英雄休息日
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打ち水を終えて戻ると、吊るしてあった風鈴がチリン、チリンっとなった。
それに合わせるようにジャランッと重低音が聞こえる。
リッカは片手で手招きして自分の隣をパシパシと叩く。
「悠君、オツオツ。良い感じに風が入ってきたよ。座って、座って。」
「はいはい。あー…つかれた。」
バケツを片付けて俺はギターのチューニングをしてるリッカの隣に座った。
そこは、ちょうどいいくらいの風が入ってきて心地いい。
夏の風は好きだ。
太陽の匂いが混じり深呼吸するだけで、頭のてっぺんから爪先まで清々しい気持ちになれる。
「夏の匂いがするね。」
「お、リッカもわかるか。」
「うん。あたしこの匂い大好きだなー。」
チューニングを終えたらしくリッカは揺れる風鈴を見て、同じように頭を軽く揺らしている。
「けど、夏休みももう終わりだな。」
「そだね。けど、夏が終わるわけじゃないし。まだまだ遊べるね。」
「遊べるかな。」
ケタケタと笑いながらリッカはいった。
「遊べるよ。てゆーか、悠くんはいつも遊んでない?」
「バーカ。俺は普段デンジャーでハードボイリーな生活してんだよ。」
自分で言ってておかしくなってリッカと大笑いした。
ふと、見ると日も暮れだして景色がオレンジ色になり始めている。
「さって…そろそろ帰るわ。」
「あ、そう。じゃ、今日はお疲れさま。」
俺が立ち上がるとリッカも立ってペコッとお辞儀をした。
「まったくだよ。絶対お前より俺のが働いてたぞ?」
俺は人差し指でリッカのデコを突いたが気にした様子なくニパッと笑う。
「うんうん。助かったよー。あたし、スゴい楽だったし。」
やれやれ、人畜無害が顔で笑いやがって…
なんか、負けた気がしたので俺は指を外して、ワシワシとリッカの頭を撫でてやった。
「じゃあな。」
行こうとしたら、あっ!と言ってリッカに後ろ髪を引っ張られる。
「痛っっ?!な、なにする!」
「あ、ごめん、ごめん。ちょっと待って。」
声かければすぐに止まれる距離なのに普通髪を引っ張るか?
リッカはスイカを抱えて俺に差し出してくる。
最初に目をつけてたデカイヤツ。
「はい。これ、バイト代。」
「いいのか?」
「うん。お金は払えないけど色々してくれたからサービス。」
俺は遠慮なくスイカを受け取った。
ずしっとしたいい重みだ。
「悪いな。まおと一緒に食べさせてもらうよ。」
Vサインをしてリッカはいった。
「おーう。今度は秋宵月ちゃんと一緒に来なよ。」
「まおとか?」
「うん。悠が店番してる間、あたしがちゃんと遊ぶから。」
「そーゆー事か…。ま、気が向いたらな。」
「うん。じゃあね。」
スイカを抱えていたので俺はあぁと返事をして、店を出た。
なんだか今日はのんびりしたような、忙しかったような…わからない日だった気がする。
ま、十分な収穫はあったし…たまにはこんな日があってもいいよな。
だって、毎日、毎日事件に終われてたらリフレッシュも出来ないんだから。
誰にだって、息抜きは必用だよな?
END
それに合わせるようにジャランッと重低音が聞こえる。
リッカは片手で手招きして自分の隣をパシパシと叩く。
「悠君、オツオツ。良い感じに風が入ってきたよ。座って、座って。」
「はいはい。あー…つかれた。」
バケツを片付けて俺はギターのチューニングをしてるリッカの隣に座った。
そこは、ちょうどいいくらいの風が入ってきて心地いい。
夏の風は好きだ。
太陽の匂いが混じり深呼吸するだけで、頭のてっぺんから爪先まで清々しい気持ちになれる。
「夏の匂いがするね。」
「お、リッカもわかるか。」
「うん。あたしこの匂い大好きだなー。」
チューニングを終えたらしくリッカは揺れる風鈴を見て、同じように頭を軽く揺らしている。
「けど、夏休みももう終わりだな。」
「そだね。けど、夏が終わるわけじゃないし。まだまだ遊べるね。」
「遊べるかな。」
ケタケタと笑いながらリッカはいった。
「遊べるよ。てゆーか、悠くんはいつも遊んでない?」
「バーカ。俺は普段デンジャーでハードボイリーな生活してんだよ。」
自分で言ってておかしくなってリッカと大笑いした。
ふと、見ると日も暮れだして景色がオレンジ色になり始めている。
「さって…そろそろ帰るわ。」
「あ、そう。じゃ、今日はお疲れさま。」
俺が立ち上がるとリッカも立ってペコッとお辞儀をした。
「まったくだよ。絶対お前より俺のが働いてたぞ?」
俺は人差し指でリッカのデコを突いたが気にした様子なくニパッと笑う。
「うんうん。助かったよー。あたし、スゴい楽だったし。」
やれやれ、人畜無害が顔で笑いやがって…
なんか、負けた気がしたので俺は指を外して、ワシワシとリッカの頭を撫でてやった。
「じゃあな。」
行こうとしたら、あっ!と言ってリッカに後ろ髪を引っ張られる。
「痛っっ?!な、なにする!」
「あ、ごめん、ごめん。ちょっと待って。」
声かければすぐに止まれる距離なのに普通髪を引っ張るか?
リッカはスイカを抱えて俺に差し出してくる。
最初に目をつけてたデカイヤツ。
「はい。これ、バイト代。」
「いいのか?」
「うん。お金は払えないけど色々してくれたからサービス。」
俺は遠慮なくスイカを受け取った。
ずしっとしたいい重みだ。
「悪いな。まおと一緒に食べさせてもらうよ。」
Vサインをしてリッカはいった。
「おーう。今度は秋宵月ちゃんと一緒に来なよ。」
「まおとか?」
「うん。悠が店番してる間、あたしがちゃんと遊ぶから。」
「そーゆー事か…。ま、気が向いたらな。」
「うん。じゃあね。」
スイカを抱えていたので俺はあぁと返事をして、店を出た。
なんだか今日はのんびりしたような、忙しかったような…わからない日だった気がする。
ま、十分な収穫はあったし…たまにはこんな日があってもいいよな。
だって、毎日、毎日事件に終われてたらリフレッシュも出来ないんだから。
誰にだって、息抜きは必用だよな?
END