警察に話すよ。借金のかたに援助交際を強制されている女たちが「カプル」には多数存在する。女たちの売上から、キックバックもある。売春を望む客に女を紹介している。ここで行われていることは、自由な出会いを提供すると言うのはただの口実で、管理売春そのものだ。」
そこで俺は一歩踏み出した。
「なぁ、副社長、あんたは「カプル」の店舗どは風営法の許可をとってないだろう?」
女コングの顔が真っ赤になっていた。
俺は更に淡々と続けた。
「そうだ、この池袋店のほんの百メートルもいった先には小学校があるな。管理売春をしてる店が近くにあるって書いたビラを、校門の近くで配ったら……あんたはどうする?」
もう言葉の必要などなかった。
コングの顔が青白く変色していた。
俺よりたくましい身体のなかで、心が折れる音が聞こえるようだった。
「わかった…わかったよ。エリあんたは明日から自由だ。半額の三百五十万かえしてくれれば、それでチャラでいいよ。ただし、さっきの話しは誰にもしないでくれ。」
俺は笑顔で頷いた。
「了解」
女コングは赤髪の男の頭を叩いた。
「なんだい、あんた達は役に立たないね!さぁ、いくよ!」
アドリ企画の男たちがさっていくと、自然に一ノ瀬組と虎琥狗組の若い衆も消えていった。
「たまにはこんなのも悪くないな。今回は俺の立ち回りが無くて残念だが。」
「まったくだな。」
拳二と崇が俺のところにやってきた。
「アホ。俺は暴力的なのは苦手なんだよ。」
俺達はハイタッチをして、真夜中の線路際で解散した。
俺は送らなかったから、その夜エリと忠則が何処に消えたかはわからない。
確かなのはエリがずっと忠則の杖がわりををしていたこと。
二十八年間彼女のいない男に、いいクリスマスプレゼントがあったらいいなと思うだけだ。