ー特別編ー出会い系クリスマスラプソディー
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「拳二、なにかわかったか?」
俺は声をひそめて言った。
『ああ、面白いな。お前のおかげでイイネタがいくつか拾えたよ。』
今度はさっきと違って陽気な声だった。
「聞かせてくれ。」
『それより。なんか妙にさわがしいな。おまえがテレビの歌番組なんて珍しいな』
「別に見たくてみてる訳じゃない。」
俺は片手で手帳を開いた。
「いいから情報をくれ。今、取り込み中なんだ。」
拳二はあきれたようにいった。
『お前は感謝の気持ちってのが足りないな。』
「バケツ一杯に感謝しとるしとる。」
『はぁ。いいか、いくぞ。「カプル」のオーナー社長は中藤知憲、56歳。ずっとヘルス業でしのいできたらしいが、あまりパッとしなかったって話だ。』
「ふぅん。」
『だが、出会い部屋でようやくブレイクした。池袋の店長は中藤の実の妻で、副社長の美香子。新規開店の達人らしくて、普段は本店の池袋にいるが、新規店オープンの時は、軌道に乗るまで美香子が店を切り盛りするらしい。』
「つまり、社長より、副社長のがやり手なんだな。」
俺は片手で必死にメモっていく。
『正解。』
「その美香子って女、キングコングみたいなじゃないか?」
『何で、その事しってんだ。かなりゴツい体格らしいが。』
あの女コングだ。
「みかじめの払い先は?」
『あぁ、アドリ紹介とかいう独立系の組織だった。こいつがとんでもなく弱小でな。6、7名の組らしい。しのぎはいくつかの風俗のみかじめと…』
「ヤミ金の社名はローンズ・テスタロッサ」
拳二は電話の向こうでため息をついた。
『正解だ。なんだよ、わかってるなら最初からいえよ。』
「悪い。今聞いたばかりの話なんだ。」
唸るように拳二は続ける。
『まぁ、いい。結論から言うと、アドリ企画を叩いて、「カプル」から引き剥がせば、うちで東京だけで十二店あるチェーンのみかじめを全部いただける寸法だ。』
「成る程、まだまだ、イケイケで伸びてる会社だしな。」
うまい話だった。
「ん?」
「……」
エリは涙も引いたようで、長電話してる俺を不思議そうな目でみていた。
「そういえば、拳二。「カプル」で売春してるって話は聞いてないか?」
電話の向こうで拳二が笑った。
『なに、カマトトしてんだよ。そういう場所は、そういう事をするためにあるんだろ。』
「違うんだ。バイトのセミプロが勝手に売りをやんじゃなくて、店側がちゃんとセッティングして、売春を斡旋する。見返りでいくらかのキックバックをとる。って方法なんだけど。」
やつは黙り込んだ。
『場所だけ、貸して。勝手に客が交渉すんなら、まぁ、別問題だろう。今言った、やり方だと、サツがうるさいな。立派な管理売春だ。』
そう、俺が気になってたのもその事だった。
これはなにかにうまく使える鍵…
延び盛りの新風俗・出会い部屋のウィークポイント。
俺は声をひそめて言った。
『ああ、面白いな。お前のおかげでイイネタがいくつか拾えたよ。』
今度はさっきと違って陽気な声だった。
「聞かせてくれ。」
『それより。なんか妙にさわがしいな。おまえがテレビの歌番組なんて珍しいな』
「別に見たくてみてる訳じゃない。」
俺は片手で手帳を開いた。
「いいから情報をくれ。今、取り込み中なんだ。」
拳二はあきれたようにいった。
『お前は感謝の気持ちってのが足りないな。』
「バケツ一杯に感謝しとるしとる。」
『はぁ。いいか、いくぞ。「カプル」のオーナー社長は中藤知憲、56歳。ずっとヘルス業でしのいできたらしいが、あまりパッとしなかったって話だ。』
「ふぅん。」
『だが、出会い部屋でようやくブレイクした。池袋の店長は中藤の実の妻で、副社長の美香子。新規開店の達人らしくて、普段は本店の池袋にいるが、新規店オープンの時は、軌道に乗るまで美香子が店を切り盛りするらしい。』
「つまり、社長より、副社長のがやり手なんだな。」
俺は片手で必死にメモっていく。
『正解。』
「その美香子って女、キングコングみたいなじゃないか?」
『何で、その事しってんだ。かなりゴツい体格らしいが。』
あの女コングだ。
「みかじめの払い先は?」
『あぁ、アドリ紹介とかいう独立系の組織だった。こいつがとんでもなく弱小でな。6、7名の組らしい。しのぎはいくつかの風俗のみかじめと…』
「ヤミ金の社名はローンズ・テスタロッサ」
拳二は電話の向こうでため息をついた。
『正解だ。なんだよ、わかってるなら最初からいえよ。』
「悪い。今聞いたばかりの話なんだ。」
唸るように拳二は続ける。
『まぁ、いい。結論から言うと、アドリ企画を叩いて、「カプル」から引き剥がせば、うちで東京だけで十二店あるチェーンのみかじめを全部いただける寸法だ。』
「成る程、まだまだ、イケイケで伸びてる会社だしな。」
うまい話だった。
「ん?」
「……」
エリは涙も引いたようで、長電話してる俺を不思議そうな目でみていた。
「そういえば、拳二。「カプル」で売春してるって話は聞いてないか?」
電話の向こうで拳二が笑った。
『なに、カマトトしてんだよ。そういう場所は、そういう事をするためにあるんだろ。』
「違うんだ。バイトのセミプロが勝手に売りをやんじゃなくて、店側がちゃんとセッティングして、売春を斡旋する。見返りでいくらかのキックバックをとる。って方法なんだけど。」
やつは黙り込んだ。
『場所だけ、貸して。勝手に客が交渉すんなら、まぁ、別問題だろう。今言った、やり方だと、サツがうるさいな。立派な管理売春だ。』
そう、俺が気になってたのもその事だった。
これはなにかにうまく使える鍵…
延び盛りの新風俗・出会い部屋のウィークポイント。