ユウヒが頭を下げたチグサの肩にてを置いていった。

「私たちはちょっとお手伝いにしただけだから頭なんか下げなくていいよ。」

センヤがいった。

「そだな。礼ならそこで寝てる奴に言え。」

ボックス席のソファーで悠は仰向けになって眠っていた。

「あはは。小鳥くん本寝してるかな。」

「ま、悠はずっと動いてたみたいだしな。」
チグサが悠の頬をつついていった。

「そうね。今回はコイツにお世話になったし…起きたらなんかお礼するわ。」








数日後の日曜日

俺はその日朝から男爵に顔を出していた。
目的はもちろんチグサに結婚式の結果を聞くためだ。

カウンターのスツールに掛けて皿を拭いているチグサにいった。

「どうだったよ？」

チグサは俺の前に頼んでも無いのにコーヒーとプレーンなホットケーキを置いていった。

「お母さんもお父さんもスッゴク喜んでた。また、このハンバーグ食べられるなんて夢にも思わなかったって。」

俺は、よかったなっとだけいった。
どうやら三日かかりの煮込みハンバーグで間違いじゃなかったみたいだ。

「あと…お母さんが言ってたわ。」

「ん？」

「私たちが最初にこのハンバーグを食べた時、紅葉さんと兜馬さんが一緒に作ってくれたって、きっとそーゆー仲の人が作ってくれるから美味しいのねって……。」

俺はコーヒーを吹き出しそうになった。
親父とオフクロの仲って…俺とチグサは夫婦じゃないってのに…。

まぁけど、悪い気分じゃないかな…。





END