一階に降りていき…

－大広間－

「ふぁあ～あ…」

悠はまだ完全には目覚めていなく大きな欠伸をする…

「昨日は何時まで起きてたの？」

稲葉は悠の前にコーヒーを置く。

「えっと…多分4時過ぎ…ずーっと、ゲームしてた…」

悠はコーヒーを一口飲み…

「っで今日はどうした？」
「別に用事は無いわ。」

稲葉は悠の前に座る

「…そこは、普通俺の顔が見たかったからとか言うんじゃ無いのか今の流れ的に…」

「言って欲しいの？」

「いや、別に…」

悠はコーヒーを飲み干し目を完全に覚ます。

「悠。」

「あん？」

「貴方の…顔が見たかったから…」

稲葉は恥ずかしそうに、はにかみながらそう呟く。

「なっ//！」

いきなりの事に面食らっていると

パシッャ！！

「ふふ、こなたちゃんと千草に見せないと。」

さっきの表情は一体何処に消えたのか、稲葉はデジカメをいじっている…

「……をい」

「何？」

「頼むから消してくれ…」

「貸し1よ？」

「…」

悠は静に稲葉を見るが

「睨んでもダメ、起きない悠が悪いのよ？」

「はぁ…わかった、貸し1でいいよ…」

悠はため息を吐いて貸しを承諾する。

「ふふ、じゃあまたね。」

稲葉は満足そうな笑顔を浮かべて帰ろうとする。

「ちょ、おい、マジで用事無しかよ。」

「ええ」

「……お前は本当に何考えてるか解らんわ……昼飯食べに行かないか？」

「いいわね。」

「じゃ、決定な、財布取って来るから写真消しとけよ？」

「わかってるわ。」

… …


－道路－

「何か食べたい物あるか？」

「そうね…中華…」

「中華か、じゃあ王将にでも…」

稲葉は中華を指定してくるが

「あ、やっぱり中華は止めとくわ。」

「ん？何で？稲葉、中華好きだろ？」

「私は悠の作る中華が好きなのよ、そうだ男爵にしましょ」

そう言って稲葉は日陰を歩く。

「…」

さらりと言われた一言に固まっていると

「何してるの？日干しになるわよ？」

「って、置いてくなよ。」

悠は慌て稲葉に追いつく。