格安恋旅行
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アーケードに入る前に、まゆは急に振りかってあれはなにかと尋ねて来た。
岩戸の間から噴き出す水とその一段下に作られたスペース。
「あれは家康の湯。足湯だよ。夕方ぐらいまで無料で利用できたはずだ」
「足湯かぁ、こんなところまで温泉が出てるんだね。」
まゆはポケットからデジカメを抜くと一枚写した。にこにこと笑って行こうとおれの手を引いてアーケードに入っいく。
中にはお土産屋や干物屋さんが軒を連ねている。この商店街は駅前方面から下り坂になっている。
まゆは色んな店を見てまわっていた温泉まんじゅう屋から立ちこもる湯気にぬれおかきという菓子屋。店前にならんだ干物。
もしかして、まゆは意外と食いしん坊なのかもしれない。アーケード内には写真撮影用の貫一・お宮のボードなんてのもある。
まゆに顔を出すように言ったのだが、かたくなに拒否されてしまった。
ブラブラと歩き商店街の終端あたりに着いたころには、昼ごはんを食べるにはいい時間となっていた。おれはアクティブな彼女にいった。
「なぁ、観光名所は昼時は込むから、ちょっと早めに昼飯にしないか?」
「そうだね。僕もお腹すいてきたよ。」
そりゃあれだけ歩いたら腹も減るだろう。
お薦めという訳ではないが
雑魚屋という干物定食を食べさせてくれる店でご飯を食べることにした。まえに行った時の記憶では頼りなかったので携帯を駆使して雑魚屋の場所を探した。
雑魚屋はアーケードのすぐ隣の道沿いにあった。
「あそこだ。あそこ。」
意気揚々と店内へ入ってみたものの、なかはガラーンとしている。
「開店しているのかい?」
「あれ?」
側に居た店員に話を聞いてみると、開店は11時半とのこと。
「あと15分ぐらいあるね」
「もう、ちょっと散策してみるか」
雑魚屋の周りをぐるーっと一周して再び雑魚屋に入ってみると、開店したようで、店に入ることができた。座敷に座って一息つくおれ。
テーブルの上には爪楊枝、醤油、割り箸、そしてメニュー表。割り箸はピッチャーに入ってて。なんか大雑把でいい。
店員が注文を聞いてきたのでおれは即決でいった。
「ひもの炙り定食をふたつ」
「かしこまりました。」
ふと前をみるとまゆが控え目にくすくすと笑っていた。どうしたのかと聞くと。
「いや、頼もしいなとおもってね」
「あー?」
「悠は食べる物のことに対しては一生懸命で、美味しいものをよく知ってるからさ。安心して任せられる。」
「油断してるととんでもないもの食わされるかも知れないぞ。」
「いちいち天の邪鬼だね。君は」
おれがオーバーリアクションで肩をすくめるとまゆは、今度は声を出して笑った。キラっと光る白い歯がまぶしい。芸能人でなくてもこういう風に行き届いた人間はいる。だって、おれもそうだからな。今まで生きてきて何と奥歯の二本以外は真っ白で自前の歯だ。奥歯二本が何で無いかはご想像にお任せする。
「お待たせしました。定食お二つです。」
料理が運ばれてきても、まゆはまだ笑っていた。おれの視線は運ばれてきたもの移っていた。大根の煮物、漬物、ご飯、味噌汁、そして干物三種。鯵の開き、鯖の干物、鰯の味醂干しが乗っていた。なかなかの大ボリューム。
「ご飯はおかわり自由ですのでお申し付けください。」
「この量でしかもおかわり自由……最高だなこりゃ」
とうふとわかめの味噌汁を啜る。出汁がきいてて美味い。がっつくおれの前でまゆは丁寧に手を合わせ居た。
「いただきます。」
上品というかいちいち礼儀正しい。料理は本当に美味かった。おれは干物一種でいっぱいづつ。味噌汁でいっぱいの計四杯、まゆも一回おかわりしていた。
岩戸の間から噴き出す水とその一段下に作られたスペース。
「あれは家康の湯。足湯だよ。夕方ぐらいまで無料で利用できたはずだ」
「足湯かぁ、こんなところまで温泉が出てるんだね。」
まゆはポケットからデジカメを抜くと一枚写した。にこにこと笑って行こうとおれの手を引いてアーケードに入っいく。
中にはお土産屋や干物屋さんが軒を連ねている。この商店街は駅前方面から下り坂になっている。
まゆは色んな店を見てまわっていた温泉まんじゅう屋から立ちこもる湯気にぬれおかきという菓子屋。店前にならんだ干物。
もしかして、まゆは意外と食いしん坊なのかもしれない。アーケード内には写真撮影用の貫一・お宮のボードなんてのもある。
まゆに顔を出すように言ったのだが、かたくなに拒否されてしまった。
ブラブラと歩き商店街の終端あたりに着いたころには、昼ごはんを食べるにはいい時間となっていた。おれはアクティブな彼女にいった。
「なぁ、観光名所は昼時は込むから、ちょっと早めに昼飯にしないか?」
「そうだね。僕もお腹すいてきたよ。」
そりゃあれだけ歩いたら腹も減るだろう。
お薦めという訳ではないが
雑魚屋という干物定食を食べさせてくれる店でご飯を食べることにした。まえに行った時の記憶では頼りなかったので携帯を駆使して雑魚屋の場所を探した。
雑魚屋はアーケードのすぐ隣の道沿いにあった。
「あそこだ。あそこ。」
意気揚々と店内へ入ってみたものの、なかはガラーンとしている。
「開店しているのかい?」
「あれ?」
側に居た店員に話を聞いてみると、開店は11時半とのこと。
「あと15分ぐらいあるね」
「もう、ちょっと散策してみるか」
雑魚屋の周りをぐるーっと一周して再び雑魚屋に入ってみると、開店したようで、店に入ることができた。座敷に座って一息つくおれ。
テーブルの上には爪楊枝、醤油、割り箸、そしてメニュー表。割り箸はピッチャーに入ってて。なんか大雑把でいい。
店員が注文を聞いてきたのでおれは即決でいった。
「ひもの炙り定食をふたつ」
「かしこまりました。」
ふと前をみるとまゆが控え目にくすくすと笑っていた。どうしたのかと聞くと。
「いや、頼もしいなとおもってね」
「あー?」
「悠は食べる物のことに対しては一生懸命で、美味しいものをよく知ってるからさ。安心して任せられる。」
「油断してるととんでもないもの食わされるかも知れないぞ。」
「いちいち天の邪鬼だね。君は」
おれがオーバーリアクションで肩をすくめるとまゆは、今度は声を出して笑った。キラっと光る白い歯がまぶしい。芸能人でなくてもこういう風に行き届いた人間はいる。だって、おれもそうだからな。今まで生きてきて何と奥歯の二本以外は真っ白で自前の歯だ。奥歯二本が何で無いかはご想像にお任せする。
「お待たせしました。定食お二つです。」
料理が運ばれてきても、まゆはまだ笑っていた。おれの視線は運ばれてきたもの移っていた。大根の煮物、漬物、ご飯、味噌汁、そして干物三種。鯵の開き、鯖の干物、鰯の味醂干しが乗っていた。なかなかの大ボリューム。
「ご飯はおかわり自由ですのでお申し付けください。」
「この量でしかもおかわり自由……最高だなこりゃ」
とうふとわかめの味噌汁を啜る。出汁がきいてて美味い。がっつくおれの前でまゆは丁寧に手を合わせ居た。
「いただきます。」
上品というかいちいち礼儀正しい。料理は本当に美味かった。おれは干物一種でいっぱいづつ。味噌汁でいっぱいの計四杯、まゆも一回おかわりしていた。