倒述殺人
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ガウッンと銃声がした、目の前で椅子に掛けていた初老の男は胸から鮮血を振り撒きながらドダッと倒れた。
「……えっ!?」
硝煙の昇るソレを持ってるのは…俺だ。
「…は…はっは。またまた。」
俺はソレを机に置いて、倒れているいる男に近づいていった。
「こんなジョークで俺を驚かそうなんて人が悪い。宮福さん起きてください服が汚れますよ。」
仰向けに倒れている宮福老人の胸元は染みが広がりドクドクと赤黒い液体が流れだしで床に広がっていく。
「こんな血糊まで用意しちゃって、さあ、宮福さん。」
手を持ち上げてみるがパタッと力なく落ちてしまう。俺はゆっくりと脈をさぐった。
「……止まってる。」
呼吸停止、心臓停止、瞳孔拡大…これは、間違いなく死んでる。
額から汗が浮いてきた。
「たいへんだ…。事故とはいえ…人を人を殺してしまった…」
冗談じゃない…
動かぬ死体を睨み付けていると廊下の方からバタバタと足音が聞こえてきた。
俺はハッとなりポケットからハンカチを取り出して鍵を閉めた。
ドンドン!ドンドン!ノックと一緒にガチャガチャとドアノブが乱暴に回される。
「だんな様!?だんな様どうさいました!だんな様!」
俺はビタリとドアに張り付き考えていた。
「(クソ、なんとかしないと!)」
腐っても俺は池袋のトラブルシューターとして殺人事件だって解決してきた俺が犯罪者だって…?
それより、何より小鳥遊コンチェルの社長が殺人を犯したとなったら信用はがた落ち。
今後の商売に大いに差し支える。
悪影響をおよぼすような事態だけは絶対にさけなけりゃならない。
「だんな様!だんな様!」
クソ、どうする。
どうしたらいい…。
なぜ…こんなことになった…。
ほんの一時間ほど前。
今日は取り引きと言うことである資産家の元に向かっていた。
目的地は辺鄙な場所にあった。
郊外から日にバスが二度しか来ないような山中。
俺たちは日中なのに薄暗いほど木々に囲まれた舗装もされていない道を歩いていた。
ただ夏の暑いなか徒歩という選択は間違いだったかもしれない。
「若社長これからうかがう宮福さんはどういった方なのですか?」
部下の一人が聞いてくる。クールビズスタイルの灰色のスーツ。
「資産家の大物だよ。ただいい年こいて若い女性と再婚することになり結納がわりに大粒のダイヤをプレゼントしようということになった。業者を通じてうちに50カラットの最高級品の注文がきた。最近不景気で、そんな大粒の石は滅多に動かないからな、俺が直々にセールスに来たらとゆーわけだ。」
ボーダースーツのもう一人の部下がいった。
「なるほど、若社長みずから取引に出向いたとなれば大口のお客様へのいいサービスになりますからね」
俺はケラケラと笑いながらいった。
「違う違う。業者にまかせて中途マージンを儲けられるのがイヤなだけさ。」
「左様っすか」
「……えっ!?」
硝煙の昇るソレを持ってるのは…俺だ。
「…は…はっは。またまた。」
俺はソレを机に置いて、倒れているいる男に近づいていった。
「こんなジョークで俺を驚かそうなんて人が悪い。宮福さん起きてください服が汚れますよ。」
仰向けに倒れている宮福老人の胸元は染みが広がりドクドクと赤黒い液体が流れだしで床に広がっていく。
「こんな血糊まで用意しちゃって、さあ、宮福さん。」
手を持ち上げてみるがパタッと力なく落ちてしまう。俺はゆっくりと脈をさぐった。
「……止まってる。」
呼吸停止、心臓停止、瞳孔拡大…これは、間違いなく死んでる。
額から汗が浮いてきた。
「たいへんだ…。事故とはいえ…人を人を殺してしまった…」
冗談じゃない…
動かぬ死体を睨み付けていると廊下の方からバタバタと足音が聞こえてきた。
俺はハッとなりポケットからハンカチを取り出して鍵を閉めた。
ドンドン!ドンドン!ノックと一緒にガチャガチャとドアノブが乱暴に回される。
「だんな様!?だんな様どうさいました!だんな様!」
俺はビタリとドアに張り付き考えていた。
「(クソ、なんとかしないと!)」
腐っても俺は池袋のトラブルシューターとして殺人事件だって解決してきた俺が犯罪者だって…?
それより、何より小鳥遊コンチェルの社長が殺人を犯したとなったら信用はがた落ち。
今後の商売に大いに差し支える。
悪影響をおよぼすような事態だけは絶対にさけなけりゃならない。
「だんな様!だんな様!」
クソ、どうする。
どうしたらいい…。
なぜ…こんなことになった…。
ほんの一時間ほど前。
今日は取り引きと言うことである資産家の元に向かっていた。
目的地は辺鄙な場所にあった。
郊外から日にバスが二度しか来ないような山中。
俺たちは日中なのに薄暗いほど木々に囲まれた舗装もされていない道を歩いていた。
ただ夏の暑いなか徒歩という選択は間違いだったかもしれない。
「若社長これからうかがう宮福さんはどういった方なのですか?」
部下の一人が聞いてくる。クールビズスタイルの灰色のスーツ。
「資産家の大物だよ。ただいい年こいて若い女性と再婚することになり結納がわりに大粒のダイヤをプレゼントしようということになった。業者を通じてうちに50カラットの最高級品の注文がきた。最近不景気で、そんな大粒の石は滅多に動かないからな、俺が直々にセールスに来たらとゆーわけだ。」
ボーダースーツのもう一人の部下がいった。
「なるほど、若社長みずから取引に出向いたとなれば大口のお客様へのいいサービスになりますからね」
俺はケラケラと笑いながらいった。
「違う違う。業者にまかせて中途マージンを儲けられるのがイヤなだけさ。」
「左様っすか」