「あ……もしかして…またやっちゃった…」

「また…って…」

「あ、あはは…この時期良くやっちゃうんだ」

あっけらかんに笑う優日…
「まぁ…とりあえず水分取っとけ」

悠はコップと麦茶の入った容器を優日の前に置く。

「ありがと…あれ？」

優日はふと見ると制服だったはずの服が黒地に赤糸で魔王と刺繍された微妙なシャツにサイズが大き過ぎる迷彩のズボンに変わっている。

「制服は今洗濯中だ。ま、水溜まりにダイブしたからな…」

「あ…」

「先に言うが着替えさせたのは稲葉達だからな。」

悠はパチンと指を鳴らして優日を見る。

「大丈夫わかってるよ。けどこのシャツ…」

優日は改めて着ているシャツを見る…

「ヒソヒソ(あのシャツは…無いよね)」

「ヒソヒソ(けど…悠くんの持ってるシャツの中じゃ、だいぶマシな方よ)」

「ヒソヒソ(小鳥くんの服微妙な柄ばかっりだったかな…)」

こなた達がヒソヒソと話していると…

「このシャツ…いいね♪」

優日は満足気に頷く。

「「「？！」」」

「だろ？」

「うん、この黒地に赤っての好きだな～魔王も崩し文字で格好いいし。」

「「「(こ、この人センスない(かな)…)」」」

こなた達が愕然としている間も…

「同じタイプで字が鬼神ってのも有るぞ」

「あ、それも素敵。悠はセンスがいいね」

悠と優日は服の話で盛り上がっている。

「じ～～…でも、アレだよね」

こなたは優日を凝視しながら呟く

「アレ？」

改めて優日を見てみる…

悠の服はサイズも大きく襟がやや広めに開いてるので首から鎖骨の当たりまで…
つまり、ほんの少し胸の谷間が見えている。

「服が微妙でも十分フォローしてるわね…」

「色気うらやましいかな…」

素晴らしきプラマイゼロ加減…