「なぜ、わざわざ此方に来る？」

こなたは悠の小雪は稲葉の横に座り

「だって、ここ四人用じゃ～ん♪」

「ふふ、良いじゃないの皆でいた方が楽しいし。」

「だよね～流石いなばちゃん。」

小雪は楽しそうに笑う。

「まぁ稲葉がいいならいいが…」

「あれ～何か悠稲葉ちゃんに優しくない？」

「…別に普通だ」

悠はﾊﾝﾊﾞｰｸﾞを口に運ぼうとするが

「アム♪」

「あ、このやろ！」

こなたが横からﾊﾝﾊﾞｰｸﾞを奪取する

「いや～悠のを食べるのは格別においしいや～」

「何満足そうな顔してやがる。」

暫く他愛の無い話をして…

「さて、そろそろ出るか稲葉。」

「そうね」

「二人とも何処か行くの？」

小雪が尋ねて来るので

「今から稲葉とデートだ」

一応伝えてみたが

「ふぅん、稲葉ちゃん今日はどこ行くの？」

「そうね…信長○店かゲマズにでも行こうかしら。」

「何か面白いの買ったら貸してね～」

「ええ。」

稲葉は微笑を浮かべて先に席を立ち。

「…っー事だ、こなたちょっと出してくれ。」

「え～悠も行くの～…」

「今デートって言ったばかりだろ…」

「悠、ただ行く場所が同じなのはデートって言わないよ～」

こなたはやれやれのポーズをとりながら席を空ける。

「…まぁいいや」

悠も席から離れレジに向かい清算を済まし店を出ようとすると

「悠～今度は私とデート行こうね～」

こなたが手を振る

「はいはい。」


… … …


－歩道－

「やっぱ昼間は暑いな…」
男爵から10歩もしないうちに汗が吹き出してくる…

「行くの止めとく？」

数歩先に居る稲葉が振り返らずに聞いてくる。

「稲葉が行きたいなら行く」

「…」

ピタリっと稲葉は動きを止め此方に振り返り。

「なら、信長○店だけでいいわ。」

「お、おう…」

振り返り、舞う髪をかき分ける微笑の稲葉に少しﾄﾞｷﾘとした。