空二花ヲ屋形ハ流ルル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
時間をかけて出ていって、用件はものの五分たらず。
なんだか、腹が立って仕方なかったが俺がいくら憤慨したところで崇の冷たい面にしわのひとつも作れないと分かっていたからすごすごと帰ってきた。
俺に出来たせめてもの反抗は送ってやると言われたのを断るくらいだった。
結局、散歩もラーメンもやめて家に帰ると、玄関のまえに小さい誰かがいた。
手を伸ばして必死に呼び鈴のボタンを押そうとしているその子を持ち上げて俺は声をかけた。
「きゃっ?!」
「よいしょ。お嬢さん、どうかしましたか?」
わたわたと手足をばたつかせて驚いていたが、俺が誰か分かるとほっこりと笑顔を作っていった。
「あ、悠にぃ。こんにちは」
「こんにちは、月美ちゃん。どうしたんだ?」
「えとねー、亮にぃが悠にぃのお家に行くって言ってたらついてきたんです」
「そうか。そうかー。」
えへっと笑う月美ちゃんを高い高いするように持ち上げてると、息を切らせて亮がこっちに走ってるのが横目に見えた。
この炎天下に元気なやつだ。
「あ、亮にぃ遅いよ」
「はぁはぁ…つ、月美!!勝手にひとりでいくなっていっただろ。」
「おーおー、お兄さんは元気だな。とりあえず中に入って話さないか、ここは暑いわ」
俺は月美ちゃんを抱っこしたまま、玄関を開けた。
真桜は部屋にこもってるので、俺が麦茶の準備をして、茶菓子はビスケットとか洒落たものは無いので、水ヨウカンと水まんじゅうで我慢してもらおう。
それを二人のまえに並べながらいった。
「んで、どうしたんだ。」
「いや、普通に遊びに来ただけだ」
「お前…連絡くらい入れろよ。さっきはたまたま帰ってきたけど居るかどうかわからないだろ」
亮は目を細めて俺を見た。
冷たい視線。
「なんだよ」
「三回電話して、一回メール送ってるはずなんだけど」
「月美ちゃん、水ヨウカンおいしいかな」
「すごくおいしーよ。悠にぃ」
「こら、無視すんな。」
俺は笑ってポケットを探ったが携帯は無かった。どうやら、部屋にほりっぱなしらしい。
悪い悪いと謝ってるとさっき崇から渡された用紙が落ちた。
月美ちゃんが拾ってそれを広げる。
「悠にぃ、これなぁに?」
「あー、それな今度みんなでお祭り(騒ぎ)するからさの予定が書いてあるんだよ」
「お祭り!!」
月美ちゃんはお祭りという言葉にえらく反応した。
なんというか、子犬が尻尾をパタパタ振ってなにかを期待するような目で見つめてくる。
亮がため息をついていった。
「月美、その集まりは大人だけだ。お前はダメ。」
「えー。どうして!!」
「どうしても!」
俺は兄妹なかむつましいやり取りに横やりをいれた。
「いいじゃないか。月美ちゃんも参加したら。」
「悠…」
「ホント!悠にぃ♪」
「あぁ、ランキング一位の俺が直々にご招待するよ。亮、ちゃあんと連れてこいよ?」
亮はこんな時ばかりズルいといった。
俺は声を出して笑った。
確かにそのとおりだ、けど、こんな時にしか使えないんだから使用方法は間違ってないはずだ。
俺はタカシ(王様)や氷室さん(ボス)みたいに部下を顎で使えるほど偉くは無いんだからな。
なんだか、腹が立って仕方なかったが俺がいくら憤慨したところで崇の冷たい面にしわのひとつも作れないと分かっていたからすごすごと帰ってきた。
俺に出来たせめてもの反抗は送ってやると言われたのを断るくらいだった。
結局、散歩もラーメンもやめて家に帰ると、玄関のまえに小さい誰かがいた。
手を伸ばして必死に呼び鈴のボタンを押そうとしているその子を持ち上げて俺は声をかけた。
「きゃっ?!」
「よいしょ。お嬢さん、どうかしましたか?」
わたわたと手足をばたつかせて驚いていたが、俺が誰か分かるとほっこりと笑顔を作っていった。
「あ、悠にぃ。こんにちは」
「こんにちは、月美ちゃん。どうしたんだ?」
「えとねー、亮にぃが悠にぃのお家に行くって言ってたらついてきたんです」
「そうか。そうかー。」
えへっと笑う月美ちゃんを高い高いするように持ち上げてると、息を切らせて亮がこっちに走ってるのが横目に見えた。
この炎天下に元気なやつだ。
「あ、亮にぃ遅いよ」
「はぁはぁ…つ、月美!!勝手にひとりでいくなっていっただろ。」
「おーおー、お兄さんは元気だな。とりあえず中に入って話さないか、ここは暑いわ」
俺は月美ちゃんを抱っこしたまま、玄関を開けた。
真桜は部屋にこもってるので、俺が麦茶の準備をして、茶菓子はビスケットとか洒落たものは無いので、水ヨウカンと水まんじゅうで我慢してもらおう。
それを二人のまえに並べながらいった。
「んで、どうしたんだ。」
「いや、普通に遊びに来ただけだ」
「お前…連絡くらい入れろよ。さっきはたまたま帰ってきたけど居るかどうかわからないだろ」
亮は目を細めて俺を見た。
冷たい視線。
「なんだよ」
「三回電話して、一回メール送ってるはずなんだけど」
「月美ちゃん、水ヨウカンおいしいかな」
「すごくおいしーよ。悠にぃ」
「こら、無視すんな。」
俺は笑ってポケットを探ったが携帯は無かった。どうやら、部屋にほりっぱなしらしい。
悪い悪いと謝ってるとさっき崇から渡された用紙が落ちた。
月美ちゃんが拾ってそれを広げる。
「悠にぃ、これなぁに?」
「あー、それな今度みんなでお祭り(騒ぎ)するからさの予定が書いてあるんだよ」
「お祭り!!」
月美ちゃんはお祭りという言葉にえらく反応した。
なんというか、子犬が尻尾をパタパタ振ってなにかを期待するような目で見つめてくる。
亮がため息をついていった。
「月美、その集まりは大人だけだ。お前はダメ。」
「えー。どうして!!」
「どうしても!」
俺は兄妹なかむつましいやり取りに横やりをいれた。
「いいじゃないか。月美ちゃんも参加したら。」
「悠…」
「ホント!悠にぃ♪」
「あぁ、ランキング一位の俺が直々にご招待するよ。亮、ちゃあんと連れてこいよ?」
亮はこんな時ばかりズルいといった。
俺は声を出して笑った。
確かにそのとおりだ、けど、こんな時にしか使えないんだから使用方法は間違ってないはずだ。
俺はタカシ(王様)や氷室さん(ボス)みたいに部下を顎で使えるほど偉くは無いんだからな。