格安恋旅行
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ある程度、まゆ様のお説教の熱が引いてきたようで、やっと普通の会話をしてくれるようになった。
「今さらだけど、道のりとかはわかってるのかい?」
おれは当然といって歯をむき出してにんまりと笑った。
熱海には実は何度かいった事がある。大まかなルートとしては電車に乗って、東京→神奈川→静岡へと向かう。
東京駅から熱海駅までは大体1時間40分ぐらいで電車は名前に「快速」と付いてるが、殆ど各駅停車状態で、各駅停車の鈍行と比べても、10分ぐらい早く着く程度だ。
ただ、普通電車と比べると、ボックス席なんかが設置されているから、長い間座って移動するには重宝する。
今日は土曜日だというのに、割とあっさりとボックス席の窓側に座ることができてちょっと拍子抜けしていた。休日だと結構混雑するのだ。
「ちなみに東京駅から熱海までの電車賃は、片道で1890円だ。熱海駅の改札はSuica対応してるぞ」
「ふぅん、くわしいんだね。」
尊敬ポイントゲット。
まゆは地理的な知識はあっても実際に体験したりするのは少ないのだ。旅行嫌いとかじゃないが仕事等を優先する彼女は極端に遊びの経験が少ない。逆におれはふらりっとひとり旅にでていく事がしばしば…。
電車が止まるのに気がつくと熱海駅に到着した。おれはまゆに手を伸ばしていう。
「降りるか」
「うん。」
他の客には迷惑かもしれないがおれ達は手を繋いでホームへと降りた。
熱海に着くちょっと前からずっとトイレに行きたかったので、ホームを降りたところにあるトイレにいきたかったが、トイレに長蛇の列ができていたため、我慢することにしよう。
熱海駅のトイレは狭いのだろうか?
トイレ前では、「トイレ混雑のお知らせ」のようなアナウンスまで流れているし、まるで遊園地のアトラクションみたいだ。
「やっぱり観光名所だけにすごい人の数だね。」
「休日だしな。足とか踏まれなかったか?」
「うん、平気だよ。君がエスコートしてくれてるしね。」
素面でそんなことをいわれたら困ってしまう。おれは唇の端に力を込めてにやけるのを我慢した。手をつないだまま駅前にでるとタクシーがたくさん蟻のように列をつくっている。
おれはいった。
「どうする?タクシー使ってもいいけど。」
「時間とかはあるのかい?」
全然余裕だといった。
「なら、ここら辺を少し見ていってもいい?」
「もちろん。」
改札を出てすぐ右側には商店が並んでる。
一番近い場所にはまる天というお店。美味しそうな揚げ物が並んでいる。
まゆは横目にそれを見ていた。
おれはいった。
「食べたい?」
「食べたい……。」
照れ気味にちいさくつぶやいたまゆの頭をひとなでした。なんか可愛らしかったので。
購入したのは伊勢まる天のジャガバター天。
てんぷらの中にホクホクの大粒ジャガイモがごろごろ入っていて串がついてるから食べ歩きにはちょうど良い。
さっそくおれとまゆはそれに噛みついた。
「バターの風味も効いていて、とっても美味しいね」
「あぁ、じゃがいもはホクホク、天ぷらはブリッブリ。この二つの食感のハーモニーがたまないな。」
ビールが欲しくなるとはいわなかった。おれも少しくらいは我慢が出来るようになってるからな。
「ちょっとお行儀は悪いかもしれないけど……。」
どこまでも生まじめな彼女だがてんぷらの味には勝てなかったのかかぷかぷと数口で食べ終わっていた。
「今さらだけど、道のりとかはわかってるのかい?」
おれは当然といって歯をむき出してにんまりと笑った。
熱海には実は何度かいった事がある。大まかなルートとしては電車に乗って、東京→神奈川→静岡へと向かう。
東京駅から熱海駅までは大体1時間40分ぐらいで電車は名前に「快速」と付いてるが、殆ど各駅停車状態で、各駅停車の鈍行と比べても、10分ぐらい早く着く程度だ。
ただ、普通電車と比べると、ボックス席なんかが設置されているから、長い間座って移動するには重宝する。
今日は土曜日だというのに、割とあっさりとボックス席の窓側に座ることができてちょっと拍子抜けしていた。休日だと結構混雑するのだ。
「ちなみに東京駅から熱海までの電車賃は、片道で1890円だ。熱海駅の改札はSuica対応してるぞ」
「ふぅん、くわしいんだね。」
尊敬ポイントゲット。
まゆは地理的な知識はあっても実際に体験したりするのは少ないのだ。旅行嫌いとかじゃないが仕事等を優先する彼女は極端に遊びの経験が少ない。逆におれはふらりっとひとり旅にでていく事がしばしば…。
電車が止まるのに気がつくと熱海駅に到着した。おれはまゆに手を伸ばしていう。
「降りるか」
「うん。」
他の客には迷惑かもしれないがおれ達は手を繋いでホームへと降りた。
熱海に着くちょっと前からずっとトイレに行きたかったので、ホームを降りたところにあるトイレにいきたかったが、トイレに長蛇の列ができていたため、我慢することにしよう。
熱海駅のトイレは狭いのだろうか?
トイレ前では、「トイレ混雑のお知らせ」のようなアナウンスまで流れているし、まるで遊園地のアトラクションみたいだ。
「やっぱり観光名所だけにすごい人の数だね。」
「休日だしな。足とか踏まれなかったか?」
「うん、平気だよ。君がエスコートしてくれてるしね。」
素面でそんなことをいわれたら困ってしまう。おれは唇の端に力を込めてにやけるのを我慢した。手をつないだまま駅前にでるとタクシーがたくさん蟻のように列をつくっている。
おれはいった。
「どうする?タクシー使ってもいいけど。」
「時間とかはあるのかい?」
全然余裕だといった。
「なら、ここら辺を少し見ていってもいい?」
「もちろん。」
改札を出てすぐ右側には商店が並んでる。
一番近い場所にはまる天というお店。美味しそうな揚げ物が並んでいる。
まゆは横目にそれを見ていた。
おれはいった。
「食べたい?」
「食べたい……。」
照れ気味にちいさくつぶやいたまゆの頭をひとなでした。なんか可愛らしかったので。
購入したのは伊勢まる天のジャガバター天。
てんぷらの中にホクホクの大粒ジャガイモがごろごろ入っていて串がついてるから食べ歩きにはちょうど良い。
さっそくおれとまゆはそれに噛みついた。
「バターの風味も効いていて、とっても美味しいね」
「あぁ、じゃがいもはホクホク、天ぷらはブリッブリ。この二つの食感のハーモニーがたまないな。」
ビールが欲しくなるとはいわなかった。おれも少しくらいは我慢が出来るようになってるからな。
「ちょっとお行儀は悪いかもしれないけど……。」
どこまでも生まじめな彼女だがてんぷらの味には勝てなかったのかかぷかぷと数口で食べ終わっていた。