「…(ゆうくん、暑そう…そだ、窓開けたら少しは涼しくなるかも…)」

つかさは窓を開けようと、窓に近づいていき

「よ～し、ここは1つ額に肉と書いてみよう。」

「ちょ…止めなさいよ。」

こなたはペンを構えてゆっくり悠に近づく…

ガチャ…ｶﾗﾗ…
ミーンミンミンミン…
ジジジ…ジジジ…

窓を開けると同時に蝉時雨が夏を喧しく彩るが…

ふわっ…

「あ、いい風…」

同時に柔らかい風も入ってくる。


「ｽﾝ…ｸﾝｸﾝ…」

ガバ！

「ひゃ？！」

突然悠が勢いよく起き上がり、こなたは慌ててペンを後ろに隠す。

「……」

悠は半分寝ぼけた様にふらふらと歩き…

とさ…

「ふぁ？な…ゆうくん？！」

被さる様に後ろから、つかさの頭に顎を乗せ…

「ｽﾝ…ｽﾝ…いい香りだ…」

悠はとろ～んとした表情で鼻を鳴らし、小さく笑う。

「えぇぇ？！////」

「…この風の香り…今日は……だな」

「え？」

今日は……の後は聞き取れ無かった…

「ふぁ～ぁ…も少し寝よ。」

ポンポンとつかさの頭を2、3度撫でて悠はのそのそと机の上に戻り。

「よいしょ……すぅ…すぅ…」

再び眠りについた。

「び、ビックリした～デコピン(強)されるかと思ったよ～」

こなたは、ふぃ～っと安堵のため息を吐きながらペンを構える。

「止めなさいって…本気でデコピン(強)されるわよ？」

「一度芽生えたイタズラ魂は摘み取れ無いのだよ…」

「全く…後でどうなっても知らないからね、ねぇつかさ？」

かがみが呆れ笑い顔でつかさの方を見ると

「……風の香り…？」

つかさは悠をジッと見ている。

「つかさ？どうかした？」

「え、あ…ううん…何でもない…」


「肉～♪肉～♪」

そうこうしてる間に悠の額に肉の字が書きこまれ…

次の休み時間から、こなたの額は赤く腫れたのは言うまでも無い……