桜楼王華
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アンタはサクラをどんな所で見る?
春一番が吹いて新入生に花びらのシャワーで祝福する校庭の並樹。
普段は酔っぱらいやガキの溜まり場になって、花が咲いても街の色に目をとりしてしまう公園
名所に庭園……
今じゃサクラはいろんな場所で見られるよな。
だが、そのサクラだって春が終盤を迎え始めると花が散る。
当たり前の事なんだけどやっぱり寂しい感じがする。今日はそんな終わりザクラを見にいくつもりだった話だ……。
ま、良ければ適当に俺らの独り言を聞いていってくれ。
快晴の今日はとても広い空だった。
一面スカイブルーなキャンパスには雲の欠片ひとつなく時々は鳥や飛行機が自由に翔んでいるだけ。
気温ポカポカで油断したら今すぐにでも眠りこけそうだ。
人間ほんとうに眠りたいときは場所なんか選ばない。椅子に座ったままでも縁側で猫みたいに丸くなるのも悪くないだろ。
現に今だって飼い猫のマリオが規則正しく白い毛を揺らしてる。
俺はそんな風にノンビリと庭にゴザを広げてると背中に声をかけられた。
「いいお天気ですね。こーゆーのを小春日和っといいますかね。」
「まったくだな。」
頬をはたかれた様な包容力のある声の主は東口の若きBOOS氷室薫。
シルバーフレームでアリアーテアーバンブルーの色が薄くついたレンズ。
上は襟首のゆったりしたカッターシャツ。
黒のロングネクタイは二本ラインの入った洒落たやつ。
そして、その隣には季節に関係無く鋭い氷柱を打ち出す声の主は、西口のガキどものKING虎狗琥崇。
今春新作のブランドジーンズに黒いノースリーブのシャツ。けど、両肩からは薄いマフラーの様な布が伸びて春風に靡いていて男に言うのは悔しいが蠱惑的でこちらも至って洒落ている。
俺は腰に手を当ててイケメン二人にいった。
「約束の時間よりかなり早いぞ。まだ、なんの準備もしてないのに。」
氷室さんが眼鏡を軽くあげていった。
「いやぁ、崇がどーしても速く行くといって聞かなくて…」
「……」
タカシは何も言わない。
ただほんの少しだけ口の端をつり上げた気がした。
俺は座蒲団を二人に投げた。
「つまり、暇で仕方なくなって時間が来てなくても俺なら構わないと氷室さんが提案して来たって訳だな。」
「おやおや。私はそんな事言ってませんよ。」
「ふん。何でもいいが、俺は暇じゃない。わざわざ時間をつくったんだ。」
俺は両手を挙げていった。
「はいはい王様。これは失礼しました。平民の庭でげすがどうぞ、ごゆるりとおくつろぎくださいまし。」
タカシは冷たく嘲笑して、氷室さんは対極に座る。
春一番が吹いて新入生に花びらのシャワーで祝福する校庭の並樹。
普段は酔っぱらいやガキの溜まり場になって、花が咲いても街の色に目をとりしてしまう公園
名所に庭園……
今じゃサクラはいろんな場所で見られるよな。
だが、そのサクラだって春が終盤を迎え始めると花が散る。
当たり前の事なんだけどやっぱり寂しい感じがする。今日はそんな終わりザクラを見にいくつもりだった話だ……。
ま、良ければ適当に俺らの独り言を聞いていってくれ。
快晴の今日はとても広い空だった。
一面スカイブルーなキャンパスには雲の欠片ひとつなく時々は鳥や飛行機が自由に翔んでいるだけ。
気温ポカポカで油断したら今すぐにでも眠りこけそうだ。
人間ほんとうに眠りたいときは場所なんか選ばない。椅子に座ったままでも縁側で猫みたいに丸くなるのも悪くないだろ。
現に今だって飼い猫のマリオが規則正しく白い毛を揺らしてる。
俺はそんな風にノンビリと庭にゴザを広げてると背中に声をかけられた。
「いいお天気ですね。こーゆーのを小春日和っといいますかね。」
「まったくだな。」
頬をはたかれた様な包容力のある声の主は東口の若きBOOS氷室薫。
シルバーフレームでアリアーテアーバンブルーの色が薄くついたレンズ。
上は襟首のゆったりしたカッターシャツ。
黒のロングネクタイは二本ラインの入った洒落たやつ。
そして、その隣には季節に関係無く鋭い氷柱を打ち出す声の主は、西口のガキどものKING虎狗琥崇。
今春新作のブランドジーンズに黒いノースリーブのシャツ。けど、両肩からは薄いマフラーの様な布が伸びて春風に靡いていて男に言うのは悔しいが蠱惑的でこちらも至って洒落ている。
俺は腰に手を当ててイケメン二人にいった。
「約束の時間よりかなり早いぞ。まだ、なんの準備もしてないのに。」
氷室さんが眼鏡を軽くあげていった。
「いやぁ、崇がどーしても速く行くといって聞かなくて…」
「……」
タカシは何も言わない。
ただほんの少しだけ口の端をつり上げた気がした。
俺は座蒲団を二人に投げた。
「つまり、暇で仕方なくなって時間が来てなくても俺なら構わないと氷室さんが提案して来たって訳だな。」
「おやおや。私はそんな事言ってませんよ。」
「ふん。何でもいいが、俺は暇じゃない。わざわざ時間をつくったんだ。」
俺は両手を挙げていった。
「はいはい王様。これは失礼しました。平民の庭でげすがどうぞ、ごゆるりとおくつろぎくださいまし。」
タカシは冷たく嘲笑して、氷室さんは対極に座る。