「…」

「おぉ～い、かがみさ～ん。」

「えっ！」

「どうしたんだ？ぼっ～～っとして？」

悠君は私の顔を覗き込んでいる。

「な！何してんのよ//！」
ゴスッ！

「ぐぉ…」

「あっ…」

ｱｯﾊﾟｰｶｯﾄを決めてしまった…

「ぬぐぉ…」

「ご！ごめん！大丈夫？」

私は慌てて踞っている悠君に声をかけると

「やるな…かがみ、まさかｼｮｰﾄｱｯﾊﾟｰを食らわして来るとは…」

悠君は笑いながら顔をあげる。

「ごめん、つい…」

「まぁ、気にするな。(一瞬意識飛んだけど)で、どこ行く？」

「えーと…じゃあ、映画行かない？」

「映画か…いいぞ、けど俺は…」

「ﾗｳﾞﾛﾏﾝｽは無しでしょ？」

私は悠君の前を歩き、少し得意気に答える。
「あれ？かがみ知ってたのか？」

「知ってるわよその位♪」

「あ、待てよ！」

悠君は慌てて追いかけて来たので私は少し足を早めて意地悪をしたけどすぐに追い付かれて

「ほい、捕まえた。」

ギュ…

「あ//」

手を繋がれて…

「うっし、行きますか！」
「うん//」

映画館に着くまで手は繋いだままだった。

… …

映画は悠君の希望で過去の中国に行き武術を極めていく話の映画を見て…

「いや～アクション映画はいいな～」

「うん、凄かったね。」

「だよな～、酔拳覚えよかうかな…」

悠君は子供の様に目を輝かせて映画の感想を伝えてくる。

「悠君、次はどうしようか？」

「そうだな…お腹空かないか？」

言われて見ると空腹を感じだした、時間も2時と昼食には大分遅い時間だった。

「そうね…空いたかも」

「じゃ何か食べに行こうぜ。」

「ちょ、引っ張らないでよ…//」

悠君はまた私の手を握って歩いていく。