余韻嫋嫋
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既に三曲を連続で歌いきっているリッカだが疲れた様子はいっさい見えない。
むしろ、どんどん動きや歌声が上がっていっている気もする。
「……」
歌声をボーッと聞いているとリッカと目があった。
俺に気がついたようだ。
親指を立ててハンドサインを出してやるとパチリとウインクしてきた。
よそ見をしててもいっさいミスをしないのが流石だ。
タカシがいった。
「このあと使うか。ここを?」
俺はタカシの方を見ずにいった。
「どうかな。あの調子じゃ、疲れてるだろうし。」
「ふっ…リッカがそのくらいで引き下がるか。どうせ、もう顔見られたんだろ?」
「それもそうだな。じゃ、ライヴ終わったあと貸しきりにしといてくれ。タダで。」
タカシは小さく笑った。
バカを言うな貸しに決まってるだろ。っという意味がこもった皮肉笑いだ。
「最近はどうなんだ。」
「どうもこうも…ほぼ毎日会ってるよ。無視すると怒るし。」
そうかと頷いてタカシは、また、小さく笑った。
今日の王様は機嫌が良いみたいだ。
今までで笑った回数の最多記録更新だな。
「まぁ、そのうち話を聞かせてくれ。お前とリッカの組み合わせは嫌いじゃないからな。むしろ気になるくらいだ。」
王様のお気に入りというのも困ったものだ。
なにせ平民は色々と赤裸々に報告しなけりゃいけないんだからな。
俺は了解といってライヴに集中する事にした。
色んなバントチームが矢継ぎ早に替わり、日が暮れてもライヴは続いた。
終わったのは結局夜中十二時を少し過ぎた頃だ。
ガキどもがラスタ・ラヴから出ていくのを見ているとタカシがいった。
「まったく…体力が有り余り過ぎてるのも考えものだな。俺は疲れた。」
同感だった。
しばらく爆音と洋楽は聞きたくない。
耳の奥がまだズンズンしてる。
タカシが立ち上がっていった。
「悠、俺はもう帰る。美喜には話しは通してあるから後は好きにしろ。」
俺はサッサッと歩いていくタカシの背中にいった。
「おい、店の鍵は?」
タカシはつまらなそうにいった。
「この店に手を出すバカが居るか。」
「ふっ…」
そう言い残してタカシは消えた。
俺が驚いたのはその身軽さより、いつの間にかタカシの背中に張り付いていた本郷だ。
さっきまで下でドラム叩いてたのに忍者かコイツは…?
俺は辺りに人の気配が完全になくなったのでバーカウンターからミネラルウォータを一本拝借して一階に降りた。
ステージを見てみるとさっきまであった楽器類は綺麗に片付けられていた。
俺はステージに飛び上がった。
「よっ、お疲れ。」
「イエーイ。オツー!」
ステージの真ん中でリッカがさっきの服装のまま腕を組んでいる。
俺がペットボトルを投げ渡してやると一気に飲みはじめた。
余程喉が乾いてたらしく、あまりにいきおい良く飲むから口の端から水が滴ってて喉を伝い胸元に吸い込まれていく。
なんかエロイ…
むしろ、どんどん動きや歌声が上がっていっている気もする。
「……」
歌声をボーッと聞いているとリッカと目があった。
俺に気がついたようだ。
親指を立ててハンドサインを出してやるとパチリとウインクしてきた。
よそ見をしててもいっさいミスをしないのが流石だ。
タカシがいった。
「このあと使うか。ここを?」
俺はタカシの方を見ずにいった。
「どうかな。あの調子じゃ、疲れてるだろうし。」
「ふっ…リッカがそのくらいで引き下がるか。どうせ、もう顔見られたんだろ?」
「それもそうだな。じゃ、ライヴ終わったあと貸しきりにしといてくれ。タダで。」
タカシは小さく笑った。
バカを言うな貸しに決まってるだろ。っという意味がこもった皮肉笑いだ。
「最近はどうなんだ。」
「どうもこうも…ほぼ毎日会ってるよ。無視すると怒るし。」
そうかと頷いてタカシは、また、小さく笑った。
今日の王様は機嫌が良いみたいだ。
今までで笑った回数の最多記録更新だな。
「まぁ、そのうち話を聞かせてくれ。お前とリッカの組み合わせは嫌いじゃないからな。むしろ気になるくらいだ。」
王様のお気に入りというのも困ったものだ。
なにせ平民は色々と赤裸々に報告しなけりゃいけないんだからな。
俺は了解といってライヴに集中する事にした。
色んなバントチームが矢継ぎ早に替わり、日が暮れてもライヴは続いた。
終わったのは結局夜中十二時を少し過ぎた頃だ。
ガキどもがラスタ・ラヴから出ていくのを見ているとタカシがいった。
「まったく…体力が有り余り過ぎてるのも考えものだな。俺は疲れた。」
同感だった。
しばらく爆音と洋楽は聞きたくない。
耳の奥がまだズンズンしてる。
タカシが立ち上がっていった。
「悠、俺はもう帰る。美喜には話しは通してあるから後は好きにしろ。」
俺はサッサッと歩いていくタカシの背中にいった。
「おい、店の鍵は?」
タカシはつまらなそうにいった。
「この店に手を出すバカが居るか。」
「ふっ…」
そう言い残してタカシは消えた。
俺が驚いたのはその身軽さより、いつの間にかタカシの背中に張り付いていた本郷だ。
さっきまで下でドラム叩いてたのに忍者かコイツは…?
俺は辺りに人の気配が完全になくなったのでバーカウンターからミネラルウォータを一本拝借して一階に降りた。
ステージを見てみるとさっきまであった楽器類は綺麗に片付けられていた。
俺はステージに飛び上がった。
「よっ、お疲れ。」
「イエーイ。オツー!」
ステージの真ん中でリッカがさっきの服装のまま腕を組んでいる。
俺がペットボトルを投げ渡してやると一気に飲みはじめた。
余程喉が乾いてたらしく、あまりにいきおい良く飲むから口の端から水が滴ってて喉を伝い胸元に吸い込まれていく。
なんかエロイ…