三位一体と俺
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まだまだ、準備が終わりそうにないので、おれはお茶を二人分淹れてデコと庭を眺めながら時間を潰した。
夏のぬるい風が吹くたびに頭の上に吊るしてある安物の風鈴が揺れた。
物は安くても涼しげな音色がとてもいい。
二人の会話は途切れがちだったけどな。
「…本当にいい天気ですねやよ」
「そーだな…」
「…明日もきっと晴れですねやよ」
「そーだな…」
「えと…師匠、師匠」
「あー?」
「あのですね…。とつぜんなにをいってるのかと思われるかもしれませんがやよ。私、こうしてるの結構好きですやよ。」
飲みかけのお茶を吹き出しそうになった。
本当になにを言い出すんだとデコのおでこをデコピンしてやろうかと、身体を横に向けて腕を伸ばした。
だが、なにが嬉しいのか満足げにはにかんでる顔を見たら毒気が抜けてしまった。
振り上げた腕の行き場が無いのでとりあえず乱暴に頭を撫でてやる。
「師匠~くすぐったいですやよ~」
そういいながら嫌そうな顔はしていない。
もう少し遊んで(撫でて)やろうかと思ってたら、背中に声が聞こえた。
「すいません。お待たせしました。」
薄手のサマーカーディガンに黒と白ボーダーのシャツ、下はフレアスカートとスタイリッシュ&キュートな駒狸さん。
その隣のカゲコは真っ黒のスポーツインナーにデニムのホットパンツ。
インドアで文学少女な見た目と裏腹に服装は相変わらずボーイッシュ気味だった。
「なにお茶飲んでるんだよ。はやくいこーぜ」
待たせたのは誰だよ!っと喉元まで言葉が上っていたが、それを飲み込んでおれはいった。
「それじゃ出掛けるか。」
「「「はーい」」」
声を揃える三人。
もし、この先おれに娘が出来たらこういう感じになるのかも知れない、なんだか父親にでもなった気分だった。
ショッピングモールについたら三人は小物や洋服をとかしましく女の子をしはじめた。
最初のうちはおれも遠巻きにあとを着いていたが、だんだんと暇になってきてこっそり離れて本屋へと向かった。
特に目的があった訳ではないが、新刊をチェックするのはおれの生き甲斐のひとつだからなにも無くてもそれはそれでよかった。
まぁ、欲しい本、読みたい本はいくらでもあるんだけど大抵がハードカバーの場合が多い。
文庫本になってから購入したい派なおれにはこの数ヵ月がなかなかの苦痛なんだ。
どうしても読みたい場合はハードカバーでも買ってしまうけど…。
新刊を確認してからゲーム雑誌を軽く立読みして漫画コーナーをぐるりと一周してると、ふいに服の裾を引っ張られた。
振り返ると頬を膨らませたタヌキ顔。
「あ、駒狸さん」
「もう…悠くん、勝手にいなくならないでくださいよ。迷子センターに呼び出しお願いしちゃいますよ。」
「はは、それは勘弁してくれ。」
いくらなんでもこの歳で迷子センターにお世話になるのは辛すぎる。
夏のぬるい風が吹くたびに頭の上に吊るしてある安物の風鈴が揺れた。
物は安くても涼しげな音色がとてもいい。
二人の会話は途切れがちだったけどな。
「…本当にいい天気ですねやよ」
「そーだな…」
「…明日もきっと晴れですねやよ」
「そーだな…」
「えと…師匠、師匠」
「あー?」
「あのですね…。とつぜんなにをいってるのかと思われるかもしれませんがやよ。私、こうしてるの結構好きですやよ。」
飲みかけのお茶を吹き出しそうになった。
本当になにを言い出すんだとデコのおでこをデコピンしてやろうかと、身体を横に向けて腕を伸ばした。
だが、なにが嬉しいのか満足げにはにかんでる顔を見たら毒気が抜けてしまった。
振り上げた腕の行き場が無いのでとりあえず乱暴に頭を撫でてやる。
「師匠~くすぐったいですやよ~」
そういいながら嫌そうな顔はしていない。
もう少し遊んで(撫でて)やろうかと思ってたら、背中に声が聞こえた。
「すいません。お待たせしました。」
薄手のサマーカーディガンに黒と白ボーダーのシャツ、下はフレアスカートとスタイリッシュ&キュートな駒狸さん。
その隣のカゲコは真っ黒のスポーツインナーにデニムのホットパンツ。
インドアで文学少女な見た目と裏腹に服装は相変わらずボーイッシュ気味だった。
「なにお茶飲んでるんだよ。はやくいこーぜ」
待たせたのは誰だよ!っと喉元まで言葉が上っていたが、それを飲み込んでおれはいった。
「それじゃ出掛けるか。」
「「「はーい」」」
声を揃える三人。
もし、この先おれに娘が出来たらこういう感じになるのかも知れない、なんだか父親にでもなった気分だった。
ショッピングモールについたら三人は小物や洋服をとかしましく女の子をしはじめた。
最初のうちはおれも遠巻きにあとを着いていたが、だんだんと暇になってきてこっそり離れて本屋へと向かった。
特に目的があった訳ではないが、新刊をチェックするのはおれの生き甲斐のひとつだからなにも無くてもそれはそれでよかった。
まぁ、欲しい本、読みたい本はいくらでもあるんだけど大抵がハードカバーの場合が多い。
文庫本になってから購入したい派なおれにはこの数ヵ月がなかなかの苦痛なんだ。
どうしても読みたい場合はハードカバーでも買ってしまうけど…。
新刊を確認してからゲーム雑誌を軽く立読みして漫画コーナーをぐるりと一周してると、ふいに服の裾を引っ張られた。
振り返ると頬を膨らませたタヌキ顔。
「あ、駒狸さん」
「もう…悠くん、勝手にいなくならないでくださいよ。迷子センターに呼び出しお願いしちゃいますよ。」
「はは、それは勘弁してくれ。」
いくらなんでもこの歳で迷子センターにお世話になるのは辛すぎる。