ー特別編ー出会い系クリスマスラプソディー
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「まず、一応最初に確認します。原田忠則は知ってますよね?」
「はい。このお店に来て、私をよく指名してくれます。」
「じゃぁ、あの男が言っていたエリさんの状況は…本当ですか?」
これは本当の最終確認。
なにせ、事態は他にいくらでも考えられたからな。
すべてはストーカー・忠則の妄想。
あるいはエリが男から金を引っ張りたくて窮地を装う。
他にもこの女に、強烈な虚言癖があるとかな…
「うちの……母の話でしょうか?」
エリはいいにくそうに口を開いた。
「はい、大丈夫ですから。」
俺は優しく勇気づける様に話した。
誰だって、自分の親の汚点を話すのは勇気がいる。
「パチスロにはまってしまって、もう手の打ちようがないんです。行ったのと聞いても、行ってないっていうし……」
「成る程」
俺は一応キチッとメモっておく。
「わたしだけじゃなく、よそにいって嘘をついてお金をかりたりしています。わたしが病気になったとか、交通事故をおこしたとか…」
「……それは末期症状だな。」
「え?」
「ギャンブル依存は、意思の強さとは関係ないんだ。」
そう、依存症はただの病気だ。
「そうなったら、家族がどうしようと無駄なんだ。早くカウンセリングにでも連れて行ってやれ。ギャンブル依存症はちゃんと保険も効くから。」
エリは驚いたかおをする。
「ただ、ギャンブルが好きなだけじゃないんですか?」
「いや、性格や意思の問題じゃないんだよ。脳のなかで、おかしな物質がでまくるらしい。」
「そう…だったんですか…」
「ああ、あんたがいくら母ひとり子ひとりでも、無理なものは無理だ。」
「……」
「俺は専門家じゃないけど、知り合いに詳しいのがいる。アンタが庇えばかばうだけ、苦しみが長引くだけだ。」
この問題にやさしい解答などないのだ。
エリは口を一文字に結って、目に涙を一杯にためた。
「わかるか。一日も早く病院に連れて組んだ。ほって置いたら、ギャンブルの金欲しさに盗みを働くかもしれないぞ。」
「うっ…うぅ…」
「あてが無いなら俺の知り合いを紹介してやる。だからアンタは母親の尻拭いをやめるんだ。」
ポツポツと両目から涙が溢れている。
「でも…ローンズ・テスタロッサの人達が…」
見えてきた、ヤミ金業者か。
「そっちの方も、アンタが隠そうとするから調子にのるんだ。母親のギャンブル依存も、借金も表にだしてしまえば、やつらだって手を出せなくなるんだぞ。」
「……」
「弁護士だっているし、警察もあるんだ。」
いつだって敵は自分のなかにあるのだ。
自分の世間といってもいい。
そりゃそうだ。
こんなことが表沙汰になれば、生きていけない。
人には絶対言えない。
たいていは、ありふれた喜劇なんだがな。
「……」
エリは考えこんでるようだ。
そのとき、俺のポケットで携帯電話が唸りだした。
液晶の画面を確かめると拳二からだった。
「はい。このお店に来て、私をよく指名してくれます。」
「じゃぁ、あの男が言っていたエリさんの状況は…本当ですか?」
これは本当の最終確認。
なにせ、事態は他にいくらでも考えられたからな。
すべてはストーカー・忠則の妄想。
あるいはエリが男から金を引っ張りたくて窮地を装う。
他にもこの女に、強烈な虚言癖があるとかな…
「うちの……母の話でしょうか?」
エリはいいにくそうに口を開いた。
「はい、大丈夫ですから。」
俺は優しく勇気づける様に話した。
誰だって、自分の親の汚点を話すのは勇気がいる。
「パチスロにはまってしまって、もう手の打ちようがないんです。行ったのと聞いても、行ってないっていうし……」
「成る程」
俺は一応キチッとメモっておく。
「わたしだけじゃなく、よそにいって嘘をついてお金をかりたりしています。わたしが病気になったとか、交通事故をおこしたとか…」
「……それは末期症状だな。」
「え?」
「ギャンブル依存は、意思の強さとは関係ないんだ。」
そう、依存症はただの病気だ。
「そうなったら、家族がどうしようと無駄なんだ。早くカウンセリングにでも連れて行ってやれ。ギャンブル依存症はちゃんと保険も効くから。」
エリは驚いたかおをする。
「ただ、ギャンブルが好きなだけじゃないんですか?」
「いや、性格や意思の問題じゃないんだよ。脳のなかで、おかしな物質がでまくるらしい。」
「そう…だったんですか…」
「ああ、あんたがいくら母ひとり子ひとりでも、無理なものは無理だ。」
「……」
「俺は専門家じゃないけど、知り合いに詳しいのがいる。アンタが庇えばかばうだけ、苦しみが長引くだけだ。」
この問題にやさしい解答などないのだ。
エリは口を一文字に結って、目に涙を一杯にためた。
「わかるか。一日も早く病院に連れて組んだ。ほって置いたら、ギャンブルの金欲しさに盗みを働くかもしれないぞ。」
「うっ…うぅ…」
「あてが無いなら俺の知り合いを紹介してやる。だからアンタは母親の尻拭いをやめるんだ。」
ポツポツと両目から涙が溢れている。
「でも…ローンズ・テスタロッサの人達が…」
見えてきた、ヤミ金業者か。
「そっちの方も、アンタが隠そうとするから調子にのるんだ。母親のギャンブル依存も、借金も表にだしてしまえば、やつらだって手を出せなくなるんだぞ。」
「……」
「弁護士だっているし、警察もあるんだ。」
いつだって敵は自分のなかにあるのだ。
自分の世間といってもいい。
そりゃそうだ。
こんなことが表沙汰になれば、生きていけない。
人には絶対言えない。
たいていは、ありふれた喜劇なんだがな。
「……」
エリは考えこんでるようだ。
そのとき、俺のポケットで携帯電話が唸りだした。
液晶の画面を確かめると拳二からだった。