この美味しさを大切に
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「のぅ、大将。」
「んー、なんだ?」
「わしらでも料理なんかできるかい?」
藪から棒な質問。
おれはユウヒと顔を見合わせていった。
「できるさ。まぁ…最初は思うようにはいかないだろうけどな。どうした、自炊でも始めるのか?」
おれの前のカウンター席にいる。
じいさん連中は少し顔を赤らめた気がした。
まあ、もしかしたら酔ってるからかかも知れないけど。
「ここに来て食うのもいいがな。」
「足腰が動く限り自分で生活をエンジョイしていきたいんじゃよ。」
「そうすると、やはり生活のメインとなるのは食事だからな」
じいさん連中はそうだ、そうだ、と声を揃える。
十分生きてることをエンジョイしている気がする。
おれは小さく笑った。
ユウヒもそれに気づいて笑っていた。
「ユウヒ、キャベツ刻んでくれ。」
「はーい。」
おれは土鍋の火加減に注意し、コロッケを揚げ始めた。
油に沈めるとジュワワっと音を立てながらこんがりと色づいていく。
アンタはコロッケ好きか?おれは大好きだね。
熱々のコロッケ。
かりっかりっ、さくさくの衣の歯触り。すりつぶしたジャガイモはほっくりだ。
揚げ上がったコロッケをひとつ菜箸で取り上げると後ろからユウヒがため息を吐いた。
「わぁ……美味しそう」
油の海からすくいあげたコロッケはキラキラと光を反射している。
おれの肩にあごをのせてユウヒはそれを見つめていた。
「あとで揚げてやるから、先に並べてくれ。」
「はーい。」
おれはブランドの魅力なんかはわからないけど、あげたてのコロッケが最高に美味いっていうのはよくわかってる。
「じいさん達。これは俺からのサービスだ。」
「はい、皆さんどうぞ。」
ユウヒが刻みキャベツとコロッケを盛った皿を各席、テーブルに置いていく。
コロッケかー、久しぶりだなー、なんて言いながらじいさん達は、あちちといいながらコロッケにかぶり付くと店中からガシュ、ザリュといい音がする。
庶民のクラシック音楽って感じだ。
配膳を終えたユウヒがおれの後ろからキュッと抱きついてきていった。
「ねっ。悠、私にもあげて♪」
あー…これヤバいな…。
背中に柔らかいのが当たってます。
家だったらユウヒをいただいてますよ。
おれはこんがりあがったコロッケを小皿に乗せて、渡した。
「ほらよ。」
ユウヒは受けとるとすぐにコロッケをかじったサクッと小粋ないい音。
「わぁ、ありがと。はふ…ほふほふはね(ほくほくだね。)」
おれはユウヒの笑顔にホクホクですけどね。
まぁ、口には絶対に出さないけど。
「んー、なんだ?」
「わしらでも料理なんかできるかい?」
藪から棒な質問。
おれはユウヒと顔を見合わせていった。
「できるさ。まぁ…最初は思うようにはいかないだろうけどな。どうした、自炊でも始めるのか?」
おれの前のカウンター席にいる。
じいさん連中は少し顔を赤らめた気がした。
まあ、もしかしたら酔ってるからかかも知れないけど。
「ここに来て食うのもいいがな。」
「足腰が動く限り自分で生活をエンジョイしていきたいんじゃよ。」
「そうすると、やはり生活のメインとなるのは食事だからな」
じいさん連中はそうだ、そうだ、と声を揃える。
十分生きてることをエンジョイしている気がする。
おれは小さく笑った。
ユウヒもそれに気づいて笑っていた。
「ユウヒ、キャベツ刻んでくれ。」
「はーい。」
おれは土鍋の火加減に注意し、コロッケを揚げ始めた。
油に沈めるとジュワワっと音を立てながらこんがりと色づいていく。
アンタはコロッケ好きか?おれは大好きだね。
熱々のコロッケ。
かりっかりっ、さくさくの衣の歯触り。すりつぶしたジャガイモはほっくりだ。
揚げ上がったコロッケをひとつ菜箸で取り上げると後ろからユウヒがため息を吐いた。
「わぁ……美味しそう」
油の海からすくいあげたコロッケはキラキラと光を反射している。
おれの肩にあごをのせてユウヒはそれを見つめていた。
「あとで揚げてやるから、先に並べてくれ。」
「はーい。」
おれはブランドの魅力なんかはわからないけど、あげたてのコロッケが最高に美味いっていうのはよくわかってる。
「じいさん達。これは俺からのサービスだ。」
「はい、皆さんどうぞ。」
ユウヒが刻みキャベツとコロッケを盛った皿を各席、テーブルに置いていく。
コロッケかー、久しぶりだなー、なんて言いながらじいさん達は、あちちといいながらコロッケにかぶり付くと店中からガシュ、ザリュといい音がする。
庶民のクラシック音楽って感じだ。
配膳を終えたユウヒがおれの後ろからキュッと抱きついてきていった。
「ねっ。悠、私にもあげて♪」
あー…これヤバいな…。
背中に柔らかいのが当たってます。
家だったらユウヒをいただいてますよ。
おれはこんがりあがったコロッケを小皿に乗せて、渡した。
「ほらよ。」
ユウヒは受けとるとすぐにコロッケをかじったサクッと小粋ないい音。
「わぁ、ありがと。はふ…ほふほふはね(ほくほくだね。)」
おれはユウヒの笑顔にホクホクですけどね。
まぁ、口には絶対に出さないけど。