悪=正≒義=魔
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「最初に忠告しとく、俺は同じことを二度言うつもりはないから、最近で最後だ。俺に質問をするな。それと、意見もするな。命令には従え。」
自己紹介もなにもあった物じゃなかった。
柏さんは感情がないみたいな声でそういうと、タバコを床に吐き捨てて踏み潰した。
椅子の背に掛けてあったチンピラが好みそうなダークスーツの上着に袖を通して出ていこうとする。
署長は慌てて後を追うようにいった。
それと、あまり近づきすぎには注意しろとも……
池袋の西口公園は今日も朝から人だらけだった。
ハトをにエサをやる人に、何か解らない言語で会話している諸外国の方々。
そんな目立つのが当たり前で人間が人間をカモフラージュする副都心だが、目の前を歩く男は一段と目立っていた。
身長が高いとか服装の問題ではない、なにか目には見えない迫力がある。
彼がただ歩いているだけでだれしもが目線を反らして左右に別れている。
意気がっていそうな若い連中が地べたに座っていても彼の進む方向にいたら蜘蛛の子を散らすように場所を開けていた。
現代のモーゼのようだ。
柏さんとはまだちゃんと挨拶もしていないが…話しかけづらい…というか話しかけられない。
目的地不明で後をついていってると、急に歩くのをとめた。
ぶつかりそうになるのを紙一重で踏み止まって何事かと見上げると壁があった。
はるか頭上から野太い声が降ってくる。
「今日は部下がいるんだな」
声の主は長身の柏さんを余裕をもって追い越している巨大な男だった。
靴は規格外な大きさのスニーカーの踵を潰して履いている。
ジーパンもゴツいゴルバットベルトで無理やり締めていて、上半身を覆っているタンクトップもピチピチだ。
呆然と何もかもが規格外サイズの男を見あげていると、柏さんは不機嫌そうにいった。
「俺に部下はつかせねぇ……金剛、お前もふざけるなら……潰すぞ」
最後の言葉に背筋が冷たくなった。
こんな職についているから暴言や脅しには耐性が少しは出来ていたが、柏さんの言葉は胆に直接突き刺さるような重さがあった。
「す、すまない。それより、今日は?」
「……はしごして潜る。あとは、このハナタレに処理させる」
また、ハナタレといわれた。
いい加減、自己紹介くらいはさせて欲しかったが、柏さんは金剛と呼ばれた巨大な男と肩を並べて池袋西口公園前の横断歩道のど真ん中を歩き出した。
長身と超身の二人が歩くだけで対向側から歩いてくる他の人は大きく左右に避けていった。
「最近、汗の出が悪いんだ」
「ぁぁん?出が悪いんじゃなく、お前の中の水分が足りてないだけだろ。毎回検査を受けろといってあったろうが」
「いや、どうも……空さん苦手で、あんまり病院とか好きじゃないし」
「ガキじゃ有るまいし……」
よくわからない会話をポツリポツリとこぼしながらどんどんまだ立ちんぼの少ないネオン街へと入り込んでいく。
この二人はどういう関係なのだろうか……
自己紹介もなにもあった物じゃなかった。
柏さんは感情がないみたいな声でそういうと、タバコを床に吐き捨てて踏み潰した。
椅子の背に掛けてあったチンピラが好みそうなダークスーツの上着に袖を通して出ていこうとする。
署長は慌てて後を追うようにいった。
それと、あまり近づきすぎには注意しろとも……
池袋の西口公園は今日も朝から人だらけだった。
ハトをにエサをやる人に、何か解らない言語で会話している諸外国の方々。
そんな目立つのが当たり前で人間が人間をカモフラージュする副都心だが、目の前を歩く男は一段と目立っていた。
身長が高いとか服装の問題ではない、なにか目には見えない迫力がある。
彼がただ歩いているだけでだれしもが目線を反らして左右に別れている。
意気がっていそうな若い連中が地べたに座っていても彼の進む方向にいたら蜘蛛の子を散らすように場所を開けていた。
現代のモーゼのようだ。
柏さんとはまだちゃんと挨拶もしていないが…話しかけづらい…というか話しかけられない。
目的地不明で後をついていってると、急に歩くのをとめた。
ぶつかりそうになるのを紙一重で踏み止まって何事かと見上げると壁があった。
はるか頭上から野太い声が降ってくる。
「今日は部下がいるんだな」
声の主は長身の柏さんを余裕をもって追い越している巨大な男だった。
靴は規格外な大きさのスニーカーの踵を潰して履いている。
ジーパンもゴツいゴルバットベルトで無理やり締めていて、上半身を覆っているタンクトップもピチピチだ。
呆然と何もかもが規格外サイズの男を見あげていると、柏さんは不機嫌そうにいった。
「俺に部下はつかせねぇ……金剛、お前もふざけるなら……潰すぞ」
最後の言葉に背筋が冷たくなった。
こんな職についているから暴言や脅しには耐性が少しは出来ていたが、柏さんの言葉は胆に直接突き刺さるような重さがあった。
「す、すまない。それより、今日は?」
「……はしごして潜る。あとは、このハナタレに処理させる」
また、ハナタレといわれた。
いい加減、自己紹介くらいはさせて欲しかったが、柏さんは金剛と呼ばれた巨大な男と肩を並べて池袋西口公園前の横断歩道のど真ん中を歩き出した。
長身と超身の二人が歩くだけで対向側から歩いてくる他の人は大きく左右に避けていった。
「最近、汗の出が悪いんだ」
「ぁぁん?出が悪いんじゃなく、お前の中の水分が足りてないだけだろ。毎回検査を受けろといってあったろうが」
「いや、どうも……空さん苦手で、あんまり病院とか好きじゃないし」
「ガキじゃ有るまいし……」
よくわからない会話をポツリポツリとこぼしながらどんどんまだ立ちんぼの少ないネオン街へと入り込んでいく。
この二人はどういう関係なのだろうか……