夏休みも終わりに近づく頃…

「ふぅ…終わった。」

俺は机にペンを投げ捨て椅子の上で大きく背伸びをする。

「ん～～…はぁ…ん？」

ふと壁に掛かったカレンダーに目が行く…

「夏休みも後1週間か…」

今年の夏は本当に楽しかったし、宿題も1週間と余力を残して終わらせたこれも悠…
小鳥遊悠が色々手助けしてくれたからだ。

「感謝だな…」

コンコン…
感傷に浸って居るとドアがノックされた。

「ん、月美か？」

がちゃ！

「亮にぃ、お電話ですよ♪」

ドアを元気よく開けて、俺の携帯を持って入って来た月美。

「おい…人の電話を勝手に出るな。」

「電話がなったら出るのがニンゲンのサガである。だって。」

「意味も解って無いのに悠の真似をするな……早く貸せ。」

悠に感謝はするけど月美に変な事を教えるのは止めて欲しい…

「はぁい、千草お姉ちゃんからだよ。」

にっこり笑いながら月美は携帯を渡す。

「もしもし？」

[あ、亮？]

電話の相手は長谷部千草
健康美人で…彼女だ。

「あぁ、月美が出て悪かったな。」

[いいわよ、月美ちゃんと話するのも楽しいし。]

「そう言ってくれると助かる…で、何か用事か？」

[明日デート行こ。]

「また唐突だな。」

[お爺ちゃんから遊園地のチケット貰ったのだ・か・らデート行こ♪]

「遊園地……まぁ、わかったじゃ明日迎えに行く。」

[うん、じゃ明日ね。]

プッ…
電話が終わり…

「亮にぃ明日、ゆーえんち行くの？」

「あぁ、千草とな。」

「いいなぁ…」

月美は羨ましそうに見上げてくる。

「月美は今度連れてってやるから、明日は我慢してくれ。」

「ほんと約束ね！」

「あぁ、その時は悠も誘うか？」

「え！あ…うん//」

月美は納得してくれた。