次の日つかさは朝から悠の家に来て、昼頃になるとこなた、千草、かがみ、あやの、みさおが集まってきた。

―大広間―

「さて、皆さんいらっしゃいませ、今回は料理対決に集まっていただいて…どうも」

悠は最初こそ真面目に言っていたが直に面倒になり終わらした。

パチパチパチパチ!

「楽しみにしてるよ悠～」

「つかさちゃん頑張ってね!」

こなたと千草は拍手をして。

「柊妹の料理も楽しみだけどゆうの料理も絶対すげーよなぁ」

「も～みさちゃんよだれ出てるよ」

「柊もそう思うよな?」

「えっ…あ、うん、そうね」

かがみは何処と無く元気なくうなづく。

「それじゃ俺は台所に行くから…亮!オーダーを頼むぞ。」

「わかった。」

悠は亮と入れ替わり台所に向かい。

「…まずはメニューをどうぞ」

亮ははメニューをかがみに渡す。
　
「えっ!私だけ?」

かがみがきょとんっとすると

「メニューは１つしか作ってないから、１人づつご注文してください。」

亮はは笑顔でかがみに言うと

「…えっと…って何これ?特別フルコース?」

かがみの受け取ったメニューにはそれしか書いて無く読み上げると。

「ありがとうございます。かがみ様。オーダー特別フルコース入りました!!」

亮がそう告げると同時に

「はーい、お待ちしてました!まずはアンティパスト(いわゆる「前菜」のこと)をどうぞ。」

台所からスーツ姿の摩耶と卯天が料理を運んでくる。

「ええ??!ど、どういうこと??」

かがみが混乱する中

「ｺﾎﾝ、今回の前菜は夏に盛りの野菜を取り合わせ、じっくりと焼いた一品。夏野菜のグリルマリネです。香ばしく焼いた野菜はうま味と甘みが増し、野菜本来の美味しさを実感できます。調味料もワインビネガー＆オリーブオイルとシンプル。漬け込み不要の簡単マリネとなっております。」

「食前酒っといきたい所ですが今回はイチゴで作られたお酢を水で薄めた食前酢でいかさしていただきます。」

摩耶が説明している間に卯天と亮が皆の前に前菜と食前酢を並べていき

「では、もう１人のゲストつかさ様はかがみ様のお隣にどうぞ」

更に奥から氷室が現れてつかさをかがみの横に案内する。

「ちょ!つかさこれはどういう…」

「えとね…」

つかさは笑顔でグラスを持ち、かがみにもグラスを持たし

「それでは…かがみ様とつかさ様の誕生を祝って…」

悠がいつの間にか後ろにいて

「「「おめでとう!!」」」

全員かがみとつかさにグラスを向けて上げる。

「えっ??ええぇ?」

かがみはまだ混乱している。