余韻嫋嫋
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誰にだってこれだけは譲れない思いがある。
それは、なんだっていいんだよな。
勉強、スポーツ、料理、音楽…それに…喧嘩だってな。
残り一分…
真っ暗なそこでアイツはギターを持って立っている。
きっと今、ゾクゾクする緊張感と速くやりたい高揚感が血液の様に身体中を駆け回り。
残り三十秒…
全身に冷たさと熱の矛盾がアイツを止まらなくさせているだろう。
ジャランとギターの鳴る音がした…そして、ソイツはマイクに叫んだ。
「(3.2.1…)…みんな…いっくよーー!」
「「「「ウォオオォォォ!!!」」」」
ーラスタ・ラヴ(VIPルーム)ー
四方に備え付けてあるスピーカーから大音量で歌声と音楽が鳴り響きはじめる。
俺は滑らかなソファーの背もたれから身を起こして、一階のライヴステージを見た。
隣に座っているガキの王様そして、今日の主催者でもある虎狗琥崇がいった。
「始まったな。」
「あぁ。けど、珍しいよな。」
タカシはワイルドターキーの入ったグラスを持ち上げながらいった。
「なにがだ?」
俺はいった。
「タカシがライヴを主催するなんて。」
普段ならリッカがやりたいと言い出してそれを本郷が主催協力するのがスタンダードだ。
だが、今回に限ってはタカシ主催で行われていた。
タカシはグラスの中身を一息に空けた。
テーブルに置くとすぐにバーテンの澪が来てグラス事新しい物に変えていく。
セレブリティな王様はいった。
「世間はゴールデンウィークだろ。」
「そうだな。」
だから俺もここに居るわけだし。
「只でさえ暇なガキどもが長期の休みで更に暇になる。そういう時はなにかしら余計な事をするからな。適当に発散させる口実を作ってやってるのさ。」
タカシはシュッと引き締まった顎の先でライヴステージさして笑った。
「なるほどね。けど、色々準備とか面倒じゃないのか?」
王様は小さく笑った。
熱気のこもる空間でタカシの吐息だけは白くなりそうな気がした。
「ガキは騒げると解ったら自分で動く。指揮は本郷にやらせればいいしな。池袋には何百も音楽系のチームがいるし、バイト代も店の売り上げや参加費からさっ引いてもなにも問題ない。」
俺は感心した。
ガキの馴らし方も、金の儲け方も、人の集め方使い方もタカシはよく知っている。
M&Aの講師にでもなれば良いかもしれない。
タカシは軽くだけグラスに口をつけていった。
「まぁ、しかしだ。一番乗り気なのはリッカだろうな。」
「そうだよな。アイツはギターを弾けるなら場所を問ないし。」
ステージで熱唱中のリッカを見た。
前髪を珍しくカチューシャで止めて。
ダークブラウスに襟元がゆるい赤のロングネクタイをつけて、お気に入りらしいシルバーカラーで光を反射するプリーツスカートからはチェーンが数本伸びている。
比較的にシンプルなゴシックスタイルだ。
コーディネートしたのは多分本郷だろう。
それは、なんだっていいんだよな。
勉強、スポーツ、料理、音楽…それに…喧嘩だってな。
残り一分…
真っ暗なそこでアイツはギターを持って立っている。
きっと今、ゾクゾクする緊張感と速くやりたい高揚感が血液の様に身体中を駆け回り。
残り三十秒…
全身に冷たさと熱の矛盾がアイツを止まらなくさせているだろう。
ジャランとギターの鳴る音がした…そして、ソイツはマイクに叫んだ。
「(3.2.1…)…みんな…いっくよーー!」
「「「「ウォオオォォォ!!!」」」」
ーラスタ・ラヴ(VIPルーム)ー
四方に備え付けてあるスピーカーから大音量で歌声と音楽が鳴り響きはじめる。
俺は滑らかなソファーの背もたれから身を起こして、一階のライヴステージを見た。
隣に座っているガキの王様そして、今日の主催者でもある虎狗琥崇がいった。
「始まったな。」
「あぁ。けど、珍しいよな。」
タカシはワイルドターキーの入ったグラスを持ち上げながらいった。
「なにがだ?」
俺はいった。
「タカシがライヴを主催するなんて。」
普段ならリッカがやりたいと言い出してそれを本郷が主催協力するのがスタンダードだ。
だが、今回に限ってはタカシ主催で行われていた。
タカシはグラスの中身を一息に空けた。
テーブルに置くとすぐにバーテンの澪が来てグラス事新しい物に変えていく。
セレブリティな王様はいった。
「世間はゴールデンウィークだろ。」
「そうだな。」
だから俺もここに居るわけだし。
「只でさえ暇なガキどもが長期の休みで更に暇になる。そういう時はなにかしら余計な事をするからな。適当に発散させる口実を作ってやってるのさ。」
タカシはシュッと引き締まった顎の先でライヴステージさして笑った。
「なるほどね。けど、色々準備とか面倒じゃないのか?」
王様は小さく笑った。
熱気のこもる空間でタカシの吐息だけは白くなりそうな気がした。
「ガキは騒げると解ったら自分で動く。指揮は本郷にやらせればいいしな。池袋には何百も音楽系のチームがいるし、バイト代も店の売り上げや参加費からさっ引いてもなにも問題ない。」
俺は感心した。
ガキの馴らし方も、金の儲け方も、人の集め方使い方もタカシはよく知っている。
M&Aの講師にでもなれば良いかもしれない。
タカシは軽くだけグラスに口をつけていった。
「まぁ、しかしだ。一番乗り気なのはリッカだろうな。」
「そうだよな。アイツはギターを弾けるなら場所を問ないし。」
ステージで熱唱中のリッカを見た。
前髪を珍しくカチューシャで止めて。
ダークブラウスに襟元がゆるい赤のロングネクタイをつけて、お気に入りらしいシルバーカラーで光を反射するプリーツスカートからはチェーンが数本伸びている。
比較的にシンプルなゴシックスタイルだ。
コーディネートしたのは多分本郷だろう。