「ほい、メロンソーダでよかったよな?」

「うん、ありがとう。」

つかさはメロンソーダの缶を受け取る。

「プールも意外と楽しいな…」

「ゆうくん泳ぐの上手なのにプールとか行かない派なの?」

「あー…行かないって言うかな…昔爺に水場で修行とか言われて重りつけて泳がされたりしたからな…」

未だに微かなトラウマになってしまっている…

「そ、そうなんだ…」

「あぁ…溺れて何回死にかけたか…」

悠は遠い空を見る…

「あれ?ねぇゆうくん…」

「あ、あん?どうした?」

思わず昔のトラウマに飲み込まれかけていたがつかさの声で現実に帰ってこれた

「あの娘…」

つかさが指を指した方を見ると女の子がべそをかきながら歩いている。

「あれは…迷子か?」

「だよね…」

つかさは悠の事をみる。

「…わかったよ、そんな目で見るなって。」

悠はため息をつきつつも立ち上がり女の子の側に歩いていき

「君もしかして迷子かな?」

「ぐすぐす…うん…」

「誰と一緒に来たの?」

「おかぁさんと…ぐすぐす」

「そうか、じゃあお兄ちゃんとお姉ちゃんが一緒に探してあげるよ。」

悠は女の子の頭を撫でて泣きやます。

「ほんと…?」

「うん。任して、ゆうくん…このお兄さんは凄い人だから見つけてくれるよ♪」

「(えっ?俺任せですかつかささん…)ま、まぁとりあえずこれどうぞ、暑いから水分とらないとね」

悠は女の子に自分のお茶をあげる

「ありがとぅ、お兄ちゃん!」

素直そうないい子だ。