つかさがこなた達の方に戻っていくのを見ていると悠がいった。

「なんの話だ？」

「いや、ゴールデンウィークにはいるだろ。学校も休みだし、その間、夕食だけでも一緒にどうだってつかさとかがみが誘ってくれてたんだけど……」

悠は今度は右の青い瞳だけで俺をみてうなずいた。
続けろといってるのだろう。

「なんか…そういうの嬉しい反面気恥ずかしくてな…断ったんだ。」

申し訳ないってのもあるけどな。

「遠慮したわけか。」

「ま、そう言うことだ。」
なぜか悠は困り笑いを浮かべて呟いた。

「……下手だよな。」

「え？」

「いや、何でもない。…そうだ。俺帰りに夕食の買い物行くんだけど付き合え。」

「いきなり命令かよ。」

けど、俺も買い物に行かないといけないしオーケーといった。












ｰ悠の家ｰ

買い物が終わって帰るころ雨はゲリラ豪雨のようになった。

おかげで傘はへし折れ、俺たちは全身ずぶ濡れになった。

「ぶっはっはっは…雨強すぎだろ！あははは！」

著しくテンションが壊れ気味の悠。

「あー最悪…だ。」

買い物袋から鞄までビショビショだよ。

「ま、とりあえず。上がってけよ。」

帰るのは困難だと悠の家にあげてもらった。
悠は玄関で叫んだ。

「たっだいまー！」

「おかえり…なの」

超ハイテンションに超ローテンションな返事が聞こえてゆっくりと秋宵月ちゃんが出迎えて来てくれた。

「お…中山も居たのか…なの。」

「ごめん。お邪魔するな。」

この娘いつも薄いワンピースで寒く無いのかな。

「構わない…なの。」

「まお、タオルくれ。」

秋宵月ちゃんがタオルを俺たちに投げ渡しながらいった。

「…風呂が沸いてるから入ってこいなの。服は乾燥機に…入れといてやるなの。」

「あ、いや俺は…」

「濡れたままウロウロする気か？…なの。」

うお…怖。
濡れてるからじゃなく違う冷たさが背筋に走った。

悠が俺の肩を叩いていった。

「ともき、逆らうな。」

「そうする…」

「行け…なの。」

なんだか、勢いに乗せられたまま俺は悠に風呂まで連れていかれた。






ｰ男湯ｰ

「先行くぜ。」

悠は即行で服を脱ぎ捨てて風呂に突っ込んでいった。

いや、男同士だけどさ…なんっうか…隠せあと、落ち着けよ…。

暴走機関車みたいな悠のあとに俺も続いた。
中は湯気が充満していていつ見ても個人宅の風呂とは思えない広さだ。

軽くかけ湯して俺は風呂に浸かった。

悠を見てみると黄色い粉を湯船に投入している。

「なんだそれ。」

「向日葵の入浴剤だ。」

みるみる湯は黄色くなっていく。
ついでに、いい香りもする。

「そんな物があるのか。」

「梔姉さんのお手製だ。あるいみブランドものだぞ。」

悠はわざわざ俺の隣に並んで風呂に浸かった。