ー特別編ー黄色のCurrency
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その、VIP襲撃が起きたのは、西口公園とNPOセンターのはいった建物の境、ツツジの植え込みのある四角い敷石の歩道だ。
公園脇の車道に止まった二台のクルマから、最初におりたのはアルファの四人だった。あちこちに視線を走らせ、朝の公園をチェックする。
すぐにRVのふたりもおりて6人がかりでクルマからビルのエントランスまでの左右を固めた。視線が交錯し、うなずきがかわされる。
崇はオコノギにいった。
「おれたちから離れないように」
俺は先にクルマをおりてドアを手で押さえていた。
オコノギがRVから伸ばした足先を地面につける瞬間、その叫び声が聞こえた。
「このヤロォオォ!ブッ殺してやる!」
男の声は左手から響いていた。俺はすぐにそちらを見た。
ひとりの男がなにか棒のようなものを振り回しながら、こちらに突っ込んでくる。
「オコノギさん、早く!」
俺がNPO代表を急かせていると、先ほどの男とは逆の公園側から低いうめき声が聞こえた。
目をやるとSウルフの一人が倒れている。
花粉症の人間がつけるような顔のした半分をおおうマスクをつけた男がふたり、特殊警棒をかざしてこちらに突入してきた。
崇は冷静に叫んだ。
「そっちは囮だ。宮塚、将也、ダート、サンド、奴等を押さえろ。」
いったいいつの間に紛れていたのか一般人の中から四人が飛び出してきた。
崇は俺とオコノギの背を押した。
自分は警棒を振り回す男に素手で向かっていく。
俺は心配なんかしなかった。
上半身をのけぞらせ、大振りのスイングが崇を襲う。
しかし、そんなテレフォンアタックは無意味だったまるで幽霊を相手にするようなものだ。
特殊警棒を避けて崇がすり抜けたと思えば、男は腰から崩れ落ちた。
俺は目の隅でそれだけ確認して、エレベーターホールにはいった。
はっきり言うぞ?
何が起こったのかはわからない。
俺は崇がすり抜けただけにしか見えなかった。
NPOのスタッフが扉の開閉ボタンを押したまま叫んでいた。
「早く、代表、こちらにどうぞ!」
エレベーターのなかには三人の職員がいた。
オコノギの背を押してやる。
「記者会見、頑張ってくれよ。」
NPO代表は青い顔でうなずいた。俺はそれを見届けてビルの前の歩道に駆け戻った。
歩道は騒然だった。
最初の一人はすでにふたりがかりでアスファルトに押さえられている。
崇に襲いかかったやつは、おかしな形に足を曲げて地面にのびている。
いつの間にか紅もいて、将也と一緒に覆面男を一人。宮塚と本郷がゴロツキを一人取り押さえていた。
そして、最後のひとりらしき奴を三人のSウルフが取り囲んでいた。
男が懐から短い刀をだした。朝日を受けて、刃先に凄みのある光が走った。
「崇、もう。いいだろ。」
俺がそういうと、崇は三人の背後から声をかける。
公園脇の車道に止まった二台のクルマから、最初におりたのはアルファの四人だった。あちこちに視線を走らせ、朝の公園をチェックする。
すぐにRVのふたりもおりて6人がかりでクルマからビルのエントランスまでの左右を固めた。視線が交錯し、うなずきがかわされる。
崇はオコノギにいった。
「おれたちから離れないように」
俺は先にクルマをおりてドアを手で押さえていた。
オコノギがRVから伸ばした足先を地面につける瞬間、その叫び声が聞こえた。
「このヤロォオォ!ブッ殺してやる!」
男の声は左手から響いていた。俺はすぐにそちらを見た。
ひとりの男がなにか棒のようなものを振り回しながら、こちらに突っ込んでくる。
「オコノギさん、早く!」
俺がNPO代表を急かせていると、先ほどの男とは逆の公園側から低いうめき声が聞こえた。
目をやるとSウルフの一人が倒れている。
花粉症の人間がつけるような顔のした半分をおおうマスクをつけた男がふたり、特殊警棒をかざしてこちらに突入してきた。
崇は冷静に叫んだ。
「そっちは囮だ。宮塚、将也、ダート、サンド、奴等を押さえろ。」
いったいいつの間に紛れていたのか一般人の中から四人が飛び出してきた。
崇は俺とオコノギの背を押した。
自分は警棒を振り回す男に素手で向かっていく。
俺は心配なんかしなかった。
上半身をのけぞらせ、大振りのスイングが崇を襲う。
しかし、そんなテレフォンアタックは無意味だったまるで幽霊を相手にするようなものだ。
特殊警棒を避けて崇がすり抜けたと思えば、男は腰から崩れ落ちた。
俺は目の隅でそれだけ確認して、エレベーターホールにはいった。
はっきり言うぞ?
何が起こったのかはわからない。
俺は崇がすり抜けただけにしか見えなかった。
NPOのスタッフが扉の開閉ボタンを押したまま叫んでいた。
「早く、代表、こちらにどうぞ!」
エレベーターのなかには三人の職員がいた。
オコノギの背を押してやる。
「記者会見、頑張ってくれよ。」
NPO代表は青い顔でうなずいた。俺はそれを見届けてビルの前の歩道に駆け戻った。
歩道は騒然だった。
最初の一人はすでにふたりがかりでアスファルトに押さえられている。
崇に襲いかかったやつは、おかしな形に足を曲げて地面にのびている。
いつの間にか紅もいて、将也と一緒に覆面男を一人。宮塚と本郷がゴロツキを一人取り押さえていた。
そして、最後のひとりらしき奴を三人のSウルフが取り囲んでいた。
男が懐から短い刀をだした。朝日を受けて、刃先に凄みのある光が走った。
「崇、もう。いいだろ。」
俺がそういうと、崇は三人の背後から声をかける。