悪=正≒義=魔
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「これは、これは、柏さん。どうぞ此方を…」
「あぁ。」
「……」
ネオン街に入って数分で目を疑う光景に出くわした。警察官が金を受けとるというあり得ない光景。
それはつまり袖の下、柏は、不法経営業者に対して口止め料を強要しているのだ。
ワイシャツに蝶ネクタイをしめた男が何度も頭を下げてから店の中に戻るのを見届け終わると手の中の札束をポケットにしまい込んでまた歩き出した。
「…次いくぞ」
「ち、ちょっと待ってください!今のっ゛!?」
「……」
人間生きていたら色々な経験をする。
しかし、だいの大人が片手で首を突然掴まれて声が出なくなるような事があり得るだろうか。
柏はゴミでも見るような目で私を捉え、手に力を込めてくる。
「ぁ…ハッ…ぁが…っ…」
地面についている足が完全に浮くほどにつり上げられ、呼吸が出来ない、意識が飛びそうになる…。
それでも解放はされなかった、殺されると思ったその時…
私は尻餅をついてその場にヘタリ込んだ。
「はっ…はぁ…はぁ…はぁ……」
「……」
悪魔に見下ろされながら私は必死に鼻と口で空気を取り込んだ。
恐怖で歯の根がカチカチと鳴る。
「次……何かをほざいたら入院生活を送らせてやる」
私は小刻みに震えながら何度も頭を縦に振った。
逆らってはいけない。
この悪魔に逆らってはいけないのだ。
「大丈夫か?」
「ひっ…」
「怯えるな。少なくとも俺は柏みたいなことはしない。立てれるか?」
金剛と呼ばれていた巨人の人は見た目は怖いが優しい人みたいだった。
手を借りて立ち上がると、私にポツリポツリと話ながら歩き始める。
「あまり、柏のやることに口出ししない方がいい」
「け、けれど…」
金剛さんは口元に指を当ててシッと大声をあげるなと合図してくる。
指が極太のサラミみたいだ。
「俺も付き合いがそこまで長い訳じゃないが……あの男は特別…いや、異質なんだ。」
「は、はぁ…そういえばアナタと柏…さんの関係は?」
金剛さんは考える顔になった。
そんなに難しい質問だったのだろうか?
「まぁ…一応、俺の先生?って奴かな」
「あ、もしかしてアナタも刑事さんで?」
「いや、俺は焼肉屋の息子で大学生だ」
もう、ついていけない。
なんで焼肉屋の大学生がダニみたい巡査長を先生と読んだり、こんな事に付き合っているのだろう……。
ひとしきり口止め料の回収が終わった巡査長が次に向かったのは駅前通りのパチンコ屋だった。
店の前で私にいった。
「お前、補導したことはあるのか?」
「えっええまぁ…」
「なら、パチスロにいって学校サボってるガキをひとり引っ張ってこい。」
「え?」
「絶対にひとりや二人はいる。とっとといけ」
「は、はい!!」
勢いよく入って、三十分くらい店内を見渡したが私は成果ゼロで、柏さんの元にスゴスゴ戻ってきた。
「あぁ。」
「……」
ネオン街に入って数分で目を疑う光景に出くわした。警察官が金を受けとるというあり得ない光景。
それはつまり袖の下、柏は、不法経営業者に対して口止め料を強要しているのだ。
ワイシャツに蝶ネクタイをしめた男が何度も頭を下げてから店の中に戻るのを見届け終わると手の中の札束をポケットにしまい込んでまた歩き出した。
「…次いくぞ」
「ち、ちょっと待ってください!今のっ゛!?」
「……」
人間生きていたら色々な経験をする。
しかし、だいの大人が片手で首を突然掴まれて声が出なくなるような事があり得るだろうか。
柏はゴミでも見るような目で私を捉え、手に力を込めてくる。
「ぁ…ハッ…ぁが…っ…」
地面についている足が完全に浮くほどにつり上げられ、呼吸が出来ない、意識が飛びそうになる…。
それでも解放はされなかった、殺されると思ったその時…
私は尻餅をついてその場にヘタリ込んだ。
「はっ…はぁ…はぁ…はぁ……」
「……」
悪魔に見下ろされながら私は必死に鼻と口で空気を取り込んだ。
恐怖で歯の根がカチカチと鳴る。
「次……何かをほざいたら入院生活を送らせてやる」
私は小刻みに震えながら何度も頭を縦に振った。
逆らってはいけない。
この悪魔に逆らってはいけないのだ。
「大丈夫か?」
「ひっ…」
「怯えるな。少なくとも俺は柏みたいなことはしない。立てれるか?」
金剛と呼ばれていた巨人の人は見た目は怖いが優しい人みたいだった。
手を借りて立ち上がると、私にポツリポツリと話ながら歩き始める。
「あまり、柏のやることに口出ししない方がいい」
「け、けれど…」
金剛さんは口元に指を当ててシッと大声をあげるなと合図してくる。
指が極太のサラミみたいだ。
「俺も付き合いがそこまで長い訳じゃないが……あの男は特別…いや、異質なんだ。」
「は、はぁ…そういえばアナタと柏…さんの関係は?」
金剛さんは考える顔になった。
そんなに難しい質問だったのだろうか?
「まぁ…一応、俺の先生?って奴かな」
「あ、もしかしてアナタも刑事さんで?」
「いや、俺は焼肉屋の息子で大学生だ」
もう、ついていけない。
なんで焼肉屋の大学生がダニみたい巡査長を先生と読んだり、こんな事に付き合っているのだろう……。
ひとしきり口止め料の回収が終わった巡査長が次に向かったのは駅前通りのパチンコ屋だった。
店の前で私にいった。
「お前、補導したことはあるのか?」
「えっええまぁ…」
「なら、パチスロにいって学校サボってるガキをひとり引っ張ってこい。」
「え?」
「絶対にひとりや二人はいる。とっとといけ」
「は、はい!!」
勢いよく入って、三十分くらい店内を見渡したが私は成果ゼロで、柏さんの元にスゴスゴ戻ってきた。