ー特別編ー黄色のCurrency
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これにて一件落着。
次の日から俺は偽札捜査の埋め合わせに俺が家にいるあいだ、出来る家事は全部交代した。
朝イチで起きて、朝食と弁当を作って、学校にいった。
なんだか、とても清々しい気分で受ける授業は格別なものだった。
まぁ、いっさい頭には入ってないけどな。
休み時間になり、そろそろ眠たくなって机に突っ伏していると、俺の携帯が尻のポケットで震えた。
「もしもし?」
『悠か、俺だ』
前日最新型のレーザープリンターを素手で一台スクラップにした池袋の王様だった。
「こんな時間になんだよ。花見の誘いか?」
のどの奥でなにかを詰まらせたように崇は何度か息を切った。笑ったのかもしれない。
『北原が入院した』
「なんだって?!」
俺は飛び起きる様に勢いよく身体を起こした。
『やつがとんでもない間抜けかもしれないと思って、俺は宮塚と澪に見張らせておいた。やつが襲われたのは白金高輪の駅前で、昨日の深夜自宅にもどる途中だった。』
まだのどの奥で笑っている。
『やつは入院先では、自分で地下鉄の階段を転げ落ちたと言い張ってるらしい。面白いよな。三人がかりでボロボロにされて、頬をナイフで切られたのにな。いいクスリになったみたいだ。』
俺は携帯を強く握っていた。
「その三人は…Sウルフのガキじゃないよな?」
『おいおい、そんな面倒なことをするか。やるなら、あのカフェの奥で先にやってるさ』
王様の声はブレも動揺もなく冷たい。
「わかった。サンキュー」
そういって電話を切って、すぐに別の短縮を押した。
あの爽やかなNPO代表はこの件を知っているんだろうか。
電話口にでたオコノギは俺のニュースで固まったようだった。
『入院はほんとうなのか?』
崇が冗談で俺に電話するはずがなかった。そんなにヒマなやつではない。
王の領土は広い。
「袋にされて頬をナイフで切られたそうだ。間違いない。それより、アンタはフカオに北原のことを話したのか?」
オコノギの声が沈む。
『ああ。あの偽札の件では深尾氏も神経質になっていて、なにか進展があれば報告するようにいわれていた』
あきれた。とことん真面目なNPO代表。
「それじゃ、俺と別れたあとでフカオに電話したんだ。」
オコノギは電話の向こうで黙りこんだ。
『こんなことになるとは思ってなかったんだ。ぼくはこれからフカオ・エンタープライズにいってくる』
悲鳴が出そうになった。なんで俺の依頼人は馬鹿真面目なんだ。
「やめとけよ。いったいなにしにいくんだ。北原は自業自得だぞ。」
『いいや、ぼくは断固抗議してくる。あとで連絡いれるよ』
オコノギは凛とした声でいって電話はぷつりと切れてしまった。
…俺は急に教室の中で1人取り残された気分になった。
黒井先生がきて授業を始めたが、俺はほとんど上の空状態だった。
次の日から俺は偽札捜査の埋め合わせに俺が家にいるあいだ、出来る家事は全部交代した。
朝イチで起きて、朝食と弁当を作って、学校にいった。
なんだか、とても清々しい気分で受ける授業は格別なものだった。
まぁ、いっさい頭には入ってないけどな。
休み時間になり、そろそろ眠たくなって机に突っ伏していると、俺の携帯が尻のポケットで震えた。
「もしもし?」
『悠か、俺だ』
前日最新型のレーザープリンターを素手で一台スクラップにした池袋の王様だった。
「こんな時間になんだよ。花見の誘いか?」
のどの奥でなにかを詰まらせたように崇は何度か息を切った。笑ったのかもしれない。
『北原が入院した』
「なんだって?!」
俺は飛び起きる様に勢いよく身体を起こした。
『やつがとんでもない間抜けかもしれないと思って、俺は宮塚と澪に見張らせておいた。やつが襲われたのは白金高輪の駅前で、昨日の深夜自宅にもどる途中だった。』
まだのどの奥で笑っている。
『やつは入院先では、自分で地下鉄の階段を転げ落ちたと言い張ってるらしい。面白いよな。三人がかりでボロボロにされて、頬をナイフで切られたのにな。いいクスリになったみたいだ。』
俺は携帯を強く握っていた。
「その三人は…Sウルフのガキじゃないよな?」
『おいおい、そんな面倒なことをするか。やるなら、あのカフェの奥で先にやってるさ』
王様の声はブレも動揺もなく冷たい。
「わかった。サンキュー」
そういって電話を切って、すぐに別の短縮を押した。
あの爽やかなNPO代表はこの件を知っているんだろうか。
電話口にでたオコノギは俺のニュースで固まったようだった。
『入院はほんとうなのか?』
崇が冗談で俺に電話するはずがなかった。そんなにヒマなやつではない。
王の領土は広い。
「袋にされて頬をナイフで切られたそうだ。間違いない。それより、アンタはフカオに北原のことを話したのか?」
オコノギの声が沈む。
『ああ。あの偽札の件では深尾氏も神経質になっていて、なにか進展があれば報告するようにいわれていた』
あきれた。とことん真面目なNPO代表。
「それじゃ、俺と別れたあとでフカオに電話したんだ。」
オコノギは電話の向こうで黙りこんだ。
『こんなことになるとは思ってなかったんだ。ぼくはこれからフカオ・エンタープライズにいってくる』
悲鳴が出そうになった。なんで俺の依頼人は馬鹿真面目なんだ。
「やめとけよ。いったいなにしにいくんだ。北原は自業自得だぞ。」
『いいや、ぼくは断固抗議してくる。あとで連絡いれるよ』
オコノギは凛とした声でいって電話はぷつりと切れてしまった。
…俺は急に教室の中で1人取り残された気分になった。
黒井先生がきて授業を始めたが、俺はほとんど上の空状態だった。