「ありがとうございました～」

二人は遠く(わざと)のコンビニでお菓子やジュースを買いこみ。

「…うわさみーーーっ!!」

「だいぶ冷えてきたな…って、悠何してる?」

「ん?暖かそうだから暖気を分けてもらおうと」

悠は亮が首に巻いている長いマフラーを解いて半分を自分の首に巻く。

「おーあったけぇ。」

にゃははと猫のような八重歯を見せて笑う。
実に無邪気な笑顔。

「…まぁいいけど。」

「しかし、雪でも降りそうだな。」

「そしたら。ホワイトクリスマスになるな。」

「おー、まさに最高のシュチュエーションだな。」

「そうなるなら隣にいるのが千草であってほしい。」

「そんな…俺とは遊びだったのね…」

悠はオーバーリアクションで顔を手で覆う。

「なら、悠はホワイトクリスマスに男と過ごしたいのか?」

「全然、女の子がいいです。」

さっきのオーバーリアクションはどこにやらきっぱり断言する。

「まぁ、パーティの時はこなた達が居るから悠はハーレムだろ」

「ナニソレ嫌味か?」

「はは、そう思うならいい加減誰かに答えてやれ…よ?!」

突然亮がガクッと動きを止める。

「ぬぉ?!」

マフラーで繋がっていたので同時に俺も止まる…っというか止まってしまう。

「な、何だよ?」

後ろに振り向くと

「サンタさん!」

幼稚園年長組位の女の子が亮のコートの裾を掴んでいる。

「はい?」

「……ああ、なるほど赤いコート着て、白い袋しょってるからだろ。」

俺はポンっと手を叩いて推理してみた。

「あ、あのなぁ…」

「しかし、亮をサンタとは…中々お目か高い。」

捕まっている亮を改めて見て俺は笑いながら身をかがめて

「お菓子ぐらいなら沢山あるけど、何かサンタから欲しいものあるの?」

俺は頭を撫でながらたずねてみると

「おとーさんとおかーさん!」

「「えっ?」」

「なっちゃん、おとーさんとおかーさんと一緒にケーキ食べたいな。」

「「……」」

俺と亮は顔を見合わせ…


…………