余韻嫋嫋
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「お前がそんなだと将来が心配だよ俺は。」
「なにが?」
俺は親指を立てていった。
「男が出来ないんじゃないかとな。」
「そうなったら紅さん辺りで手を打つから平気だよ。」
紅辺りでというのがなかなか強き発言だ。
俺が知る男の中でもかなり上位クラスだぞ。
「っか、俺の名前が出ないんだ?」
「悠君。あたしよりちっちゃいじゃん。」
またも速答コイツは本当に…。
「あーそうでした。そうでした。」
「てゆーか、悠君はあたしが好きなの?」
真顔のドストレート質問。男らしいっていったら怒られるかな。
「好きだよ。友達として。」
「あ、そうなんだ。ありがと。友達としてはあたしも大好きだよー。」
俺とリッカはニッと笑いあった。
「けどな、リッカ」
「ん?」
「俺は多分特別な意味でもリッカの事が好きなんだと思う。なんでかは解らないけど…妹っていうのかな、大事にしてやりたいと思うだ。」
リッカはキョトンと目を丸めた。
まぁ確かにいきなり何をいってるのか俺も解らないし。
「…お兄ちゃんって呼ばれたいの?」
「さぁ、そんな趣味は無いはずだけどな。さて…リッカ…俺少し眠たいんだけど。」
リッカは頭を上げてスッと俺の髪を撫でた。
あれだけギターを毎日引き続けているのに綺麗な指さわりだ…
「何を歌う?」
「なんでも…任せるよ。」
俺が目を閉じると柔らかいのに凛とした歌声が聞こえて来る。
どこへ向かう風かしら
見も心も委ねよう
気紛れに羽ばたいてあの空の果てへと
リッカの新曲だ…。
俺は飄風を想像した。
ちょっと体にまとわりつく風、珍しい風、少しだけ足を止めて眺めていたい風。
けれど、風はいつか止まり過ぎ去っていく…
飄然としたそれがまるでリッカの事を表しているような歌詞…だ。
俺は身を委ねた。
歌声に包まれてゆっくりと消えていく意識。
今だけは誰のものでもなく俺だけのための歌声…
多分…俺は…
リッカの歌声が…大好きなんだ……。
いつまでも聞いていたい余韻嫋嫋を感じながら…。
END
「なにが?」
俺は親指を立てていった。
「男が出来ないんじゃないかとな。」
「そうなったら紅さん辺りで手を打つから平気だよ。」
紅辺りでというのがなかなか強き発言だ。
俺が知る男の中でもかなり上位クラスだぞ。
「っか、俺の名前が出ないんだ?」
「悠君。あたしよりちっちゃいじゃん。」
またも速答コイツは本当に…。
「あーそうでした。そうでした。」
「てゆーか、悠君はあたしが好きなの?」
真顔のドストレート質問。男らしいっていったら怒られるかな。
「好きだよ。友達として。」
「あ、そうなんだ。ありがと。友達としてはあたしも大好きだよー。」
俺とリッカはニッと笑いあった。
「けどな、リッカ」
「ん?」
「俺は多分特別な意味でもリッカの事が好きなんだと思う。なんでかは解らないけど…妹っていうのかな、大事にしてやりたいと思うだ。」
リッカはキョトンと目を丸めた。
まぁ確かにいきなり何をいってるのか俺も解らないし。
「…お兄ちゃんって呼ばれたいの?」
「さぁ、そんな趣味は無いはずだけどな。さて…リッカ…俺少し眠たいんだけど。」
リッカは頭を上げてスッと俺の髪を撫でた。
あれだけギターを毎日引き続けているのに綺麗な指さわりだ…
「何を歌う?」
「なんでも…任せるよ。」
俺が目を閉じると柔らかいのに凛とした歌声が聞こえて来る。
どこへ向かう風かしら
見も心も委ねよう
気紛れに羽ばたいてあの空の果てへと
リッカの新曲だ…。
俺は飄風を想像した。
ちょっと体にまとわりつく風、珍しい風、少しだけ足を止めて眺めていたい風。
けれど、風はいつか止まり過ぎ去っていく…
飄然としたそれがまるでリッカの事を表しているような歌詞…だ。
俺は身を委ねた。
歌声に包まれてゆっくりと消えていく意識。
今だけは誰のものでもなく俺だけのための歌声…
多分…俺は…
リッカの歌声が…大好きなんだ……。
いつまでも聞いていたい余韻嫋嫋を感じながら…。
END