～回想1～

「授業中に倒れただって？」

「はい・・・それで保健室に運んで、休み時間になったので様子を見に来たら・・・」

「早退していたと」

「はい・・・」

みなみは頷く

が

顔は曇らせたままだ


「心配か？」

「・・・当たり前です！」
みなみは少し睨む。

「悪かった・・・そうだよな」

俺は頭を下げる。

「あっ・・・い、いえ、すいません」

「じゃ、後の事は任しとけ」

「えっ？」

俺はみなみの頭をポンポンっとして、歩いていく。

ー靴箱ー

「あれ、悠何してるの？」

「よ、ゆたか見送って来たのか？」

「何で知ってるの？」

「みなみから聞いたんだよ家親父さん居るのか？」

「・・・実は今日仕事で居ないんだ、私が一緒に帰ろうかって言ったら、ゆーちゃん」

「大丈夫だよ、お姉ちゃんに迷惑かけれないし、このくらいなら寝てれば平気だから」

「って帰っえちゃったんだ」

「そうか・・・ならさ俺に任せとけ。」

俺は靴に履き替える。

「悠もしかして」
「そ！様子見てくる。」

「サボってまで行くとは愛は偉大だね～」

こなたはにやけ顔で言ってくる。

「ばーか、そんなじゃねーよ。家に帰るついでだ」

俺はそう言い残して学校を出る。

ー泉家の前ー

「はい、到着！ってゆたか！」

俺は目を疑う玄関に、ゆたかが倒れている。

「おい、しっかりしろ！」
慌ててゆたかを抱き抱え首の後に手を当てる。

「熱、こりゃかなりの熱だぞ」

「ﾊｱﾊｧ」

ゆたかは苦しそうに呼吸している。

「取り合えず寝かせないと・・・」


～回想終了～

「って訳で部屋まで運んだんだ」

ゆう先輩は温くなった方のタオルを濡らしなが説明してくれる。

「そう・・・だったんですね、スイマセン迷惑かけて・・・あの、その///」

「ん？どうした？」

「ふ、服は・・・////」

「ああ、安心しろ、俺が着替えさした訳じゃ無いから」

「じゃあ、誰が」

ｺﾝｺﾝ
その時ドアがノックされる
「あ、気が付いたのね」

「千草さん！」

千草さんが水差しや林檎を持って入って来る。

「身体平気？お水飲む？」
「えっと・・・」

私が少し驚いていると

「説明するとな」

ゆう先輩が再び説明してくれる。


～回想2～

「しかし、軽いな・・・」
俺はゆたかを所謂お姫様ダッコで運んでゆたかの部屋に入る。

「よいしょっと」

ゆたかをベッドに乗せる。
「結構汗かいてるな・・・」

俺はゆたかの顔の汗をふきながらポケットから携帯を取り出す。

ﾌﾟﾙﾙ
ﾌﾟﾙﾙ
ｶﾞﾁｬ
「もしもし？悠何かよう？」

何時ものﾊｲﾃﾝｼｮﾝ声が聞こえる。

「悪い今からちょっと来てほしい頼みたい事がある」

「頼みたい事？珍しいわね、何処に行けばいいの？」

「取り合えず、俺の家まで来てくれ。」

「わかった、貸し1だからね」

電話は切れる。

「よし、ゆたかちょっと待ってろよ」

俺はゆたかの頭を撫でて部屋を出て自分の家に向かい千草を連れて来て着替え頼をたのんだわけだ。


～回想2終了～

「千草さん、スイマセンご迷惑かけて・・・」

私は頭を下げる。

「いいの、いいの」

「気にするな、こいつは暇人だから」

「誰が暇人よ、あんたの事でしょ！じゃ、私は帰るはゆたかちゃんお大事にね」
千草さんは私に手を振って部屋を後にし私とゆう先輩の二人きりになる

「ゆたか何か食べれるか？食べ無いと薬飲めないからな」

「・・・」

「ゆたか？」

「あの、ゆう先輩ごめんなさい・・・」

「何謝ってる？」

「だって、こんなに迷惑かけたし、千草さんにも・・・」

私は涙を浮かべてしまう。

「ふぅ、てりゃ」

ツン

「ひゃ」

おでこを指で軽くつつかれる。

「んな、事で謝るな病人は病人らしく好意を受けろ」
ゆう先輩は優しく頭を撫でてくれる。

「あと、どうせならありがとうって言え、俺は謝られるより、お礼の方が好きだ」

ゆう先輩は林檎を手に取り皮を剥いてくれる。