「…乗せられたとはいえ買っちまった…」

「悠は元が良いから絶対似合うって♪」

「世辞はいらねーよ。」

「お世辞じゃ無いよ…ハクション！」

こなたは盛大なくしゃみをする。

「盛大なくしゃみだな…」

「うぅ、寒くなってきた…」

「日も落ちて来たから一段と冷えだしたしな…」

「うぅ～…」

こなたは少し震えている…

「寒いのか？」

「…うん、少し…」

「はぁ…どれ…」

悠は買ったばかりの黒のコートを羽織り…

「あ…」

「こうしたら幾分かましか？」

こなたを後ろから包む…

「うん//」

「そうか…じゃもう少しだけ温めてやるよ…」

「ありがとう…って悠の手冷たいよ？」

「ん？おかしいな…手なんか冷えないはずなのに…」
気が付くと手先が冷えていて…

「じゃ…はい。」

こなたは俺の両手をつかんで自分の服のポケットに入れてくれる…

「温めてやるよ～♪」

「似てねえよ…」

「けど、温ったかいでしょ？」

「ああ、ちびっこは体温が高いな…」

「すっごく失礼だね…」

「はは、誉めたつもりなんだけどな。」

「むぅ～…」

こなたは首を倒すように睨んでくる

「さて、帰るか…」

「え～…」

「え～…じゃ無い、終いには本気で風邪ひくだろ…」

「ちぇ～…悠は嬉しくないの～？こんな美少女を…あた！」

「うるせぇよ帰るぞ…」

悠はこなたにでこぴんをくらわしてさっさと歩いていく。

「…(たく、好きな奴と入れて嬉しく無い訳ないだろ…気付けよな。)」

「悠～待ってよ～寒いからもう一回～」

「俺は暑いからいい。」


最高の暖房はすぐ近くに…

END