倒述殺人
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「やっと、着いた。」
三十分から四十分くらいは歩いたかもしれない。
もう汗だくだ。
部下二人も肩で息をしている。やっぱり車で来たらよかった。
俺はトラックが突っ込んで来てもビクともしそうに無い門の側についているインターフォンを押した。
リーンゴーンっと鐘の電子音。
ジジジッと雑音がしたあと、すぐに男の声がした。
『どちら様で?』
「ちわー、小鳥遊屋です」
『小鳥遊屋?ソバをあつらえた覚えはないが。』
「いえ、ご注文のダイヤモンドをお届けに」
『あっ?あぁ?そうでしたか、失礼いたしました。だんな様がお待ちかねです。』
ガゴンッと重たい物を落とした様な音がして門が両開きにスライドしていく。
ボーダーの部下がいった。
「若社長。変なことばっかりいってるとそのうち追い返されますよ。」
「溢れる教養、足りない栄養だ。」
「いや、栄養も足りてるでしょ…。あ、脳には足りてないとか。」
「お前減俸な。」
門をくぐり、二階建ての洋館風の作りをした家にあがった。
玄関の前に燕尾服の男が一人。
それと白髪頭でイタリア製のスタイルスーツを着た初老の男、宮福伯爵が出迎えてくれて、二階の一室に案内された。
「ようこそ、小鳥遊社長。わざわざ、こんな山奥まで足を運んでいただき嬉しく思うよ。」
堀の深いシワが更に深くなる笑っているみたいだが目がギラッとしてる。
吸血鬼かこいつは…。
「いえ、さっそく値段のお話ですが近ごろダイヤも不漁続きで値も上がってまして…」
俺がダイヤと書類を出そうとしたら伯爵は話を遮った。
「あいやしばらく。いきなり値段の交渉も芸がない。バトラー(執事)」
「はい、だんな様」
「せっかくおいでいただいた社長と四方山の話をたのしみたいからお付きの方たちと下がっていなさい。」
「かしこまりました。」
燕尾服の男と俺の部下二人は一礼して部屋から出ていってしまう。
「あの、カンバセーションをエンジョイするためにスプリングスプリングカムしたわけではノーなのですが」
「会話を楽しむために来たわけではない…とおっしゃりたいのはわかるがスプリングスプリングとは?」
「春春(はるばる)」
「ハッハッ、面白い人だ。では私のコレクションをお目にかけよう」
「(わかっとらんな)」
吸血鬼は立ち上がりカーテンの前に移動してさっと開けると壁一面に銃(?)が掛けられている。
「私は銃器を集めるのが趣味でしてな。」
「え、これ全部」
「さよう、中には銃に見えない物もあるでしょう」
掛けられている妙な形の銃はともかく、小学生の女子児童が持っていそうなぬいぐるみも置いてある。
俺はいった。
「どうみても見えませんが」
「これはスターリン暗殺用に作られたものです。小さな女の子に持たせて使用するはずだったのです。至近距離に近づいて背中のスイッチを押すと仕込まれた大口径の単発銃が火を吹く…はずでしたが秘密警察に阻止されて実際には使われなかった。」
三十分から四十分くらいは歩いたかもしれない。
もう汗だくだ。
部下二人も肩で息をしている。やっぱり車で来たらよかった。
俺はトラックが突っ込んで来てもビクともしそうに無い門の側についているインターフォンを押した。
リーンゴーンっと鐘の電子音。
ジジジッと雑音がしたあと、すぐに男の声がした。
『どちら様で?』
「ちわー、小鳥遊屋です」
『小鳥遊屋?ソバをあつらえた覚えはないが。』
「いえ、ご注文のダイヤモンドをお届けに」
『あっ?あぁ?そうでしたか、失礼いたしました。だんな様がお待ちかねです。』
ガゴンッと重たい物を落とした様な音がして門が両開きにスライドしていく。
ボーダーの部下がいった。
「若社長。変なことばっかりいってるとそのうち追い返されますよ。」
「溢れる教養、足りない栄養だ。」
「いや、栄養も足りてるでしょ…。あ、脳には足りてないとか。」
「お前減俸な。」
門をくぐり、二階建ての洋館風の作りをした家にあがった。
玄関の前に燕尾服の男が一人。
それと白髪頭でイタリア製のスタイルスーツを着た初老の男、宮福伯爵が出迎えてくれて、二階の一室に案内された。
「ようこそ、小鳥遊社長。わざわざ、こんな山奥まで足を運んでいただき嬉しく思うよ。」
堀の深いシワが更に深くなる笑っているみたいだが目がギラッとしてる。
吸血鬼かこいつは…。
「いえ、さっそく値段のお話ですが近ごろダイヤも不漁続きで値も上がってまして…」
俺がダイヤと書類を出そうとしたら伯爵は話を遮った。
「あいやしばらく。いきなり値段の交渉も芸がない。バトラー(執事)」
「はい、だんな様」
「せっかくおいでいただいた社長と四方山の話をたのしみたいからお付きの方たちと下がっていなさい。」
「かしこまりました。」
燕尾服の男と俺の部下二人は一礼して部屋から出ていってしまう。
「あの、カンバセーションをエンジョイするためにスプリングスプリングカムしたわけではノーなのですが」
「会話を楽しむために来たわけではない…とおっしゃりたいのはわかるがスプリングスプリングとは?」
「春春(はるばる)」
「ハッハッ、面白い人だ。では私のコレクションをお目にかけよう」
「(わかっとらんな)」
吸血鬼は立ち上がりカーテンの前に移動してさっと開けると壁一面に銃(?)が掛けられている。
「私は銃器を集めるのが趣味でしてな。」
「え、これ全部」
「さよう、中には銃に見えない物もあるでしょう」
掛けられている妙な形の銃はともかく、小学生の女子児童が持っていそうなぬいぐるみも置いてある。
俺はいった。
「どうみても見えませんが」
「これはスターリン暗殺用に作られたものです。小さな女の子に持たせて使用するはずだったのです。至近距離に近づいて背中のスイッチを押すと仕込まれた大口径の単発銃が火を吹く…はずでしたが秘密警察に阻止されて実際には使われなかった。」